LED加工のQ&A
2色発光パワーLEDを使って、シーケンシャル+ウインカーポジションにするには…?
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ウインカーポジション機能のあるシーケンシャルウインカーを、2色発光パワーLEDで作りたいと考えている読者からの質問。シーケンシャルウインカーポジションは、どうやればできるのか。また製作コストがかかりそうなので、何とか節約できないものか?
シーケンシャル点灯から白に切り替わるウインカーポジションを作りたい
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読者の方から頂いた、LED加工に関する質問です。
●レポーター:イルミちゃん
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ヴェゼルノリさんが使おうとしている2色発光パワーLEDを、ここで改めて紹介しておきますね。
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CREE(クリー)のXB-DというパワーLEDなんですが、アルミ基板にアンバーと白のチップを両方搭載しているLEDです。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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以前に「シーケンシャルウインカーポジション製作に最適なツインカラーパワーLED、間もなく登場」で紹介したLEDです。
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これを使って実際にシーケンシャル+ウインカーポジションをどうやって作るのか、解説していきましょう。
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フムフム。
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まず、シーケンシャルウインカーユニットを使うのは、普通のシーケンシャルウインカーを作るときと同じです。
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エルパラのシーケンシャルウインカーユニットは、ウインカーポジション機能も持っていますよね?
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そうなんですが、この場合は、それを使っても色替えはできません。
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ムムム……?
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なぜかというと、シーケンシャルウインカーユニットのウインカーポジション機能では、ウインカーと同じLED(アンバー)を常時点灯させるだけですから。
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……そういうことか。
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色替えして白でポジション点灯させるためには、ウインカーポジションを作る時に使う「二色ウイポジ優先コントローラー」が必要になります。
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2つのユニットを組み合わせるんだ。
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そうですね。今回はシーケンシャルウインカーユニットのウイポジ機能は使いません。
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なるほど、なるほど。
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これらのユニットと、ツインカラーパワーLEDをどうやって接続するかというと、このようになります。
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おおお~。こうつなげばシーケンシャルウインカーポジションが出来るのか!
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ハイ。接続方法としてはこうなるのですが、今回の質問者の方が聞きたいのは、ドライバーの問題ですね。
■ 質問
パワーLEDを使って、シーケンシャル+ウインカーポジション機能を持たせたウインカーを作りたいと考えています。エルパラさんから白とアンバーの2色発光型パワーLEDが出ていることを知り、ぜひ使いたいと思っています。
シーケンシャルのやり方やパワーLEDの光らせ方などはDIYLaboを見てよく分かるようになったのですが、ツインカラーパワーLEDのシーケンシャル、さらにウイポジとなるとよく分かりません。
片側につき8個のパワーLEDで、シーケンシャルウインカーを作りたいと考えています。1LEDごとにドライバーを入れ、片側計16個ドライバーを使えば出来るのかと思うのですが、もう少し節約出来ないものでしょうか^^;
使用予定のLEDは、CREE XB-D 白/アンバー ツインカラーLEDです。
質問者╱ヴェゼルノリさん
エルパラで販売しているCREE XB-D 白/アンバー ツインカラーLED
エルパラで販売している二色ウイポジ優先コントローラー ※写真は旧式モデル
ツインカラーパワーLEDを、定電流ドライバーで制御しようとするとコストがかかる
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大前提として、シーケンシャルウインカーユニットの出力は+12Vで出てくるだけなので、そのままパワーLEDをつなぐことはできません。
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ふむ。普通のLEDだって、抵抗で電流制限して付けますもんね。
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パワーLEDの場合は、定電流ドライバーを使うか、あるいは抵抗を使うとすれば、容量の大きい抵抗を使って電流制限する必要があります。
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定電流ドライバーを使ってパワーLEDを光らせるとしたら、今回はツインカラーパワーLEDを使うから、片側につき8個ではなく16個必要になるのでしょうか?
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そうですね。質問者の方が言われているとおり、8連のシーケンシャルウインカーにするなら2色分の合計で16個必要になりますね。
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つまり両側ヘッドライトだと32個……。
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そうなります。
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それって、いくら位かかるのでしょう?
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CREE XB-DのツインカラーパワーLEDを使う一例ですが、白色点灯用には100ミリアンペア・アンバー点灯用には200ミリアンペアのドライバーなどを組み合わせます。
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違うドライバーを組み合わせるんだ?
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なぜかというと白色点灯はポジション点灯用ですから、明るさを抑えないといけませんよね。
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あ~そういうことか。
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パワーLED自体は300ミリアンペア流せますが、熱の問題もあるので、アンバーには200ミリアンペア、白には100ミリアンペアのドライバーなどを使います。
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ふむ。
なるほど。 -
で、PT-1010(100ミリアンペア)と、PT-1020(200ミリアンペア)は、エルパラの販売価格でいうとどちらも1個200円です(※執筆時点)
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…ということは、ドライバー代だけでも3200円。ヘッドライト両側で6400円。
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そこで質問者の方は、なんとかならないかと言っているわけです。
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ナルホド。なにか良い案はあるのでしょうか?
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定電流ドライバーではなく、抵抗を使って電流制限する手があります。
パワーLED用ドライバー
パワーLED用のドライバーは、電流値によっていろいろな種類がある。 今回はPT-1010(100ミリアンペア)と、PT-1020(200ミリアンペア)を組み合わせて使用する方法などが考えられる。
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