LED自作コラム
パワーLEDの種類。自作・加工で扱いやすいモデルはどれ?
パワーLEDの種類・最新情報(2018年版)。「今一番売れているパワーLED」「コストパフォーマンスに優れたパワーLED」「最も明るいパワーLED」「ウインカー加工用途でオススメのパワーLED」を具体的に解説する。
車の自作・加工で使えるパワーLEDは、選択肢が限られる
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今日の話題は、パワーLEDです。
●レポーター:イルミちゃん
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最近は車の加工用途でも、パワーLEDが使われることが増えてきましたね。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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放熱の問題など、扱いが難しいとは言いますが……
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そうですね。その意味では、「車の加工・自作でも使えるパワーLED」というのは、限られてくる面はあります。
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フム。パワーLEDにもいろいろ種類があるけれど、どれでも使えるわけではない。
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明るいパワーLEDはどんどん登場していますが、車で使うには現実味がないパワーLEDもありますからね。
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……なるほど。では、そのあたりも含めて、パワーLEDの種類を見ていきます。
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そもそも、車業界の自作・加工ニーズでは、色は白とアンバーのパワーLEDにほぼ限定されています。
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逆に言うと、それ以外の色のパワーLEDにはあまり需要がありません。
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ようするに明るさを求める実用照明用途、ということですよね。
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そういうことでしょうね。白、アンバー以外の用途で、たまにあるのが「純正デイライトのパワーLEDを青に打ち替えたい」といったところ位でしょうか。
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なるほど。
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それを除けば、需要はほぼ白とアンバーに集中していますね。
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というわけで、白とアンバーのパワーLEDにしぼって、定番的なモデルを紹介していきます。
アンバーはもちろんウインカー用
売れ筋のパワーLEDは、価格の安さと扱いやすさでクリーのXB-D
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まず、LED通販のエルパラで、一番人気のあるパワーLEDはどれなんでしょう?
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数が売れているという意味で言うなら、クリーのXB-Dが一番人気です。
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これはパワーLEDの中でも、値頃感があります。エルパラでは、チップ単体だと200円、基板付きモデルでも250円で販売しています(※執筆時点の価格)
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パワーLEDを買ったことがない人は、よく分からないと思いますが、高いモデルは1発何千円もしますので、250円は安い!
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XB-Dは、コストパフォーマンスに優れていますね。
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なるほど。
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それと、XB-DクラスのパワーLEDなら、放熱面も含めてまだ扱いやすい。小型の放熱器か、あるいはアルミなどで放熱できる状況があれば使えますので。
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XB-Dのように扱いやすくはありませんが、同じくクリーのXM-L2も、人気があるパワーLEDです。
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XM-L2は、パワーLEDの扱いを分かっている人が指名買いするモデルですね。
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なるほど、なるほど。
クリー(CREE)のXB-D
✔ XB-Dは、パワーLEDを光らせるための入門記事「パワーLEDの光らせ方入門╱ドライバーとのつなぎ方」でもモデルとして使っているので参考に。
クリー(CREE)のXM-L2
最強クラスのパワーLEDには、あまり現実味がない?
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さっき登場したXM-L2より、明るいパワーLEDもあるんですよね。
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もちろんあります。「一番明るいパワーLEDがほしい」という人が買っているのが、もっと上位のXHP50とかXHP70というモデルなんですが……
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このへんが最強クラスなんですね。
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現時点ではそうですね。XHP70なんて、スペックだけを言えば、最大4800ミリアンペアの電流を流して、1発4000ルーメンの明るさが出ます。
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おお。
1発でLEDヘッドライト並! -
XHP50のほうは、2500ルーメンですね。
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コチラは、1発でLEDフォグランプ並!
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そうなんですよね。……で、実際、フォグランプの加工用でこのクラスのパワーLEDを買っていく人が急増しているのですが……
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ほほう。
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しかし、そのへんの放熱器(ヒートシンク)に付けても、すぐにLEDが熱で壊れて溶けて終わってしまいます。
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……あらら。
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普通のヒートシンクでは、放熱が追いつきません。ファン付きの大型ヒートシンクでもないとムリです。
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しかし、そんなのはフォグランプに入らないでしょう?
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そうですね。つまりXHP50やXHP70は、一般ユーザーが車の加工で使うのはムリがあります。オススメではありません。
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ハッキリ言い切りました。
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ちなみに、4000ルーメンのXHP70のエルパラ販売価格は、基板付きモデルが2380円となっています(※執筆時点)
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1発あたりの値段も、最強クラスですね〜。
クリー(CREE)のXHP50
クリー(CREE)のXHP70
ウインカー加工用途でパワーLEDを使うならどれ?
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次は、ウインカーのLED加工で使われるアンバー系のパワーLEDです。
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ウインカーは明るさが欲しいから、パワーLEDを使う場面が増えていますね。
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オススメは? と聞かれたら、低価格で導入しやすいXB-Dのアンバーということになりますね。
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上のXB-Dアンバーの販売価格が基板付きで250円(※執筆時点)。それに比べると、倍以上の値段にはなってしまいますが、人気なのは日亜化学のウインカー専用モデル。
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1Wのアンバー色LEDで、明るさ100ルーメンというのは、従来からするととてつもない発光効率の良さを誇っています。
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現時点での、ウインカー用のパワーLEDとしては一番オススメ?
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そうですね。予算がゆるすなら、オススメは日亜化学の「NJSA172BT」です。完全に車用のパワーLED、という意味でも安心感がありますね。
クリー(CREE)のXB-Dアンバー
日亜化学の「NJSA172BT」
エルパラで販売している「日亜化学 NJSA172BT 20mm基板付き」
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