LED自作ニュース
日亜化学のウインカー用パワーLEDは、要注目の存在
日亜(ニチア)化学の「NJSA172BT」は、一般的なパワーLEDとは一線を画する。それはNJSA172BTが、ウインカー用として作られたパワーLEDだから。1Wのアンバー色で100ルーメンのスペックは、他に類を見ない。シーケンシャルウインカー自作に最適だ。
車のウインカー専用に開発されたパワーLEDが入手可能に
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昨日は、「シーケンシャルウインカー専用ユニット」登場速報(※)でしたが、実は時を同じくしてエルパラが販売を開始した、注目のLEDがあります。
※「シーケンシャルウインカー専用リレーユニットの大本命登場か!?」参照。
●レポーター:イルミちゃん
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日亜化学のパワーLED「NJSA172BT」について、紹介しておきます。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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ニチアといえば、LED加工をする人にとって、別格の人気メーカーですが、コレはどんな特徴があるのでしょう?
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日亜化学がウインカー用に作った、パワーLEDなんです。
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ほー。
ウインカー専用ですか。 -
そもそも車用のLEDというもの自体が、市場では珍しいんですね。
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そういえばLEDパーツを自作するときも、使っているLEDは、汎用品であることがほとんどですよね。
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そうなんです。パワーLEDでいうと、Cree(クリー)あたりが価格も安くてよく使われていますが。
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しかし今度からは日亜化学の自動車用パワーLEDが、自作ユーザーでも入手できるってことか〜。
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特にウインカーを作るときは明るさが重要。パワーLEDを使いたいという人も、増えていますよね。
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どのくらい明るいんですか?
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「NJSA172BT」は、1Wのアンバー色のLEDで100ルーメン。コレは発光効率でいうと、とてつもないスペックなんですよ。
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アンバーLEDは暗かった!?
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そうですね。白色LEDは、もう何年も前に100ルーメンに達して大騒ぎになりましたけど、当時アンバーは30とか50ルーメンがせいぜいでした。
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やはりLEDはどんどん進化しているんですね〜。
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当然ですが、色合いもウインカーに適したものになっているのがイイですね。
エルパラで販売開始した 日亜化学「NJSA172BT」
パワーLEDなので「熱対策」は必要になる
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今回のパワーLED、標準的な使い方だと350ミリアンペアの電流が流せます。最大絶対定格の順電流は450ミリアンペア(※)となっています。
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スゴイ電流量だ……。
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ただ、電流を流せば流すほど、どうしても熱の問題が出てくるので、250ミリアンペアクラスのドライバーと組み合わせるのが良いかも知れません。
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ドライバー……というのは、パワーLEDを駆動するための部品ですね。
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そうです。エルパラでもいろいろなドライバーを販売していますが……
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上の「PT-1025」という、250ミリアンペアのドライバーあたりを組み合わせるのが、無難なところではないかと思います。
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欲張らなくても、十分明るい。
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そうですね。今回のウインカー用パワーLEDを、2個直列でつないでみたところです(↓)
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この組み方で、発熱としては「ほんのり暖かくなる程度」でした。
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なるほど、なるほど。
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なおエルパラでは、チップ単体の「NJSA172BT」も販売していますが、実際に加工で使うなら、アルミ基板付きのほうが扱いやすいです。
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こういったアルミ基板付きモデルを選び、さらに放熱用のアルミ板などを使って熱を逃がせば、実用レベルになると思います。
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ちなみにエルパラで試験的に作っているシーケンシャルウインカーにも、さっそくこのLEDが使われていました。
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パワーLEDなので放熱は必須ですが、250ミリアンペア流しなら、さほど発熱しない。明るいウインカーを作りたい時には、重宝すると思います。
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シーケンシャルウインカーを自作するときにも、かなり気になるLEDと言えそうですね。
✔ ひとくちメモ
※「これを超えたら壊れますよ」というラインが、450ミリアンペアということ。
PowerLED Driver ※左から
PT-1030 300ミリアンペア | PT-1025 250ミリアンペア | PT-1020 200ミリアンペア |
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エルパラで販売している「日亜化学 NJSA172BT 20mm基板付き」
16ミリ基板付きもある。「日亜化学 NJSA172BT 16mm基板付き」
パワーLED基板を仮固定した状態で、放熱シリコンを塗っている。
あらかじめ型取りして切り出しておいたアルミ板を貼り付け。
実際のパワーLEDウインカーの作り方などは、今後詳しくレポートしていく予定です
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