LED自作レシピ
ポジションは白、ウインカーはアンバーに切り替わるウイポジを作るには?
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ウインカーポジション(ウイポジ)とは、一般的にはウインカーを常時点灯(スモール点灯)させることを指すが、今どきはもう一段進化させて「ポジション点灯時は白、ウインカー点灯時はアンバー」と2色を切り替える加工もある。この技で使われるのが2色発光LED(ツインカラーLED)。普通のLEDとは使い方が異なるので、プロに詳しく教わった。
2色発光LEDとは?
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通常のウインカーポジションはアンバー色のウインカーが常時点灯する、というものですが……
●レポーター:イルミちゃん
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2色発光LED(ツインカラーLED)を使って作ると、ポジション点灯時は白、ウインカー点灯時はアンバーという風に色の切り替えが可能になります。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
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2色発光LED? そんな好都合なLEDがあるんだ。
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あるのです。特殊なフラックスLEDですね。
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一見、普通のフラックスLEDですが……2色で光るって、どういう仕組みなんだろう?
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フラックスLEDはもともと4本足です。それを利用して、2系統のプラスとマイナスがあるんです。
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普通のフラックスは、4本足のうち2本がプラス・2本がマイナスでしたよね。
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そうですね。2色発光LEDの場合は、白とアンバーそれぞれ専用のプラスとマイナスがあるんです。
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LEDのパッケージに、Y(イエロー)とW(ホワイト)でプラスマイナスが表記されてますよね。
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ホントだ。
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Yのほうに電気を流せばアンバーに光り、Wのほうに電気を流せば白に光るわけです。
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2色発光ってそういうことかー。
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ようするに白とアンバーの光源が両方入っているのです。どっちを光らせるかは、足の違いで決まる。
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世の中にはこんなLEDもあるんですねぇ。
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このLEDを使うと、「ウインカー部分までポジション点灯させられる」ので、ポジションとして光る面積を拡大できたりもしますよね。
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確かにLED自作とかライト加工の幅が広がりそう。
コレが2色発光LED
エルパラで販売されている「Flux白╱黄色 2色発光LED」。色の組み合わせは他にもある。
2系統のプラスとマイナスがある
2色発光LED回路の作り方
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2色発光LEDはどうやって使うの? という質問はよく受けます。
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どんなLEDかイメージはつかめたけど、回路作りが分かりにくいですよね。…というわけで、ここからは具体的に使い方を紹介します。
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シンプルに3個直列で組んだ例で説明すると、下の写真のようになります。
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普通のフラックスLED(4本足)なら、どちらか片側のプラスとマイナスだけつないでいけばOKでしたが…
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今回は2系統あるので、双方の色のプラスとマイナスを連結していきます。
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LEDは一列だけど、回路としては2列になっているという状況ですね。
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そうです。完全に独立しているんです。組むときの注意点としてはLEDの向き。これはパッケージを見てよく確認します。正しい向きはひとつしかありません。
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それと普通のLED自作と違って、抵抗も1列に2個付いてますね。
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白とアンバーは電圧も違うLEDなので、それぞれの抵抗値も変えます。
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ほほ〜。抵抗値も2種類出てくるんだ。
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今回はアンバー用が430オーム、白が270オームの抵抗を使っています。
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今回の作例だと、赤い配線コードから電気が入るとアンバーに光ります。
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そして白い配線コードから電気が入ると、白に光ります。
1列作ってみた
抵抗は430オームと270オームを用意した
アンバー点灯(ウインカー用)
白点灯(ポジション用)
2色発光LEDだけでは問題点が残る
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このLEDを使えば、ポジション時は白点灯、ウインカー時はアンバー点灯で切り替えできますね。
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いや、この2色発光LEDだけでは不完全です。
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……と言うと?
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夜にポジションオンの状態で、ウインカー信号が入ると、2色とも光ってしまいます。
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うッ。これじゃアンバーというより電球色みたいだ。
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そうなんです。2系統から同時に電源を入れると、こうなってしまうのです。
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電球色のウインカーっていうのはナシですね〜。どうするんですかコレ?
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解決方法があるんですよ!
同時に光ったら色が混ざってしまう
白とアンバーが同時に光る問題点の解決方法は、次ページで!