テールランプ裏からウインカー線を取る方法
テールランプの裏からウインカー線を取り出す作業は、リアシーケンシャルウインカー加工でも必要になるケースが多い。日々作業しているプロのやり方は、DIYユーザーにも参考になる。なおウインカー線に限らず、テールランプ裏での配線取り出し全般に役立つ知識だ。
テールランプ裏側というより車内側でウインカー線を捕まえる
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「球屋に行かずにリアシーケンシャルウインカー加工を実現する方法」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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今日はテールランプ裏側から、ウインカー線を取り出す方法を説明しておきます。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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今回はリアシーケンシャルウインカー加工の流れで説明していますが、この話、ウインカー線に限らず、テールランプ裏の配線にアクセスしたいときには役立ちます。
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で、どこから取るのか、という話ですが……
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ウインカーバルブにつながっている線から、ですよね?
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といっても、バルブの根元から取るわけではありません。
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ほお。
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そこから取ってもいいのですが、わざわざボディの外側で電源取り出しする必要がないので、車内側で取ったほうがいいんです。
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ほほう。
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車外で配線を分岐させると、防水処理などが必要だったりもしますしね。なので、バルブにつながる線を車内側で捕まえるのです。
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ということは……。
どういう作業になりますか? -
テールランプの裏側の内張りパネル……つまり、内装側をバラしていきます。
ウインカーバルブ裏の線からの取り出しではない?
リアウインカー線の探し方。テールランプ裏の内張りパネルの分解方法
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それでは、ラゲッジまわりの内張りのバラし作業からですね〜。
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今回のモデル車は、ハリアー(60系・後期)です。
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車載工具などが入った、収納の箱も降ろします。ピンで上からハメコミになっているだけなので、上に引っ張れば取れますよ。
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後ろのシルバーのパネルを含む横に長い内張りも、上に引っ張って抜きます。
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いよいよ、テールランプ裏側の内張りパネルを外します。
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ハリアーの場合は、固定ポイントが3か所ありました。
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ここまで来たらテールランプ裏の内張りが外れかかりますが、外す必要まではなく、「浮かす」で十分です。
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完全に外さなくても、これでテールランプ裏側の純正配線カプラーにアクセスできます。
まず、ラゲッジルームの底板を外す
奥の底板も外す
左右の小さい板を外す
反対側にもある
下のほうまで一体形状なので、下のほうに手を入れている。
10ミリのネジを外す
内張りピンを外す
先の細い内張りはがしかマイナスドライバーで外せる。
荷物用ネットをかけるフックも外す
根元にあるツメを押しながら回転させて、引き抜く。
ウインカー線を分岐させて電源を取るときの注意点
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ハンダで直接結線するような人なら、このカプラーはいったん抜いたほうが作業しやすいと思います。
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カプラー自体が車体に固定されているので、分岐作業がやりくい、ということですね。
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あとは検電テスターなどを使って、ウインカーに連動して反応するウインカー線を探しましょう。
※「検電テスターの正しい使い方」などを参照。
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球屋ではハンダ付けで配線を直結させて電源を取り出しますが、DIYでやる場合はエレクトロタップを使う人が多いと思うので、接触不良に注意してください。
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配線の太さに合ったモノを使わないと、接触不良が起こりますよ〜。
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それともうひとつ注意点。テールランプとつながっている線を単に分岐させるだけだと、テールランプが外せなくなります。
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そのまま外したら、配線がピーンってなって、ブチーンですね。
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そこで球屋では、電源を取り出した直後に、カプラーをかませて脱着可能にしています。これは、DIYの人にもオススメです。
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カプラーの扱い方は以前に教わりましたね〜。
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今回は車内でウインカー線を取り出したので、防水カプラーである必要はありませんね。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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