Jラインが現行LA650Sタント用のアクスルキットを開発…!
JラインのLA650Sタント用リアアクスルキットが登場。待っていた人も多い、人気の足まわりパーツだ。今回はさらに「単にリアアクスルキットのラインナップが増えた」以上の意味もあり。現行タントは、今後の軽自動車カスタムの指標となりそう。
現行LA650Sタント用のJライン・リアアクスルキットがようやく出た
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以前に「現行タント(LA650S)からダイハツ車の足回り事情が変わった」という話題で取り上げた、現行型のLS650Sタント。
●レポーター:イルミちゃん
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遂に……! というか、ようやくJラインが手がけたので、レポートしたいと思います。
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お待たせしました。
●アドバイザー:J-LINE 氏家研究員
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注目車種のわりには引っ張っていましたが。
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……。
「いつ出るんだ」の問い合わせも多かったですね。 -
今回LA650Sタント用として手がけたのは、リアアクスルキットと……
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フロントロアアーム。
この2つで十分ですね。 -
以前に氏家研究員が、「現行タントは大きく変わった!」と言っていましたが、実際にやってみてどうだったんでしょう?
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カスタムする上で都合の良い方向に行っている、といえるんじゃないかと思います。
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ホホウ。
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実は今回のタントのデモカーは、現時点ではまったく加工もしていないんですよ。
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それは、つまり、車高調とアクスルキットのポン付け状態でこうなっていると?
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そうですね。「究極的に車高を下げました」がコンセプトではなくて「加工などしなくても、ここまで下げられるよ~」ぐらいのノリなんです。
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それは逆に夢がありますね。それならできそう。
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切った貼ったの加工をして、もっと極端な低車高にするのは(加工屋としては)カンタンにできることですが、そういうデモカーを作ったところで……
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今の時代に、そこまで求める人は少ない。
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それに「そこまでしないと、こうならないのか…」ってなってしまいますよね。
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分かる。
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だから「切ったり叩いたりしない範囲で、車高を下げよう」が、最近のJラインのやり方なんです。
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なるほど。
大人のJライン、みたいな。 -
そういう意味では、LA650Sタントからダイハツ車の足回り事情が変わって、やりやすくなりました。
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では、車高を落としたときに、これまでの軽自動車と何が違うのか、チェックしてきましょう。
ノーマル状態
リアアクスルキット・LA650Sタント用
※Jラインリアアクスルキット公式ページには、まだ未掲載。
✔ 問い合わせ先:〈J-LINE〉TEL 022-367-7534╱またはお問い合わせフォームから。
センターポジションロアアーム・LA650Sタント用
これまでの軽自動車では定番だった加工メニューが、LA650Sタントではいらないかも!?
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究極の低車高みたいなものは目指していないと言いつつも、十分低い、JラインのLA650Sタント。
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LA650Sタント用のアクスルは、30ミリダウンと40ミリダウンの2種類があって、デモカーが付けているのは40ミリダウンです。
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まあ、トータルでのローダウン量は組み合わせる車高調にもよる話ですが……ここまで下げて、タイヤハウス内は無加工?
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そうですね。なお、タイヤは例によって165/40-16です。
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今までの軽自動車の流れだと、標準ダウン(30ミリダウン)のアクスルを組み合わせる場合でも、「タイヤハウスの当たるところをヘコませる」ぐらいの加工はしていましたよね。
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しかし、今回のLA650Sタントは、タイヤハウスのカタチがキレイなんですよ。ヘコませるところがないっていうか、へんな出っ張りがない。
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従来の車のタイヤハウス内は、補強のためのリブが出っ張っていたりして、そこを平らにすれば、「もう少し逃げられる」だったんです。それがLA650Sタントは、意外とツルっとしています。
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それは朗報ですねぇ。「ちょっと叩く」こともしていないんだ。
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実験も兼ねて、あえて何もやっていません。ただ、実走テストを重ねるうちに「やっぱりココは少し当たるな」というポイントが出てくる可能性はありますが。
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ちなみにJラインのLA650Sタント、出来たばかりなので、実走テストは「まだまだこれから」の段階です。
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フレーム関係でいうと、今ぐらいの車高ならば、ドライブシャフトがフレームに当たることもなさそうな感じです。もっと下げれば当たると思うけど。
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「ドライブシャフトが当たるから、逃げ加工(トンネル加工)する」のは定番でしたね。
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この加工をするケースは、軽自動車では特に多かったですね。車高を落とすと、すぐドライブシャフトがフレームに当たるので。
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それも必要なくなった……かも。
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もしかすると、やらなくてもいい可能性はあります。その判断はこれからですけども、今回セッティングした車高なら大丈夫かもしれません。
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この車高で大丈夫だとすれば、ほとんどの人には関係ない話になるでしょうね。
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それから燃料パイプも、ポイント。
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燃料パイプ?
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これまでのダイハツ車はリアに6.5Jを履かせてツラウチにすると、奥が燃料パイプに当たるので、数センチレベルですが奥にスライドさせていましたが……
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LA650Sタントは当たらないんだ。
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Jラインの軽自動車用リアアクスルキットは6.5J+35に合わせて設計するので、デモカーも6.5J+35を履いていますが、燃料パイプもノーマルのまま。触っていません。
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低車高スタイルでの6.5Jも履きやすくなった、ということか。
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そうですね。
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現行タントは、今までよりも軽自動車の足回りカスタムがやりやすくなっているようです。
車高調+リアアクスルキット
LA650Sタントのリアタイヤハウス内。
DIY Laboアドバイザー:氏家淳哉
リアアクスルキットで有名なJ-LINE(Jライン)。足まわり加工に長けたプロショップでもあるので、直接クルマを持ち込めば様々なワンオフ加工も依頼できる。深い知識・高い溶接技術は比類ない。●J-LINE TEL 022-367-7534 住所:宮城県多賀城市町前1-1-13
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