現行タント(LA650S)から、ダイハツ車の限界ホイールサイズも変化!?
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タント(LA650S)のホイールサイズ検証。現行のLA650Sタントから、ダイハツ車の足回り事情が変わり、それにともなって履けるホイールサイズにも変化があった。まずは純正アクスル&ノーマル車高の状態で、前後に6.5Jを履かせると……。
従来のダイハツ系は、純正アクスルではリアに6.5Jを履けなかった
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「現行タント(LA650S)からダイハツ車の足回り事情が変わった」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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ダイハツ車の足回りが新しい世代に変わったことで、新型タントからは履ける限界のホイールサイズにも変化が見られます。
●アドバイザー:J-LINE 氏家研究員
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どのような変化でしょうか?
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まず、従来のダイハツ系の軽自動車で悩みドコロだったのは、リアに太いホイールサイズが履きにくかった点。
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あれ? Jラインはどんな軽自動車でも、6.5J+35を履いていたような気がしますが?
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それは、Jラインリアアクスルに交換している車ですね。純正アクスルでは、リアに6.5Jは履けませんでした。
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そうなんだ。
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6.5Jを収めきろうとすると、内側のリムが、リアアクスルに干渉してしまうんですよ。
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ではなぜ、Jラインリアアクスルだと6.5Jが履けるの?
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干渉するポイントを「逃げ加工」していたので。
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この加工はオプションメニューですが、従来のダイハツ車のアクスルを買う人は、ほぼほぼ皆さんが選択していたオプションです。
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なるほどね~。こういう逃げ加工で、6.5Jが履けていたのか。さすが鉄加工屋。
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ただ、新型のLA650Sタントからは事情が変わりました。
新型タント(LA650S)は純正アクスルでもリア6.5Jが履ける
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新型のLA650Sだと、ノーマルアクスルで6.5Jを履いても内側は当たりませんでした。
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今回試しに付けているのは、6.5J+48ですが、内側もなんとかギリギリ当たっていないし、外側も上部はハミ出てはいません。
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ただちょっと、ツラが出過ぎる感じ?
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まあね。フェンダー頂点でみると、なんとか収まりそう、というレベル。
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もうちょっと奥に入るオフセットが、無難なマッチングでは!?
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いや、内側はアクスルとの隙間がおそらく3ミリぐらいしかないので、これ以上内側に入れるオフセットはあり得ません。
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う~ん。
相変わらずシビアな点には変わりないか。 -
しかし、前の型のタントではそもそもこのホイールサイズが入りませんでしたからね。
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一歩前進している、とは言える。
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従来の型だと、6Jを履いてもリアアクスルの溶接目に当たるのが定番で、溶接目をサンダーで削っているような人も少なくありませんでした。
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そのくらい、キワどかったんだ。
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6J+45でもそんな感じでした。その点では、新型タントは太いホイールが少し履きやすくなったとは言えます。
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でも3ミリとかっていうレベルの隙間では、走行中に当たりませんかね?
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走行中に位置関係が変わる場所ではないので、その点は問題ないですが……
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フムフム。
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ただ、ツラがここまで出てくると、ストロークしたらフェンダーに当たるでしょうから、あんまり車高は下げないのが前提になるでしょうね。
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なお撮影車両は、この段階ではまだノーマル車高です。
フロントは6.5Jが履けなくもないが……
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フロントには6.5J+45を履かせてみました。
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しかし、これはちょっとハミ出ている印象ですね。
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あり?
けっきょくフロントに6.5Jは無理? -
6.5J+48だったらギリギリでしょうね。ただ、キャンバーボルトは必要になるかも知れません。
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なるほど!
こういう場合にキャンバーボルトの出番か。 -
ただし、車高調のフロントショックの太さによっては、太いホイールを倒すと内側が当たる可能性があります。
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……それなら、キャンバーボルトではなく、アッパー側で倒すほうがいいのでは?
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残念ながら、新型タントの足回りは、調整式のアッパーアームは構造上できません。今どきのスズキ車と同じく、アッパーは固定式です。
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……ムムム、そこはドレスアップカー的にはマイナスポイントか。
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そういう意味では、無理して6.5Jを履かなくてもいい気がしますね。
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フロントは6Jにするってこと?
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軽自動車は基本的に前後通し(前後同じホイールサイズ)で履くのが基本ですから、前後6Jでいいんじゃないかと……
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……せっかくリアの干渉はなくなったのに。
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とはいえ、あまり車高を落とさないスタイルで前後6.5Jを履くと、ちょっと無理している感が出てしまいますよね。
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まあね。
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あまり車高を落とさないなら、6J+45前後通しぐらいのホイールサイズがベストじゃないでしょうか。
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しかし、ホイールの収まり感というのは、車高によっても変わってきますから……
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それはそうですね。……では次に、車高調で限界まで車高を下げてみましょう。
DIY Laboアドバイザー:氏家淳哉
リアアクスルキットで有名なJ-LINE(Jライン)。足まわり加工に長けたプロショップでもあるので、直接クルマを持ち込めば様々なワンオフ加工も依頼できる。深い知識・高い溶接技術は比類ない。●J-LINE TEL 022-367-7534 住所:宮城県多賀城市町前1-1-13
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