軽自動車は車高調＋アクスルでどの位ローダウンできるか？

ほとんどの軽自動車は、車高調だけでは落ちきらない。その対策として、超定番なのが「アクスル交換」だ。まずはアクスルを換えると車高が落ちる仕組みを解説。次に、車高調＋アクスルでどのくらいローダウンできるのか、ワゴンRをモデルに実際に検証してみた。

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  前回はMH34SワゴンRに例に「車高調を組んでも、思ったより車高が下がらない」理由について解説しました。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  そこで登場するのがアクスルなのです。

  ●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員

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  車高調は世の中に広く知られていますが、アクスルは知らない人も大勢いるかと思います。

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  アクスル（※リアアクスル、ホーシングとも呼ぶ）とは、簡単に言えばリアの左右のタイヤ＆ホイールをつないでいる「棒」のことですね。

コレが純正のアクスル（ホーシング）


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  上写真は、MH34SワゴンRのリアの足まわり。リアアクスルって、純正の状態で付いている部品なんですね〜。

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  そうです。
  それを交換するわけです。

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  交換用のアクスルとして最も有名なのが、J-LINEリアアクスルキットですね。

J-LINEリアアクスルキット（MH34SワゴンR用）



軽自動車用ローダウンパーツの超定番・J-LINEリアアクスルキット。対応車種などはJ-LINEのWebサイト参照。

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  さて。この「棒」を交換すると、ナゼ車高が落ちるのか……という話です。

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  前回の記事で、ワゴンRなどの軽自動車は足まわりとフレームが近くて、足まわりが動く余地が少ないという話をしましたよね。

  ※「軽自動車が車高調だけでは落ちきらない理由」参照。

ワゴンRのリアタイヤハウス内


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  この狭い空間に、短いバネと短いショックが付いている状態ですね。

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  だから、車高調だけでは下げ幅が稼げない。無理矢理落とそうとしても、足まわりとフレームがぶつかる（※その直前にバンプタッチして止まる）だけです。

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  車高調だけではダメ。
  そこで、J-LINEアクスルに交換すると？

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  J-LINEアクスルは、簡単に言えばアクスルをクランク形状にして、タイヤの取り付け位置を上に上げています。

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  タイヤの取り付け位置が上がる？

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  タイヤの取り付け位置が上がるということは、車高が下がるということです。

Jライン・リアアクスルキット装着後


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  車高が下がってフレームに干渉するポイントが、J-LINEアクスルに交換すると、純正アクスルの時よりも低くなります。

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  なるほど〜。
  それで、車高が落ちる。

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  そういうことです。

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  ところで！ 気になるのは、アクスルを交換して何センチローダウンできるのか……という点ですが。

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  車種によって違いますが、今回テストするMH34SワゴンRの場合は、標準モデルのローダウン量が50ミリに設定されています。

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  つまり、すでに車高調で落ちているローダウン量＋50ミリ落ちると考えよいのでしょうか？

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  そうですね。
  車高調に対する、追加ローダウンということです。

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  ……というわけで！
  実験してみましょう！

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  まずは車高調のローダウン量。J-LINE車高調を最初から全下げにしたのが、下の状態です。

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  車高調によるとは言え、ワゴンR用の車高調は、構造的にリアは50ミリ前後ぐらいで下げ止まってしまいます。

車高調のみのローダウン


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  ホイールは16インチで、40扁平タイヤを履いている。なので、外径が小さめというのもありますが……、

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  それにしても！ タイヤとフェンダーの隙間が、タップリと空いています。

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  下げ止まるのはリアだけ、とは言え……、

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  けっきょく、フロントの車高はリアに合わせるしかありませんので……、

全体的にはこうなる


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  コレを見ると「せめてフェンダーとタイヤの隙間が埋まるくらいには、ローダウンしたい〜」と思う人が多いはず。

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  車高調を組んだワゴンRに、J-LINEリアアクスルの「標準モデル」を使ってみました。

車高調＋アクスル交換でローダウン


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  MH34SワゴンRの場合は、標準モデルのローダウン量が50ミリなので……、

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  リアタイヤにフェンダーが半分くらいカブるぐらいのところまで、落ちました〜！

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  正確なダウン量はキャンバー角によっても変わりますが、ほぼ50ミリ追加ローダウンできた状態です。

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  それに合わせてフロントも車高調整。リアに合わせると……

全体的にはこんなスタイルになる


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  なぜJ-LINEのリアアクスルが、軽自動車の世界でヒットしたのか分かる気がしますねぇ。

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  ちなみにMH34SワゴンRの場合は、もう少し車高を落とせるアクスルもありますよ。

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  なんですかソレ？
  さては、ズルイ技ですね♫

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  オーダーで、ダウン量を増やせるのです。車種にもよりますが。

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  では、MH34Rだったら？

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  70ミリダウンまで、設定があります。

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  ……ということは、もう20ミリ落とせる？

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  そういうことですね。

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  というわけで、次はアクスルを「70ミリダウンモデル」に交換しました。

車高調＋70ミリダウンアクスル


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  外径の小さい16インチの40扁平タイヤだとしても、横から見て「フェンダーが、ほぼリムに届くかな〜」くらいまで落ちました。

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  このリアの車高に合わせて、フロントもさらに落としてみると……

全体的にはこんなスタイルになる


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  ワゴンRの場合は、そもそもが車高を落としにくい構造。そのため70ミリダウンのアクスルも、標準モデルに負けず劣らず人気があります。