ウインカーポジションは、コンピューター制御されたヘッドライトでもできるのか？

ウインカーポジションは、ドレスアップ技としては殿堂レベル。昔からあるが、今も人気が衰えない。しかしコンピューター制御のヘッドライトが、ウインカーポジション化を阻む流れは明らか。今後、ウインカーポジションはどうなってしまうのか。

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  ウインカーポジションは、昔からある定番ドレスアップ。しかしこれも、簡単にはできなくなりつつあります。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今の車では、市販のウインカーポジションキットは付けられないヘッドライトが増えていますね。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  それって、ナゼなのでしょう？

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  ようするにウインカーやポジションが、バルブ（電球）ではなくなってきているから……ですね。

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  フム。純正で、LED仕様になっているヘッドライトが増えています。



ポジション・ウインカー・ヘッドライト（ロー・ハイ）、全てLED化された純正ヘッドライト。

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  今どきの純正シーケンシャルウインカーだって「LEDだからこそできるコト」ですもんね。

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  そういう最新型のLEDヘッドライトだと、そもそもヘッドライト裏から配線なんて出ていないんですよ。

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  ヘッドライト裏に、配線がない？

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  昔ながらの、ウインカーやポジションにバルブ（電球）が使われている車であれば、そのソケットに対して、12Vのプラス線とマイナス線がつながっていました。



✔ 電球ウインカーの場合は、ウインカー点灯のタイミングには12Vの電気がプラス線に流れている。

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  ポジションバルブもウインカーバルブも、その点では同じだったのです。

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  フムフム。

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  この線に対して、後付けユニットの配線を接続することで、ウインカーをポジション点灯させる。それが、ウインカーポジションキットの仕組みです。

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  ちなみに、ウインカーポジションキットの取り付け方法は別記事でやってます。

ウインカーポジションの配線例



✔ 詳しくは、「ウインカーポジション取り付け方法」参照。

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  しかし、こういったキットの取り付けは、ヘッドライト裏に+12Vのウインカー線やポジションランプ線があるのが前提ですね。

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  上の取り付け記事を見ると分かりますが、ウインカー線を切って、ユニットが割り込んでいきます。


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  しかしそのウインカー線がない、純正LEDヘッドライトが増えています。

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  ……それでよく、ウインカーが光りますね？

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  コンピュター制御されていますから。……ボケている場合ではありません。

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  そういえば！ 30アルファード╱ヴェルファイア前期の登場あたりから、「ヘッドライト裏からスモール＋12V線が取れない」という話がありました。

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  そうですね。今どきの純正シーケンシャルウインカーヘッドライトだと、ウインカー線も取れないってことです。

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  ヘッドライト裏では、何の線も捕まえることができないという……。

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  外側から見えるのは、コンピューターの入り口だけですね。



写真はC-HRのLEDヘッドライトに付いているコンピューター。

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  そのコンピューターを介した後で、ウインカーやポジションなどに電気を振り分けているんだ。

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  それらは、ヘッドライト内部で行われているのです。

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  では、そういうコンピューター制御の最新型ヘッドライト車は、ウインカーポジション化はできない？

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  ヘッドライトの外側の配線をいじってどうにかする、という手段では無理ですよね。ヘッドライトを開けて（殻割りして）加工するなら、話は別ですが。

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  実際のところ、球屋では新型クラウンのシーケンシャルウインカーヘッドライトをベースに、ウインカーポジション化することには成功しています。



✔ 詳細は、球屋Webサイトの「22系クラウンヘッドライトカスタム」参照。

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  これは、なぜ出来たんですか？

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  ようは、ヘッドライトをバラしたから、という答えになるんですけどね。

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  バラせばできるんだ。

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  そうですね。

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  でも、ヘッドライトを開けたところで、中の回路はコンピューター制御なんでしょ？

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  基本的に、コンピューターが関わっている回路を触るのはリスキーなので、そういうことはしないんです。

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  ……それでどうやって、ウインカーをポジション点灯させると言うのでしょうか？

こんな技こそ、前に解説したリレーを駆使してやるんです



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  リレーかぁ。
  なお、球屋・森田研究員のリレー講座は下記記事にて。



✔「LED加工のプロに教わる「リレーの使い方」実践編」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  リレーを複数組み合わせれば「スモールオンのタイミングで、常時電源をウインカーに流す」とか「ウインカー信号が入ったら点滅させる」……などの制御は可能です。

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  でも、そのスモール線とかウインカー線がどれがどれだか分からないのでは？？？

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  純正回路をいじるのはリスキーだから、ヘッドライトの外部から持ってくればいいですよね。

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  ほお。

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  ヘッドライト裏にポジション線がなくても、室内にはイルミ電源（スモール電源）がありますよね。

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  それなら、取り方も解説していますが……。



✔「イルミ電源の取り出しはスイッチ裏が近道！」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  ウインカー信号や常時電源だって、室内側で取れます。例えばキックパネル裏には、だいたいの信号線が通っていますよ。

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  キックパネル裏は、いろいろな意味で狙い目のようですね。



✔「常時電源の取り出し場所として、キックパネル裏は狙い目」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  ようは、ウインカーをポジション点灯させるにあたって、必要な信号線や電源は、室内側でも全部揃うわけですよ。

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  あー、なるほど。

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  ヘッドライト内で取らないといけないルールは、ありませんので。

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  ……それを室内側からエンジンルーム側に出して、ヘッドライトまで運ぶと？

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  そうですね。あとはリレーを複数組み合わせて、ヘッドライト加工して付け直したLEDをつなげば、好きなように光らせることは可能です。

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  そういうことをやってるのか～！

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  ようするにやっていることは、今までとそんなに変わらないのです。

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  しかし、わざわざ室内から配線をヘッドライトまで取り回すとか、すごい手間ですね……。

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  そこで面倒くさがっていたら、加工なんてできませんよね。

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  ……ウッ。

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  それを言い出したら、ヘッドライト加工なんて全部面倒くさい作業ってことになります。

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  そりゃあ、そーだ。

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  それにアナログ配線方式は、手間はかかりますがリスクが少ない。ヘタに純正回路をいじってコンピューターを壊すほうが、よほど面倒な話になります。

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  ごもっとも。

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  ヘッドライトを分解する作業と、リレーの知識さえあれば、最新型のLEDヘッドライトだって、ウインカーポジション化はできるんです。