車高が低い車の「ドライブシャフトブーツの寿命」を延ばす方法

ドライブシャフトブーツには寿命がある。車高の低い車、キャンバー角が付いている車のドライブシャフトブーツが破けるのは、ある意味で宿命だ。しかし、寿命を延ばす方法ならある。

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  車高を下げている車で、ぜひやってほしいメンテナンスを紹介しておきます。

  ●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員

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  それは、ぜひ聞いておきたいです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  以前「ドライブシャフトブーツの破れ！ 原因と対策」で触れましたが、車高を下げるとブーツが破けてしまう問題がどうしても出てきます。

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  ブーツが破けると、中のグリスが出てしまって、異音が出だすんですよね。

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  破けたらドライブシャフトブーツを交換するしかありませんが、基本的に、車高やキャンバー角を戻さない限り、また破けます。

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  む。
  どうせまた破けるなら、放置でも……

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  それはダメです。ドライブシャフト自体が壊れたら、ブーツどころではない修理費用がかかります。

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  では、どうしたらいいのでしょう？

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  基本的に、いつか破けるのは避けられませんが、ドライブシャフトブーツの寿命を延ばすことならできます。

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  ホホウ。

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  まず、ジャッキアップしたときなどは、必ずドライブシャフトブーツを目視でチェックするクセを付けましょう。

毎回、ブーツを見るべし


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  よし。
  これはまだ破けてないからオッケー！

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  ……ではなくて、ドライブシャフトブーツの蛇腹の汚れ方に注目します。

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  足回りですから、普通に考えて汚れていますよね。

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  しかし、よく見ると、汚れていない、キレイな場所があったりします。

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  そういえば……部分的に、汚れていない箇所があります。


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  これが問題。「なぜ汚れていないか」と言えば、走行中にその部分の蛇腹がペタっとくっついているからです。

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  え!?
  今はくっついてませんが？

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  それはジャッキアップしているからです。

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  そっか。
  そういうことね。

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  そして、そもそもノーマル車高の車なら、蛇腹同士がペタっとくっついてしまうことはありません。だから均一に全部が汚れているんです。

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  均一に汚れていないのは、車高が落ちているから……なんですね。

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  車高を低くした車は、アーム類やドライブシャフトにバンザイ＼(^o^)／のような角度が付きます。そうすると、蛇腹の上側がペチャっとつぶれた状態になってしまう。


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  ドライブシャフトブーツの蛇腹は、当然シャフトといっしょに回転していますから、上に来たときにくっついて、下にいくと離れて……を高速に繰り返すことになります。

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  それで擦れて破けるんだ！

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  そうなんです。で、普段当たっているかどうかは、「キレイな箇所があるかどうか」目で見れば分かります。

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  全部汚かったら問題ない。……っていうことになるんですね。この場合。

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  それなら摩耗もしない状態です。しかし、FF車は車高を下げると、基本的に左側のドライブシャフトブーツでこの問題が出てきます。

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  なぜ左側？
  両側じゃないの？

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  基本的にエンジンに対して、ミッションが左にあるから、左側のドライブシャフトのほうが短いんです。

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  フムフム。
  左右均等ではないのか。

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  車高やキャンバー角によってバンザイ＼(^o^)／する角度は、短い方が大きくなります。

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  うーむ。
  それで左側のブーツが破けてしまうんだ。

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  そう。だから右側で見ていてもダメです。助手席側のドライブシャフトブーツを見るクセをつけましょう。

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  左側のドライブシャフトブーツにキレイな箇所があったら、メンテナンスをしておきましょう。

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  破れる前に、打つ手があるんですね。

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  そうです。
  ここにグリスを塗っておくのです。


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  乾燥した状態で擦っているから、あっという間に破けてしまう。中には1000キロ・2000キロのレベルで、穴が開く車（シャコタン）もいますよ。

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  ヒドイ。
  1000キロ走ったら、ブーツ交換!?

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  しかし、ココにグリスを塗っておけば、摩耗スピードを軽減させることはできます。破けるのを先送りできる。

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  ……なるほど、なるほど。

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  というわけで、キレイな箇所がある「段」には、一周グリスを塗っておきます。

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  ぐるっと塗るんですね。

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  そうです。回転していますから、ぐるっと全周塗らないと意味がありません。

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  とはいえ、イザやろうとすると手が入りにくくてなかなか大変です。裏側とか、どうやってやるんだコレ？

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  グリスを指に取って当てた状態で、誰かもうひとりがハブを回して、ドライブシャフトを回転させながら塗るとラクですよ。


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  ぐるっと一周塗り終わったら、次のキレイな箇所がある段に移ります。

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  なるほど。
  こうやって塗るのか〜。

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  キレイな箇所があった段だけやれば、オッケーです。


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  終わりました♪

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  このメンテナンスを定期的にやることで、ドライブシャフトブーツの寿命が延ばせます。

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  定期的にやらないと……なんですね。

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  グリスも乾いてしまいますからね。だから固めのグリスを使うのもポイントです。

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  スプレー式の潤滑油とかではダメ？

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  それでは、ひとっ走りで効果もなくなるでしょうね。

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  ベタベタした、落ちにくいグリスを塗りましょう。

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  そして、シャコタンをジャッキアップしたときには、必ず点検項目として見ておきましょう。

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  キャンバー角を付けている人は、なおさらですよ〜。