軽自動車のキャンバー角 3度╱5度╱8度を徹底比較

シンプルに3度か、インパクトある8度か、間を取って5度か。自分に合ったキャンバー角が何度なのか、読めば決められるように解説。3度、5度、8度がどの位の角度かイメージしやすいように、各角度撮り下ろし写真付き。（※本記事は軽自動車版。普通車版は「キャンバー角 3度／5度／8度を徹底比較」を参照）。

軽自動車でも人気のキャンバー角は5度。その理由は？

以前に、「キャンバー角 3度╱5度╱8度を徹底比較」という企画をやりましたが、今日はその軽自動車版。

●レポーター：イルミちゃん
モデル車はMH34SワゴンRです。

●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員
ワゴンRもムーヴも、普通にローダウンしただけではリアにキャンバー角は付かないんですよね。
ワゴンRのリアは3リンク式の足まわり、ムーヴだったらトーションビーム式ですが、どちらもローダウンしても、キャンバー角が付くわけではありません。

車高調ポン付けのワゴンR

アクスルを入れる前提のホイールサイズ（6.5J＋35）なので、ノーマルアクスルだとハミ出てしまいますが、角度でいうと下の状態。

……このように、車高調でローダウンしてもリアホイールは立っています。
そこでリアアクスルを交換。追加ローダウンしつつ、リアキャンバー角を付けるのですが……

※アクスルのローダウン量は「軽自動車は車高調＋アクスルでどの位ローダウンできるか？」参照。
ここで迷うのが、アクスル交換でキャンバー角を付ける場合は、「角度が選べる」という点！

キャンバー角 3度

J-LINEリアアクスルキットの標準仕様は、3度なわけですが……、
一番人気があるのは5度です。

キャンバー角 5度

そこは、普通車も軽自動車も同じなんですね。
そうですね。3度だと物足りないと感じる人が多いですが、8度だとさすがにタイヤの内減りリスクなどが大きくなりますから。

キャンバー角 8度

✔ ひとくちメモ

●J-LINEのリアアクスルキットは、車高に合わせて適切なトー角を選ぶことで、偏摩耗をかなり軽減できるのが特長。

●詳しくは「リアキャンバー角によるタイヤの内減りを軽減させる方法」参照。 ……とはいっても、キャンバー角が大きくなるにしたがって、内減りリスクは増える。

見た目とリスクのバランスを取って、5度……ということか。でもリスクを減らすなら3度が一番いいんでしょう？
そうなんですが、軽自動車は……例えば人気車種のワゴンRを例にすると、キャンバー角が3度だと、定番の6.5Jがスイングアームにヒットしてしまうという問題もある。

※「スイングアームにホイール内側が干渉するケースの、意外な回避策」参照。
3度だと当たるけど、5度ならかわせる……という話でしたね。
そのため「キャンバー角3度のリアアクスルは、ホイールサイズは6Jまで」という風にアナウンスしています。
スイングアームに手を加えるなら別ですが……ということですね。
だからアクスルのキャンバー角についての相談には、「6.5Jを履くならば、5度にしてください」と説明しています。

6.5J、5度、50ミリダウンアクスルで、安定のカッコ良さ

ローダウン量は車高調＋50ミリダウンアクスル

それを言うなら……8度だって、スイングアームをかわせますよね？
ですね。しかし8度のリアアクスルは、そもそもオススメというわけではなくて、「どうしてももっとキャンバー角を付けたい！」という人向きモデルなので……、

8度はちょっと例外的な存在らしい。

なるほど。
一般的にはオススメとは言えないんだ。
そんなわけで、軽自動車のリアのキャンバー角についても、ほとんどの人にとっては5度がベストバランスなんじゃないかなぁと思います。
あとは好みの問題ですね！
それと、以前に話した、前後バランスの問題（※）なども合わせて決めると、いいんじゃないかなと思います。

「キャンバー角はこう決める！重要なのは前後バランス」の記事も参考になります

DIY Laboアドバイザー：氏家淳哉
リアアクスルキットで有名なJ-LINE（Jライン）。足まわり加工に長けたプロショップでもあるので、直接クルマを持ち込めば様々なワンオフ加工も依頼できる。深い知識・高い溶接技術は比類ない。●J-LINE TEL 022-367-7534 住所：宮城県多賀城市町前1-1-13

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