足まわりコラム

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インチアップ時のホイールサイズの決め方とは？

インチアップはドレスアップの大本命。足元が決まれば、車は間違いなくカッコよくなる。そこでインチアップ時のホイールサイズの決め方についての基本をおさらい。インチ（直径）だけでなく、J数（太さ）の決め方もわかる。

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  ホイールのインチアップって、「純正から何インチアップするとよい」などのセオリーはありますか？

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今回のモデル車・200系クラウンの例では、純正のホイールサイズは18インチで、20インチにアップしました。

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

2インチアップしたクラウン



✔ インチのおさらい

1インチ＝25.4ミリなので、1インチアップするとホイール直径が25.4ミリ大きくなる。2インチアップなら、純正よりも50.8ミリ大きい。
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  2インチ、アップしているんですね。直径で5センチ位、純正より大きくなっているんだ。

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  そうなんですが、純正が18インチだから、2インチ足して……という決め方をしているのではありません。

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  え？
  基準は、純正ホイールサイズではない？

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  そうですね。

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  では、別に3インチアップでもよかった？

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  昔は、純正サイズから3インチも上げようとすると、履けるタイヤサイズがありませんでした。外径が、大きくなりすぎてしまうことが多かったので。

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  つまり、3インチアップはムリがあったんですね。

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  しかし今どきは、超扁平タイヤサイズが充実しています。3インチアップでも、よくある話です（純正タイヤサイズ次第で事情は異なりますが）。

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  そっか。薄いタイヤが充実してきたから、大きいホイールを履きやすいってことか。

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  だからといって、大きいほど良いとも言えないですけど。

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  ……できるだけ大きいホイールを履くんじゃないんですか？

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  そこはやはり、ボディとのバランスを考えたほうがいいと思います。

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  ボディとのバランスとは？

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  最近の車は、ボディが大きくなっています。クラウンを例にすると、ゼロクラウンなら19インチを履く人が多かったんですが……

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  ゼロクラウンは、今回のモデル車・200系の一つ前の型ですね。

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  ハイ。で、200系クラウンは、ボディが縦に分厚くなった。だから19インチだと（ゼロクラウンより）ホイールが小さく見えてしまいます。バランス的に、20インチのほうがオススメです。

ボディに対してのバランスで、ホイールサイズを決める


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  あくまでも、ボディとの視覚的なバランスで決めているのか。

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  もちろん、より車高を落とすために19インチを履くとか、そういうスタイルはまた別の話ですけどね。

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  では逆に、3インチアップして、21インチを履くという手もある？

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  21インチでも、履くことはできると思います。

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  バランス的にはどうなりますか？

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  好みの問題もありますが、車体に対してホイールが大きくなりすぎると、ホイールばかりが目立って馬車っぽく見えてしまいます。

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  ホイールの大きさを決めたら、あとは太さです。

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  ホイールの太さは「J数」で表記されます。インチと同じで、1J＝25.4ミリです。

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  これも、太くしたい人が多いですよね〜。

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  そうですね。「なるべく太いホイールが履きたい」という要望は多いですね。

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  ホイールを太くするメリットは？

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  後ろから見たとき、太さがあったほうが車がカッコ良く見えるので。

特にリアは太めがポイント


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  ドッシリ感、出ますもんね。

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  あと、オフセット（インセット）との兼ね合いもありますが、リム（アウターリム）をできるだけ深くしたい、というのもあるので。

アウター（外側）リムの深さもポイント


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  リムについては、「ディープリム（深リム）にするために、知っておくべきこと」を参考にしてくださいね。

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  干渉しない範囲で、太めのJ数を選ぶんです。

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  モデル車の200系クラウンだと……

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  J数はフロント9J、リア10Jです。セダン系では、定番的なJ数の組み合わせですね。

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  それはつまり、フロント9.5J、リア10.5Jだと厳しいってこと？

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  アーム類を交換してキャンバー角も付けて……だったら履けます。しかしアーム類などまではやらないで、普通に履けるサイズなら、9J 10Jまでが無難です。

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  インチは視覚的に、ある程度決められそう。でも自分の車のJ数を決めるって……一般ユーザーには、難しい気がしますねぇ。

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  ホイールメーカーのカタログを見ると、だいたいの車種別マッチングは載っています。これを見れば、ある程度は参考になります。

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  あー、なるほど。

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  それと最近は、ホイールメーカーのWebサイトでも車種別のマッチングデータは公開されていますよ。

メーカー公開マッチングデータをチェック



ワークのWebサイトにある「車種別マッチング」ページ。

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  ただ、全車種が載っているわけではなさそうですね？

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  古い型式などは載っていないこともある。古いカタログを引っ張り出して調べることも、よくありますね。

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  なるほど。まあ、でもそのようにして、ある程度のマッチングは調べは付く。

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  今回の200系クラウンを例にすると、ワークの推奨サイズだと「フロント8.5J、リア9.5J」となっています。

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  で、もうちょっといける……と踏んでの、9J、10J。

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  メーカーが公開するマッチングは、当然ですが万人向けの無難なサイズになっています。ツライチなどにこだわる人は、もう一歩踏み込んだ先に正解がある。

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  でも、そこからの煮詰めが難しいですよね？

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  一番いいのは、メーカー推奨サイズに近いホイールを一度仮合わせしてみて、マッチングを取るんです。

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  そうすると、適度に引っ込み具合が分かる。

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  そこから自分の好みのツラ具合になるように、オフセット（インセット）計算をするんですよ。

引っ込み具合から、J数アップの余地を探れる



オフセット計算の方法は、「ホイールのオフセット計算はツライチへの第一歩」参照。

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  このような手順で、狙ったツライチ/ツラウチになる、J数とオフセットが分かります。