HIDやLEDに換えたら光軸調整は必要か？

「LEDやLEDに換えたら、ヘッドライトを下向きにしていても対向車にパッシングされるようになった」「下向きにしているのに、前から見て片側だけ眩しい」……そういう車は光軸が狂っている可能性が高い。なお、フォグランプが原因の場合は、「フォグランプの光軸調整の正しいやり方」を参照。

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  HIDやLEDヘッドライトバルブに交換したら光軸調整しましょう、というお話です。

  ●アドバイザー：IPF 市川研究員

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  光軸調整って、皆さんやっているものなんですかね？

  ●レポーター：イルミちゃん

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  そうですねぇ、現実はやっていない人がほとんどだと思います。

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  だいたい、DIYでどうやるのかよく分からないですし。

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  DIYに限らず販売店で取り付けた場合でも、光軸調整はバルブ取り付けとは別料金になっていることが多いので、やらないで済ませる例がやはり多いと思われます。

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  それはつまり…やっていなくても問題ない？
  みんなやってないんだし…

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  それはケースバイケースですねぇ。

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  というと？

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  もともとハロゲンだった車をHID化したときは、けっこう光軸が狂いやすいですね。

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  それはなぜですか？

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  光源の位置が、純正ハロゲンと完全にピッタリ同じというわけではないし、純正のリフレクターはもともとハロゲンを前提に設計されているのに、HIDで光量が大幅にアップするからですよ。

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  では純正ハロゲンから社外ハロゲンだとすれば、あまり狂わないってことですか？

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  ハロゲンのフィラメント位置（光源）も多少バラツキがあるものなので、光軸がズレる可能性はあります。だから光軸調整するに越したことはないですね。

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  ハロゲンからLEDバルブに換えた場合は？

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  これはモノによって差が出ますが、HIDよりはズレにくい傾向です。

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  ふーむ。
  HIDは一番注意ってことですね。

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  そうですね。光量が大幅にアップすることによって、グレア光・上方散乱光なども出やすくなる。対向車に迷惑な光が、飛びやすくなるケースなんですね。

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  HIDに交換したら、対向車にパッシングされるようになった、という場合は……

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  まさしく光軸調整をする必要がある例ですね。

対向車に眩しい光が出やすいのはHID

光量アップで反射する光が増え、ハロゲンでは届かなかった光まで届くようになる。

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  バルブタイプによっても、光軸がズレやすいものとズレにくいものがありますよ。

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  光源の種類の問題だけじゃないんだ。

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  バルブタイプとしては、H4が一番狂いやすいです。

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  一番多くの車種で採用されているタイプですね。

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  H4は、バルブを止め金で抑えて固定しています。それで、バルブ自体に少し遊びがあるんですね。少しズレていても止め金の力で抑えることで、固定はできてしまう。

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  つまり少しズレたままで、固定されるケースがあり得る。

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  そうなんです。だからH4は光軸がズレやすい。H7も止め金式なので同様です。

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  では止め金固定式のバルブの場合は、例えHIDではなくLEDだったとしても、光軸調整はやったほうがいいんだ。

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  いっぽう最近の主流のH11や、ハイビームに多いHB3は、固定位置が1点しかないスナップ式でズレにくい。ただ、前述したように光源の位置が厳密には純正と同じではないので、光軸ズレの可能性はあります。

止め金固定のH4バルブは交換後に光軸がズレやすい

回転させてロックするH11などはズレにくいが…