シガーソケットを増やしたい!
エンジン停止時も電源が取れる! シガーソケットの増設方法

純正シガーソケットは、エンジン停止時は使えない。しかし監視機能付きのドラレコなどは、常に電気が欲しいところ。そこで、エンジン停止状態でも使えるアクセサリーソケットを紹介。増設すると、かなり便利!
通常のシガーソケットはACCまたはIG(イグニッション)連動だが…
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普通の純正シガーソケットというのは、エンジン停止時は使えません。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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電源が来ていないから、当然ですね。
●レポーター:イルミちゃん
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国産車の場合は、ACCオンまたはIG(イグニッション)オンになった段階でシガーソケットが使えるようになる車種が多い。
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つまり、どっちのパターンでも、エンジンオフにしたら電源が遮断される。
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欧州車などでは、たまにシガーソケットに常時電源が来ていて、エンジン停止状態でも使えるケースがありますが、これは例外的な存在です。
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しかし、エンジン停止状態でもシガーソケットを使いたいことは意外とある……。
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そうですね。例えば監視機能付きのドライブレコーダーなどが、例として挙げられます。
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……てゆーか、私は、空気清浄機を回し続けていたいんですけど。
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なるほど。それでは今日は、「エンジン停止時でも使えるアクセサリーソケット」の増設方法を解説しましょう。

ACC電源とIG電源は、エンジンオフで遮断される点では同じ。
増設する場合は、電源の取り方で変わる
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前回は、オーソドックスなシガーソケットの増設方法について解説しましたが……
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この時は、純正シガーソケット裏の配線から電源を取ったので、純正と同様にイグニッションオン(※)で電気が入るソケットになりました。※ニッサン車に付けた例
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どのタイミングで使えるようになるかは、電源の取り方次第ですよね。
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そういうことですね。純正のIG線から取ればIG連動になるし、ACC電源から取ればACC連動になるので。
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つまり常時電源から取れば、エンジンオフの状態でも電気が来る!
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それはそうなんですが、そうなるとバッテリー上がりの心配が出てきますよね。
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……まあね。
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空気清浄機をつなげたままにしておけば、バッテリーが上がるまで空気清浄機が回り続けることになりますが、よろしいでしょうか?
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か……カンジ悪い。
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そこで登場するのが、タイマー付きの電源ソケットです(↓)
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「電源ソケット・オフタイマー機能付」は、その名の通りタイマーが付いているんです。
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ほほう。
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エンジン停止の後も、タイマー設定した時間の間は、電源を供給し続けるんですね。
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それって、どの位の時間ですか?
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0分╱30分╱60分と設定がありまして、スイッチで選べます。
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これを使えば、エンジン停止後も30分または60分、空気清浄機が回り続けるぅ〜。
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買い物をしている間、ドライブレコーダーの監視機能を使う、といった用途にもピッタリですね。
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これならバッテリー上がりを心配しなくてもいい!
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そういうことですね。ちなみに0分に設定すれば、エンジン停止と同時に電源が遮断されるので、普通のシガーソケット状態にもなります。
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よく出来ているなァ。

詳細はAmazonのエーモン 電源ソケット OFFタイマー機能付(1543)
電源ソケット|オフタイマー機能付の取り付け方法

通常のシガーソケット増設方法との違い
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取り付け方法なんですが、前回記事のオーソドックスな増設方法との違いは、常時電源を取るという点です。
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エンジン停止時でも使えるってことは、けっきょく常時電源は必要ですね。
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そうなりますね。それと、タイマーを作動させるためにACC電源を取ります。
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常時電源とACC電源を両方取るのか〜。
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それによって、ACCオフ(当然エンジンもオフ)になったタイミングを検知して、タイマー作動開始となります。
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なるほどね。
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配線としてはアース線も含めると、合計3本になります。

常時電源&ACC電源をどこから取るか?
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問題はどこから2つの電源を取るか……ですね。
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常時電源とACC電源を両方取れる場所としては、オーディオ裏(ナビ裏)などもありますが……
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しかし、最近の車は、ナビを外すのが大変になってきています。
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確かに。パネルをかなりバラバラにしないといけなかったりしますね。
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内装パネルの合わせもシビアになってきているので、ヘタに脱着していると傷付けやすいですし……。
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あんまり外したくないな〜というカンジ。
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難易度の低い取り方としては、やっぱりヒューズが狙い目です。
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ヒューズ交換は一般的なメンテナンスなので、内装をバラさなくてもアクセスできる場所にあるのが普通です。せいぜいグローブボックスを外す程度でしょうか。
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初心者にも向いている取り付けコースですね〜。
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ヒューズから電源を取るためには、ヒューズ電源が必要になりますけどね。
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今回は、常時電源とACC電源用の2つのヒューズ電源が必要になります。
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配線の流れは、下の図のようになります。
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今回は、ヒューズボックスが助手席側にある、という想定で、電源ソケットとヒューズ電源の間には延長コードをかませています。
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もしもヒューズが運転席側だったら?
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その場合は、電源ソケットの付属コード(1メーター)で、そのままヒューズ電源に届くと思いますよ。
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そのあたりはケースバイケース、なんですね。
なかなかナビの固定ネジに到達しない…



エーモンのヒューズ電源のラインナップ
✔ 選び方は、「ヒューズ電源の種類と選び方」参照。
リアル配線図

シガーソケット増設の配線作業
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ヒューズからの電源取り出し方法については、下の記事を参考にしてください。
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2種類の電源を、ヒューズから取りました(↓)
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ヒューズ電源にはギボシ端子メスが付いているので、延長コードにはギボシ端子オスを付けて、接続します。
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あとはこの延長コードと、電源ソケットの線をつなぐだけ!
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その部分はギボシ端子を使ってもいいですが、もっとカンタンな接続コネクターでもOKです。
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残る1本の黒い線はアース線。延長コードの先にクワ型端子を付けて、ボディアースします。



※使い方は「接続コネクターの正しい使い方」参照。

※初心者の人は「クワ型端子でボディアースするための知識」参照。
電源ソケットの固定方法
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今回使っている「電源ソケット・オフタイマー機能付」は、前回取り付けた「貼り付けタイプ」と同様に、両面テープで貼り付け固定ができるんです。
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つまり固定は貼るだけですね〜。
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使いたい電装品に合わせて、好きな場所に貼り付けてください。
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今回はカップホルダーに車載用の空気清浄機を置くので、その周辺にアクセサリーソケットを増設しました。
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増設したアクセサリーソケットはエンジン停止後も使えるので、純正シガーソケットと使い分けると、車内がますます便利になります♪


シガーソケット増設!

増設したシガーソケットに、車載用空気清浄機を接続。エンジン停止後も使える。
シガーソケットを増設するときはまず、電源ソケットの選び方に注意しましょう。どれでも同じと思っていたら大間違い! そのあたりの注意点はDIYラボ〈動画部〉がYouTubeで解説しています。

DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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