アンビエントライト自作
ドアアンビエントライトのDIY取り付け方法(後編)
ドアの内張りをライン状に光らせる「ドアアンビエントライト」をDIYで作る連載。今回はパワーLED光源を使うファイバーの仕込みからスタート。アンビエントファイバーはどう取り付けるのか? パワーLEDとの接続はどうするのか?
ドアアンビエントライト用のファイバーの仕込み
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●レポーター:イルミちゃん
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アンビエントファイバー用の光源については前回解説しましたが、今回はパワーLEDを光源に使うパターンでいきましょう。
●アドバイザー:イルミスタ・野本研究員
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これは差し込むだけでよい?
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「パワーLED光源」の場合は、差し込んだあとにプラスチックのネジを締めることで、アンビエントファイバーがロックされます。
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ロック機構があるんだ。
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そしてここが重要なんですが「パワーLED光源」を使う場合は、ヒートシンク型のボディがかなり熱くなります。
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まあねぇ。
パワーLEDですからね。 -
けっこうなレベル……触れない位の温度まで上がりますよ。
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そんなに熱くなるのか。
取り扱い注意です。 -
なので僕の場合は、もしパワーLED光源を使うとしたら、ハイフラ防止抵抗の取り付け時などと同じく、グラスウールを巻きます。
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巻いたグラスウールはアルミテープで固定します。
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そのうえで、ドアの(内張り側ではなく)鉄板側にアルミテープで固定するのがベストです。
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宙ぶらりんにしておくより、鉄板にくっつけるほうがしっかり放熱するよ、ってことね。
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そうですね。ちなみに、ここで使っているグラスウールやアルミテープは、セット品がエルパラでも買えます。
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ホー。こんなキットも売っているんだ。
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本来用途はハイフラ防止抵抗の取り付け用ですが、パワーLED光源の設置にも使えますよ。
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なるほど、なるほど。
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次に光源用のLEDを付けたのとは反対側の、アンビエントファイバーの末端処理を行います。
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反対側は、切りっぱなしの状態ですね。
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そのままだと、導光させたときに末端から余計な光が飛んで、それが内張りを照らしてしまいます。
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あ、そうか……。
どうしましょう? -
末端からは光が飛ばないように、フタをしたいところ。
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エンドキャップ的なものがいるんですね。
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そうなんですが、アンビエントファイバー専用のキャップみたいなアイテムはないので、僕の場合は黒の熱収縮チューブを使っています。
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熱収縮チューブ……キャップ代わりにピッタリだ!
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3Φくらいの熱収縮チューブをかぶせて、熱をかけて収縮させて、先端をちょっと折り曲げておく、という感じの使い方です。
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なるほどね。これで十分キャップ代わりになるんだ。
エルパラで販売されているグラスウール アルミテープセット
ドアアンビエントライトの取り付け作業
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ここまで仕込んだら、最初に決めたドア内張りの隙間に、アンビエントファイバーを取り付けます。
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ハイゼットのドア内張りの場合は、下から上方向に向かって差し込んでいます。
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アンビエントファイバーの「ベロ」を、隙間に押し込んでいく作業ね。
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なお単に差し込むだけだと出てきてしまったりするので、イルミスタで施工する場合は極細ワイヤーを使って、取り付けしていますが……
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今回ここでは「DIYでの取り付け」を想定しているので、ワイヤーまでは用いていません。
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光源側の方は、アンビエントファイバーの長さに余裕を持たせておいて裏側に隠します。
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裏面への折り返しがけっこう長めですが……なにか理由が?
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ハイゼットのドア内張りの場合、この木目のパネル部分は、ドア鉄板側との隙間がまったくない状態なんですね。
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フムフム。
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ですから、この木のところにはパワーLED光源を置けません。
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ドア内張りを戻せなくなっちゃう。
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そうなんです。だから「鉄板と内張りのクリアランスがある部分にパワーLED光源を設置するため」に、アンビエントファイバーも長めに折り返しているんです。
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光源位置を逃がすため…なんだ。
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このあたり、軽自動車のドアだとかなり光源位置が限られるとは思います。
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そこまで計算した上で、アンビエントファイバーの長さを決めないとダメですね。
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そういうことになりますね。
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ちなみに裏面に折り返すと、アンビエントファイバーが「U」の字に折れ曲がるような感じになりますが、こんなに曲げてもちゃんと導光するものなのでしょうか?
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そこは問題ないですね。パワーLED光源を使っていると、ここまで屈折させても末端までしっかり導光しましたよ。
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ホホウ。アンビエントファイバーの導光性能って高いんですねぇ。
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付け加えると、光源の近くはアンビエントファイバーが強めに発光するので、明るさムラを出さないためにも、光源に近い部分は隠すといいんです。
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今回の施工だと、ちょうどそういう状況になっている。
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裏側に曲げたアンビエントファイバーの固定には、アルミテープを使っています。
ドアアンビエントライトと電源の接続
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アンビエントファイバーがドア内張りに取り付けできたら、最初に取っておいた電源の取り出し線とカプラーで接続します。
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ここではアース線もいっしょに純正配線から取っていますが、ドア内でのアース線探しには注意が必要です。
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ドア内でのアース線の取り方については別記事で補足予定です。
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仕上げに、アンビエントファイバーをしっかり隙間に押し込んでおきます。
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今回は1本モノを埋め込んでいるので、LED光源もドア1枚につきひとつですね。
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フロントドア左右にアンビエントライトを付けたら、もちろんリアドアにも取り付けたくなります。
このカプラー部分も含めて、パワーLED光源の付属コードになっている。
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
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