LED自作コラム
車の天井に付けるLEDダウンライトを、エルパラが開発中…!
ダウンライトを車の天井に付けて、実用的な明るさを得る。キャンピングカーなどで人気のLEDカスタムだが、汎用ダウンライトを流用しているのが現状。しかし本当は、車用としては13.8V仕様が理想的。それを叶える車用のダウンライト・開発中のレポートだ。
汎用のダウンライトとは違って、車専用の13.8V仕様
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LED通販大手のエルパラが開発中の、LEDダウンライトのレポートです。
●レポーター:イルミちゃん
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車の天井に埋め込むことを想定した、薄型のLEDダウンライトです。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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ところで「ダウンライトって、どんなのだっけ?」という人も多いと思いますが……
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ダウンライトは、上(天井など)に付けて、下方向を照らすライトのことです。一般的には家庭用で、キャビネット(収納棚)ライトなどとして使われています。
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フムフム。
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そして車の場合だと、そういう一般品を流用して、キャンピングカーの天井などに埋め込んだりしますね。
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それが、車のダウンライトってことですね。
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しかし、そういうのは本当の意味では、車向けのLEDではありません。エルパラでも、今回のと見た目は同じような汎用ダウンライトは販売していますけど。
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「汎用のダウンライトを流用しているケース」が多いんですね。
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そうですね。一般的に出回っているものは、12V仕様なので……
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12Vだから、車に流用できるのか。
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そう思っている人が多いですが、12Vというのはあくまでもバッテリー電圧です。
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……それが何か?
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つまりそこに充電するための電圧は、それよりも高い。13.8Vが、一般的に言う車の充電電圧です。
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ということは……?
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厳密に言うと12V仕様として作られたLEDでは、やや過電流になりがちな場面も多く、それがけっきょく寿命に跳ね返るんです。
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車でLED製品を使うと、すぐ切れたりする原因のひとつか。
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そうなんです。それでなくても、車の電圧は不安定ですからね。
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ナルホド。
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そこで今作っている「車用のダウンライト」は、13.8V仕様で作っています。
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車向けのLEDは、そういった中身の違いがあるんですね~
✔ 当然ながら、オルターネーター(発電機)で発生させる電圧は12Vよりもっと高い。そうでなければ、12Vのバッテリーに対して充電できないからだ。
中身のLEDがいろいろな意味で最新型。LEDの悩みだった色のバラ付きもほぼなくなる!?
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エルパラの車用ダウンライトを分解すると、中身はチップLEDが使われているのが分かります。
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試作品のLEDは、合計で1W程度なんですが、製品版ではLED数を増やして、2Wくらいまで上げる予定です。
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合計で2Wとなると、完全にパワーLED並ですね。熱は、大丈夫なのでしょうか?
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薄型のアルミボディは放熱効果もあるし、基板もアルミ基板を使っているんです。
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それで、パワーLED並のパワーが出せるのか。……しかし光源は、パワーLEDではないんですね。
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そうですね。3528チップLEDの、高演色タイプを使っています。
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パワーLEDを使うと、1点が強烈に明るくなってしまいますので。ダウンライトとして使うには、眩しすぎるのですよ。
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あー。
それが使わない理由か。 -
ダウンライト……つまりルームランプとして使うなら、出力の小さいLEDを多めに付けたほうが、ふわ~っとキレイに照らせます。
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なるほど。
それで3528を使うんだ。 -
高演色LEDなので、照らされたものがキレイに見えるし、その意味でもキャンピングカー向けの仕様と言えます。
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色も1色だけではないんですね。
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まず基本カラーとして外せないのが、3000K・4000K・5000K・6000Kのケルビン数です。
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さらに車関係の人は、ケルビン数の高い白を好まれる傾向があるので、8000K~1万Kクラスも検討しています。
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6000Kでも「黄色っぽい」という人がいますよね。
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実際のところ日本人の目の色だと、そう見えるのです。例えばPCのモニターなども、日本人用と欧米人用では色温度を変えていたりするのですが、それと同じですね。
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あとは好みの問題だから、選択肢を増やしておくんですね。
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相変わらずエルパラは、色味にこだわりますね。
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色といえば、搭載したLEDは、3ステップ・マクアダム。これは色のバラつきが少ないLEDで、ここもこだわりですね。
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スリーステップ・マカダミア?
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マクアダムね。
ナッツではありません。 -
……え~っと、なんですかソレは?
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技術的なことなので、ちょっと難しい話になりますが……
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簡単に言うと?
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今までのLEDよりも、より色の範囲を絞ったランクのことです。3ステップのLEDを使うメリットは、「色のバラつきが抑えられる」ことです。
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LEDの色や明るさにはバラつきが出る、というのは過去にも注意喚起をしておりますが……
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従来のLEDは、買うタイミングによって、色味が異なるといった問題が多かった……。
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3ステップのLEDだと、そういう心配がほぼなくなる、ということです。
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ナルホド。つまり、今回のダウンライトだと後から増設したら色が違う、なんてことにはなりにくい。
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そうですね。
それがメリットです。 -
キャンピングカーを作るような人には、もってこいのLEDとなりそうですね~。
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製品版では配線をもっと長くして、2ピンコネクターで、薄型ターミナル(分岐用の端子台みたいなもの)と接続できるようにする……なども検討中です。
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1個だけではなく、4個とか天井に埋め込む想定ですね。
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そうですね。
それらを、まとめて調光できるようにしたり。 -
フムフム。キャンピングカーのビルダーや、DIY派にはピッタリのLEDダウンライトになりそうですが……登場はいつ頃?
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3月中旬頃に、発売予定です。
下は、電球色より濃い2600Kあたりの色も出したいなと思っています
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