電装DIYの知識
ネット通販でLEDを購入するときは、色のばらつきに注意!
LED製品を買う時の、ネット通販の注意点。LED関連のパーツ販売は、実店舗がある方が珍しいため、LED通販を利用する方が一般的。低価格な点など、ネットで買う魅力は大きいが、実際に現物を見られないため、色のばらつきリスクもある。
点灯色を見て買うわけではない、というリスク
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ネットでLEDテープなどのLED製品を買う時の注意点について、お話したいと思います。これはDIYユーザーにも、おおいに関係のある話なので。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
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LEDはネットで買うのが、けっこう当たり前ですよね? イルミスタみたいに店舗があるほうが珍しいんだから。
●レポーター:イルミちゃん
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そうなんですよね。で、実店舗のLED屋をやっていると、お客さんから直接いろいろな失敗談を聞く機会があるので、DIYラボではこの話はしておきたいなと。
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失敗談って( ̄m ̄* )?
失敗から学ぶコトって多いですよね〜。 -
色です。ネット通販で買う場合は、現物を見て買えないですよね。
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まあ、LEDに限らず、そうですね。
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で、LEDの場合は何が問題になりやすいかと言うと、色のばらつきなんですよ。
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あー。
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例えば、白いLEDテープをA店で買った。その後、もっと安いB店を見つけて、そっちで買い足したら、色が全然合わない……なんてことになる。
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同じLEDでも『色味はランクによって違いますよ〜』とは、エルパラの平川研究員も言ってました。
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ランクによる違いもあるし、製造ロットが違えば色味が変わってしまうのは普通にあることです。
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なるほどね。
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で、何が問題かと言うと、例えばまずフロントにアンダーLEDを付けたとしますよね。
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まずフロントだけ?
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まあ、予算の都合などいろいろあって、後からサイドとリアをやるとするじゃないですか。
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このときに、フロントとサイドの色が合ってない! なんてことが起こりがちです。
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でもアンダーLEDは地面を照らす間接光だから、そこまでは分からないのでは???
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いやいやいや。白っぽい地面などで見てしまうと、色味が違うのはハッキリ分かってしまいますよ〜。
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そうなんだ。
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『なんか、サイドの色薄くない?』とかね。
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うーん。
そういうの、突っ込まれたくない。
※付け方は「LEDテープライトを車に取り付ける方法(アンダーLED編)」で解説。
※付け方は「サイドステップ奥にアンダーLEDを取り付ける方法」参照。
特にばらつきが出やすいLEDの色とは?
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ばらつきが気になりやすい色は、特に白とピンクのLEDですね。
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そもそも白は、白色LEDがあるわけではありません。青色LEDに黄色の蛍光体をかぶせて、白を作っています。
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ホホウ。
白LEDって、実は存在しないんだ。 -
その場合、光源だけでなく蛍光体の影響も受けてしまう。だから、モノによって差が出やすいんです。
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なるほどね。
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その点で言うと、青とか赤は、もともと青色LED、赤色LEDなので、割とばらつきは少ないです。それでも多少は違いますけどね。
色のばらつきを抑える対策
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どうすれば色のばらつきを抑えられるのでしょう?
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まず、ネット通販で買う場合は、いろいろな通販屋で買うよりは、1つのお店でまとめ買いするほうがいいですね。
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店と時期を合わせる。
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そうですね。アンダーLEDを例にすれば、どのみちフロント、サイド、リアまでやるなら、その分をまとめて買っておくのです。
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なるほど。
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ただし、どこまで色味の管理をしているかは、LED通販屋によって異なります。
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一店舗で買っても、バラつくかも知れないという意味ですか?
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まあ、そうですね。「LEDのランク指定品とは?」でも触れていますが、低価格を重視して、ランク指定せずに仕入れるとすれば(フリーランク)、製品毎に色がバラつく可能性が増えます。
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つまりLEDテープを2本買ったとして、2本の色合いがビミョウに違うことがあり得る。
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エルパラとかイルミスタのLEDは、ばらつきをおさえるためにランク指定して仕入れているので、ばらつきリスクは少ないです。
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実はDIYラボの取材でも、フロントとサイドのアンダーLEDは、別々のタイミングで用意した違うLEDを使っていますが……
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色はキレイに揃っています。
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ただ、いくらランク指定をして色にこだわっているとは言っても、何年も前に買ったLEDと同じ色、というのは難しい話です。
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だから、なるべく購入時期を合わせるのがいいんですね。
エルパラは色のばらつきが少ないLED通販屋として、DIYユーザーの間でも昔から定評がある。
フロントは1mのLEDテープ。サイドとリアは5メーターから切り出したモノだが、色味は一致している。どちらもイルミスタのLEDテープ。
実店舗なら、実際の発光色を確認できる
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前に買ったLEDとできるだけ色味を合わせたい、という場合は、もうLEDを見て選ぶしかないですね。
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野本研究員のいるイルミスタ(↓)のように、実際にLEDを見て買えるお店に行くってことですね。
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イルミスタの場合でいうと、例えば先に別の場所にLEDを付けているお客さんが店に来た場合、それと色味を合わせながらLEDを選んだりはしていますよ。
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ほー。
そこまでしてもらえるなら、安心感アップですね。 -
他のお店で買ったLEDテープを持って来店して、「この色と同じような色が欲しいんです」というお客さんもけっこういます。
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え。
どうするんですかソレ? -
その場で点灯させてみて、近いモノを提案させて頂きます。が……もちろん、店が違うので色が合わないケースもあり、その場合はどうしようもないですけど。
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ユーザーもけっこう色味は気にしているってことか。
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そこは気になりますよね、やはり。
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色のバラ付き対策をまとめると、以下の方法のいずれかが良さそうですよ。
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つまり、LEDの取り付けは自分でやりたいよ〜というDIYユーザーでも、店舗でLEDを買うメリットはあるということですね。
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そうですね。実際、イルミスタでも、そういうお客さんはけっこう多いです。
埼玉県三郷市に実店舗のあるLEDショップ、「イルミスタ」
✔ ひとくちメモ
●ランク指定されているLED通販で、同時期にまとめ買いする●通販だけでなく、実店舗のあるLED屋に行って、点灯色を確認する
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
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