タイヤローテーションの知識

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方向性（回転方向）のあるタイヤのメリットとデメリット

タイヤには、方向性（回転方向）が決まっているものがある。ここではまず、タイヤ方向性とは何か、からおさらい。方向性のあるタイヤのメリット・デメリットを知ると、タイヤローテーションをするときの注意点も理解しやすい。

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  タイヤローテーションに関する話はDIYラボでもいろいろ取り上げていますが、それとも関連するのが「タイヤの方向性」です。

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

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  以前にタイヤの「イン・アウト指定」については教わりましたが……

  ●レポーター：イルミちゃん

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  それとはまた別の話ですね。イン・アウト指定は、内側と外側が決まっているタイヤのことですが……

イン・アウト指定



写真は「アウトサイド」の指示があるので、外側ということ。

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  方向性は、タイヤの転がる方向（回転方向）が決まっているタイヤのことです。

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  それって、見た目で分かりますか？

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  回転方向を示す矢印もあるし……


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  そもそも、普通のタイヤとはパターンも全然違うので、すぐ分かります。

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  どう違うの？

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  排水のためのミゾも一方向に限定して作られているから、矢印のようなトレッドパターンになっています。

方向性のあるタイヤ



普通のタイヤ


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  逆方向に使う前提がないから、こういうパターンになるんですね～。なんかカッコいいな。

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  それによって、グリップ性能や排水性能が高められます。

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  つまり、方向性が決まっているタイヤ＝高性能タイヤってことでしょうか？

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  まあ、そうですね。スポーツ系のハイグリップタイヤに多いですね。

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  なるほど。

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  イン・アウト指定のあるタイヤは最近はけっこう多いですが、それに比べると、方向性の決まっているタイヤは一部のモデルに限られます。

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  これ、逆向きに履いたらどうなるんだろう？

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  グリップしなかったり、水溜まりに入ったときに排水しなくてハイドロプレーニングが起こったりする可能性があります。

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  ウーム。万が一にも間違えたら、おっかないなぁ。

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  ロードノイズもうるさくなったりしますね。

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  方向性を間違えたら大変ですよ、ということですね。

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  まあ、お店でプロの人に作業してもらう分には、特に意識することはないんでしょうが……

DIYでタイヤローテーションする人は、方向性に注意しましょうね



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  ふむ。

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  転がる方向が決まっている、ということは、前後にタイヤローテーションする分には問題ありません。



✔ タイヤローテーションの基礎知識は、「タイヤローテーションをDIYで（自分で）やるときの注意点」参照。

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  しかし、ドレスアップカーの場合は、前後でホイールの太さを変えている人が多いです。

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  一般的な前後ローテーションは、前後のホイールサイズが同じじゃないとできませんね。

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  そこで、内減り対策としても有効な左右ローテーションをしましょう、ということになりますが……

内側が減るから、内側と外側を入れ替えたい


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  左右のタイヤ＆ホイールを外して、そのまま（ホイールごと）入れ替えたら、タイヤの向き（回転方向）が逆になってしまいます。

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  ……見事に方向性が逆向きになりますね。

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  普通のタイヤならそういう左右ローテーションもできますが、方向性のあるタイヤでは不可なんです。

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  方向性があると左右ローテーションができない、ということでしょうか？

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  いや。左右を入れ替えるにしても、タイヤをいったんホイールから外して、右で使っていたタイヤを左に持っていかないとダメってことです。

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  「裏組」するってこと？

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  単純な1本単位での裏組ではなく、「右タイヤと左タイヤを入れ替えつつの裏組が必要」ということになりますね。

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  方向性のあるタイヤに性能的なメリットがあるのは分かりますが、ローテーションが制限されるのはデメリットですよねぇ。

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  まあ、そうですね。

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  だとしたら走りにこだわる人はともかく、街乗りメインのドレスアップカーで、わざわざ方向性のあるタイヤを履かなくてもいいのでしょうか？

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  街乗りメインの考えなら、普通のタイヤで全然問題ありません。ドレスアップカー的な側面で言うと、方向性が決まっているタイヤのほうが見た目もカッコいい、というのはありますけどね。


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  ……確かに。

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  でも、経済性を重視するなら、わざわざ方向性のあるタイヤを選ぶことはないですね。

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  ところで、「方向性の決まっているタイヤ」は、「イン・アウト」も決まっていたりするのでしょうか？

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  そうとは限りません。両者は別モノです。むしろ両方が指定されているタイヤは、最近はあまり見かけませんね。

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  両方決められていたら、前後ローテーションしかできませんね。

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  前後ホイールサイズが違っていたら、まったくローテーションできないことになります……。

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  それはちょっと、あまりにもおサイフにツライ気がします〜。