C-HRを例に、プロショップ流ホイールマッチングを学ぶ（リア編）

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C-HRのホイールマッチング・リア編。C-HRのリアホイールサイズは、何Jが限界か？ またオフセット（インセット）値、タイヤサイズは？ 走行中のバウンドで車体が沈み込むが、その状態まで想定した実験の結果で、具体的なサイズを算出する。

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  「C-HRを例に、プロショップ流ホイールマッチングを学ぶ」の続き。後編です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日は、C-HRのリアホイールサイズについて。リアは、20インチの9.5Jでいっぱいいっぱいでした。

  ●アドバイザー：J-LINE 氏家研究員

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  ……でも世の中には、10JのC-HRとかもいるようですが？

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  車高を低くするのが前提なら、9.5Jが限界です。


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  J-LINEのC-HRはリアに9.5J+24を履いています。しかしこれだって、普通には入らないサイズです。

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  フムフム。

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  まず外側は、降りてきたフェンダーがホイールのリムに当たらないように、かわさなければならない。


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  ちなみにC-HRのフェンダーは、鉄板の折り返しのツメとは別に、樹脂製のフェンダーモールも折り返してある。これはさすがに、少し切らないと（削らないと）無理があります。


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  なるほど、なるほど。

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  外側はぎりぎりかわしたとして、そこからさらにストロークした（沈み込んだ）場合にどうなるのか。そこも調べました。

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  フムフム。

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  C-HRは四輪独立の足回りなので、下げれば下げるほどキャンバー角が付いてホイール上が内側に入っていく足回りです。

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  それって、セダンみたいな動きですね。

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  そうですね。で、走行中にバウンドしたときを想定して、試しにどんどん下げていくと……

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  どうなるの？

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  9.5Jでも、ホイールの裏側のリムが、リアショックの付け根のところにドンと当たるんです。

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  ホイールが内側に入っていくからか。

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  ハイ。そして当たる箇所が加工で逃げられるような場所ではないので、「9.5Jが物理的に限界」と判断しました。

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  なるほど。

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  この実験は、タイヤを付けていない状態でやっています。タイヤがあるとタイヤが天井に当たってしまったりするので、本当の意味での限界リム幅が分からない。

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  そうやって、限界が9.5Jとはじき出しているんですね。

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  限界リム幅を判断したら、その後、オフセット（インセット）や、タイヤサイズをどうするかを考えます。

結論から言うとJ-LINEのC-HRは、リアに9.5J+24をチョイスしましたが……


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  普通には、それも入らないサイズという話でしたね？

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  そうですね。現状の仕様でいうと、リアはアッパアームを交換して、限界までホイールを倒しています。


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  C-HRのリアはダブルウィッシュボーンなので、アッパーアーム交換でキャンバー角が付きます。

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  ここで登場しているのが、J-LINEの新作ですね〜。



C-HRではじめて調整式を採用。詳しくは「調整式アッパーアームのメリットとデメリット」参照。

✔ 問い合わせ先:〈J-LINE〉TEL 022-367-7534╱またはお問い合わせフォームから。

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  これがもし、純正アッパーアームだとすると限界は9.5J+35あたりまでではないでしょうか。予想ですが。

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  つまり、アッパーアームを交換したことでリムも取れる。

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  そうですね。ただ、アッパーアームで入れるということは、当然キャンバー角は付きます。

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  そりゃそうですよね。
  だから履けているんでしょう？

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  そうなんですが、それが好きかどうかは好みによりますよね。キャンバー角が嫌だ、っていう人もいる。

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  その場合は？

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  C-HRに9.5J+35は無理ってことですね。

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  氏家研究員がよく言っている、「ホイールサイズだけマネると失敗する」のパターンか。

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  そうです。ですから、こういう細かい足回り事情まで説明しているんです。ホイールマッチングだけ語っても意味がない、ということですね。

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  という意味ではタイヤサイズはどうなってますか？

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  タイヤサイズは235/30-20で引っ張っています。

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  9.5Jに235/30-20は、ショルダーの寝方としては、こういう具合ですね（↓）



✔ 235/30-20の適応リム幅は、「8J〜9J」なので、一段階の引っ張りタイヤ。 詳しくは「20インチの引っ張りタイヤマッチング」参照。

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  ルッチーニタイヤの場合、20インチの9.5でリムまできっちり届くサイズはここまでです。225だと届かない。

✔ リムに届く・届かない問題は、「引っ張りタイヤの〈限界サイズ〉とは？」で解説している。

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  プロショップのホイールマッチングは、実にいろいろな要素を加味しているのが分かります。