LEDテープライトの色温度(ケルビン数)を比較テスト
白系のLEDテープライトには、さまざまな白がある。具体的には、色温度(ケルビン数)が高めだと青っぽい白。逆に色温度が低めだと黄色っぽい白。写真で見比べると一番わかりやすいので、実際にLEDテープライトを点灯させて比較テストした。
LEDテープライトの白には、いろいろな白がある
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LEDテープライトはいろいろな色がありますが、その中でも「白」系は特殊で、いろいろな白があります。
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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白にもいろいろな白?
●レポーター:イルミちゃん
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白系のLEDには、いわゆる色温度(ケルビン数)の違いというのがあるので。
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「ケルビン」は、よく聞きますね。
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例えば6000K(ケルビン)も5000Kも4000Kも、白には違いないですが、色味は異なります。
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どう違うんでしょう?
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簡単に言えば、色温度が高めになると青味がかった白になり、色温度が低くなると黄色っぽい白になっていきます。
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じゃあ真っ白は何ケルビン?
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目で見て比較してもらうのが一番なので、比較テストしてみましょう。
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ほお……光っていない状態で見比べても、チップの色が違います。
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これは蛍光体の色の差ですね。白色LEDは、青色LEDの上に蛍光体を載せることで白にしているので。
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白の光のLEDって、ベースは青色LEDだったんですね。
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上に載せる蛍光体の色の差で、色温度をコントロールしているような感じですね。
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そうなんだ。
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それでは、実際に点灯したときの違いを見ていきましょう。
LED通販大手のエルパラで販売されている、高演色5050テープLEDを用いて比較する。
純白の色温度6000K(ケルビン)の白
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まずは、色温度6000K(ケルビン)のLEDテープライトから。
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白色系のLEDテープライトの中で人気があるのは、この6000Kですね。
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純白に近い色?
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一般的にはそうですね。気持ち青味を含んだクールホワイトで、「昼光色」(ちゅうこうしょく)とも呼ばれます。
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涼しい感じの白ですね〜。
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ちなみに日本人の場合は、7000K〜8000Kクラスの色温度を「キレイな白」と思う人が多いようですね。
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ということは、この6000Kよりも青白ってこと?
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そうですね。青白い白を好む人が多いです。車業界は特にそうかな。
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確かに青白はなんだかカッコいい! 分かる気がする。
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ただ、照明用途として見れば、6000K超は実用性が低くなります。
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つまり見にくくなる?
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ハイ。光源の色はキレイでも、照らされたモノは見えにくくなってしまう。それが色温度高めのデメリットです。
色温度6000K
実用的な色温度5000K(ケルビン)の白
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次は、色温度5000KのLEDテープライト。
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蛍光灯も含めて、一般的な照明に使われているのが、この5000Kです。「昼白色」(ちゅうはくしょく)と呼ばれる色ですね。
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なるほど。
本当はこっちがど真ん中の白? -
そうですね。正午の太陽光の色が5000Kなので、照らされたモノが一番自然に見える色温度とも言えます。
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でも光源を見ると……意外と黄色っぽく見えますね。
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ですね。だから車のドレスアップやイルミネーションの用途では、5000K以下の白はあまり好まれないんです。
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そうなんだー。では5000KのLEDテープライトは、なぜ売ってるの?
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いや、むしろ売れ筋ですよ。
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ほー。
誰が買うんですか? -
照明用途でプロが指名買いしていくLEDテープライトは、むしろ5000K以下です。6000Kは見づらいという扱い。
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なるほどね〜。実用照明としては、こっちのほうが見やすいってことか。
色温度5000K
やや黄色っぽい色温度4000K(ケルビン)の白
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次は、色温度4000K(ケルビン)のLEDテープライトです。
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この白は、ナチュラルホワイトとも呼ばれる色ですね。
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ナチュラルって言うけど……なんか黄色っぽいな〜。
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光源を見ると、そう感じる人が多い。ドレスアップでは、あまり好まれない白、ですね。
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そういえば昔の車のHIDヘッドライトは、4000K強だと聞いたことがある(※最近は純正も色温度高めの傾向)
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そうですね。要するに、実用的で見やすい白色ということですよ。
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イルミネーション用の白というより、完全に実用照明向きってことですね〜。
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ハイ。4000KのLEDテープライトを指名買いするのは、一般ユーザーというより照明のプロの人達です。
色温度4000K
電球色と呼ばれるのが色温度3000K(ケルビン)
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次は、色温度3000K(ケルビン)のLEDテープライトです。
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いわゆる「電球色」ですね。
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昔の電球の色のようなLEDってことですね〜。
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ウォームホワイトと言ったりもします。
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暖かみのある白。
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落ち着き感を演出したいときなどに使うのが、この電球色ですね。
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大人っぽく演出したいときにも、使えそうな色です。
色温度3000K
電球色より濃い色温度2300K(ケルビン)のろうそく色
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最後に、色温度2300KのLEDテープライト。
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これは「ろうそく色」ですね。「濃い電球色」とも言えますが。
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確かに。
濃いオレンジっぽい色ですね〜。 -
電球色だと薄い! という人のために出てきたLEDですね。
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へ〜。
そういうニーズもあるのか。 -
と言うのも、一般的には電球色は少し色温度に幅がありまして、3000〜3500K付近を電球色と呼ぶことが多いんですね。
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フムフム。
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でも3500Kの色は、実際には白っぽくも見える。
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まあ、4000Kのナチュラルホワイト寄りですもんね。
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そうなんです。だから「電球色」は白っぽい、と考える人はけっこういるんです。
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なるほど。
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だから、濃い電球色のニーズに応えるために出てきたのが2300Kのろうそく色ですね。
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ゴージャス感を演出したいときの色としても、使えそうですね。
2300K
どのLEDテープライトでも色温度が選べるわけではない
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というわけで! 白にもいろいろあるので、白を選ぶときは注意しましょう。
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といっても、どのLEDテープライトでも、色温度(ケルビン)を自由に選択できるわけではないんです。
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ほほう。
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今回比較に使ったのは、高演色5050テープLEDというタイプ。照明用途を想定しているので、ケルビン数のラインナップが豊富なんです。
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それで、白〜電球色が豊富に揃っているんだ。
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同じ5050テープLEDでも、通常のタイプだと「白」のみですから。
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普通の白って……何ケルビン?
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エルパラでは、白は8000K前後で揃えています。
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ケルビン数、ずいぶん高めなんですね。
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それは先ほど言った通り、普通に「白」といったら、色温度高めの白が好まれるからなんです。
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では実用性も考えて選ぶなら、高演色5050テープLEDの中から、ケルビン数を指定して買ったほうがいい?
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まさに、そういうことです。同じ理由で、2835や5630といったチップLEDを搭載しているLEDテープライトも、ケルビン数は豊富です。
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そういうのは、LEDテープライトの種類によって違うんですね。
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そうですね。色温度が豊富に揃っているLEDテープライトは、つまりは照明用途を想定しているようなタイプです。
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なるほどね〜。実用性にこだわる人は、そのあたりも考えながらLEDテープライトを選ぶと良さそうです。
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