C-HR純正デイライトの強発光(後編)╱加工ライトの取り付け方法
C-HRの純正デイライトを、約2倍の明るさに強発光。注目必至のこの技にいち早く成功した「球屋」では、お店に直接車を持ち込めない人のために、外したヘッドライト単体の施工もやっている。その加工後のライトの取り付け方法を解説。
加工ヘッドライトの取り付け性も進化している!
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この記事は、「C-HRの純正デイライトを約2倍の明るさにする〈強発光〉とは?」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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今回は「デイライト強発光加工を施したヘッドライトの取り付け」について、DIYユーザー向けに解説したいと思います。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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まず、おさらいです。C-HRやレクサスRXの純正デイライト強発光化メニューは、ヘッドライト内部の加工を球屋で施工してもらう必要があります。
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遠方の人の場合は、ヘッドライトを外せるなら、単体で送ってもらって施工が可能です。
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あれ? 加工屋にヘッドライトを送れる……ということは、DIYで外せたんですよね!? 加工後は、付け直すだけでいいのでは?
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基本はそうなんですけど、加工後は純正ヘッドライトにはなかった配線が付いてきます。
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あ。そういうことか〜。
そのまま戻せない。 -
今回の施工メニューでいうと、「スモールオンで、デイライトを純正点灯に戻す」という制御を行っています。
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強発光のままだと、夜は眩しすぎるからですね〜。
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スモールオンで減光する仕組み用として、スモール電源(イルミ電源)を後付けで取らないといけません。
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それなら、まあ、DIYラボでも何回か記事にしてますけど。スモールランプの配線からチョイチョイっと……、
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できないんですよ、それが。C-HRのようなコンピューターで制御されているヘッドライトの場合は。
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ああッ!!
そういえば、そんな話がありました! -
コンピューターに入る前の信号線(CAN)からは、イルミ電源もACC電源も……何も取り出すことはできないのです。
DIYでフロントバンパーを外す
DIYでヘッドライトを外す
DIYでヘッドライトを梱包して送る
夜間までこの強発光では眩しい
最近のトヨタ車対策、「新」電源取り出し方法
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せっかく純正デイライト強発光なんていう回路加工ができるのに、イルミ電源が取れないとか切なすぎる。
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そうですね。でも今後の車いじりはこうなっていく、ということを考えたら、そこを嘆いていても仕方ない。
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状況は逆風っぽいのに、なんだかヨユウ!? 対策があるんですか? あるいは森田研究員はドMだから、逆境が快感?
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もちろん対策は考えましたよ。「イルミ電源は各自、室内から配線を延長してきてください」ではちょっと敷居が高いので。
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あれ?
室内からイルミ電源を持ってくるんじゃないの? -
え〜っとですね、室内側からイルミ電源を持ってくるのは確かですが、車内→車外への、配線通し作業で苦労する必要はない。
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??
なに言ってるのか、意味不明なんですけど……。 -
最近のトヨタ車の傾向なんですけど、純正オプション用のカラ配線が通っているんですよ。
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なんと!
もう後付け用の配線が準備されている! -
まあ、本当は純正オプション用なのですが、活用しない手はない。
※オプション装備によって使用されている場合は利用不可。
C-HRの純正オプション用カプラー
助手席側ヘッドライト下(奥)でグルグル巻きにされていたのを、引っ張り出してきた状態。
✔ ひとくちメモ
純正オプションカプラーの存在についてはC-HRの他、アルファード╱ヴェルファイア、プリウス、ハリアーなどにも共通している。最近のトヨタ車の流れ、と言える。加工ライトに、専用ハーネスまで付属させる新発想
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今回の「デイライト強発光」メニューは、「ヘッドライト自体の加工作業」と「専用ハーネス」がセットになっているんです。
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これを、純正オプションカプラーに接続します。純正オプションカプラーのフタ外すときは、中にツメがあります。
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本当はカプラー後ろ側をぎゅっと握ると外れる仕組みなんですが、手を入れにくい状況なので、マイナスドライバーで上方向に押し上げて、パカッって開ける。
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フタが開いたら、カプラーオンでつなぐだけ♪
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そして加工済みのヘッドライトからは、1本ハーネスが出ている状態になっているので、そのハーネスとつなぐ。
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ココもカプラーオンでつなぐだけ♪
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もう1本は配線が長くしてあるので、運転席側ライトから出ているハーネスとつなぎます。
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途中の見た目(↑)も純正配線っぽい。ごく自然です。
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加工したヘッドライトの配線に見えないスマートさ。本当に純正配線みたい♪
専用ハーネス
反対側ヘッドライトのカプラーとつなぐ
室内側のオプションカプラーにつなぐ
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あとは仕上げ。エンジンルーム側のオプションカプラーにつないだだけでは、電気が流れてきません。
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続いて室内側のオプションカプラーを探します。
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ここの上方にある純正オプションカプラー(室内側)に対して、もうひとつの球屋製カプラー(短いタイプ)をつなぎます。
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室内側カプラーを刺すことで、純正カプラー根元までは来ていたイルミ電源が、エンジンルーム側へと流れるようになります。
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つまり、もともと室内カプラーの根元まではイルミ電源が来ている、ということか。
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そうです。それをエンジンルーム側へと流すための、後付けカプラーです。
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ヘッドライト加工……というと、切った貼ったの配線作業が当たり前だったのに、今回の「デイライト強発光」は驚くほどのスマート配線。
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通常のイカリング取り付けやアクリル加工の場合は、イルミ電源やACC電源を各自で取ってください、というノリなんですけれど……、
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それに比べると、今回はずいぶん至れり尽くせりな仕様ですね。ヘッドライト加工のポン付け化……?
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シンプルな「純正デイライト強発光」ですからね。技の性格を考えて、多くの人が取り付けしやすいように工夫しました。
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ホホゥ。進化しているのは、純正ヘッドライトだけではないんだな〜。
ステップパネルを外して…
キックパネルを外す
側面奥にネジ固定あり。
✔ ひとくちメモ
純正オプションカプラーの根元には、IG電源、ACC電源、イルミ電源、アースの4本が来ている状態。電源側4ピン、そして出力側も4ピンになっていて、純正ではこれらが導通していない状態となっている。ここに球屋カプラーを刺すことで、イルミ電源とアースの2本分が導通。エンジン側へと送られる仕組みだ。※残る2本は、純正復帰スイッチ用に利用する仕掛けのため、今回の付属カプラーではACC電源やIG電源の取り出しはできない。
通常の加工ヘッドライトはこんな感じだ
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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