東京オートサロン2022ルポ⑧
車外に取り付けた「作業灯」を、車外でコントロールするIPFの新方式
オフロードランプやワーキングランプ(作業灯)にも力を入れているIPFは、「単に明るいランプ」の開発だけにとどまらない。より実際のニーズにマッチした作業灯の取り付け方・光らせ方を、東京オートサロン2022に出展したジムニーシエラで提案。
車外に付けた作業灯のオンオフは、車外でやりたいニーズがある
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東京オートサロン2022ルポの続き。
〈東京オートサロン2022ルポ〉一覧は、関連記事を参照。
●DIYラボ別館:ユキマちゃん
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今日はIPFブースからのレポートです。
●DIYラボ:イルミちゃん
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今回のIPFブースのテーマは完全にアウトドアですね。
●アドバイザー:IPF 市川研究員
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「IPFのオフロードランプをアウトドアに活用しよう」という、ここ数年の提案の流れですね。
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JB74ジムニーシエラのほうは、オーストラリアの世界的に有名な4駆パーツメーカーであるARB(※)とのコラボモデルです。
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バンパー・ルーフラック・足回りなどは、すべてARBのパーツを付けています。
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そこにIPFのオフロードランプやライトバーが付いたデモカーなんだ。
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まずフロントのサミットバー(サミットバンパー)にのっかっているランプが、S-950SRLというIPFのオフロードランプです。
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フロント上部には、2種類のライトバーを組み合わせて使っています。
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ほかには、屋根に四角いランプもたくさん付いているよ。
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これは前回の東京オートサロンのときも解説してもらったワーキングランプ(作業灯)ですね。
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キャンプでご飯食べるときに光らせようっていうやつね。
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そうなんですけど、今回は光らせ方を進化させてきました。
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と言うと?
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前回、ジムニーで提案したときには、室内に積んだポータブルバッテリーから直接ワーキングランプの電源を取っていました。
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今回は、まだ参考出品というカタチなんですけど、外付けにしてみました。
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おや。
車外にシガーソケットがある。 -
それから、各ワーキングランプ(作業灯)をオンオフするためのスイッチが3つ付いています。
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これは電源?
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ではなくて、外部バッテリーとワーキングランプをつなぐための「中間ユニット」ですね。まだ名前もないんですけど、外部バッテリー制御ユニットみたいな感じ。
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車外に付けた作業灯を、車外からオンオフできるようにしたんだ。
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そうすることで、どんなメリットがあるの?
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ワーキングランプの配線を、車内に引き込んだ状態でキャンプなどで使おうとすると「毎回バックドアを開けて点灯させて、消灯するときはまたドアを開ける」ということになります。
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ふむ。まあ、大した手間ではないけれど……
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しかし、季節によっては車内に虫が入ってしまったりとか……
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虫はイヤだ。
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それと、周りが寝静まっている状況でランプを切るためにバックドアを開閉させると、その音で、近隣のキャンパーにも迷惑がかかったりとか、あり得るわけです。
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ふむ。仲間内だけではないからねぇ。
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そういう問題を改善するために、車外で使うワーキングランプは、外付けのユニットでコントロールできたらいいんじゃないかと。
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車のドアを開けずに作業灯がオンオフできるっていうのは、意外とニーズがあるんですねぇ。
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そうですね。同じ発想のことを、もうひとつ別のアプローチからも研究中です。
※ARBはオーストラリアとアメリカにおけるIPFランプの販売代理店でもあるため、両社のお付き合いは長い。
IPF製のオフロードランプ S-950SRL
フロントガラスに付くのがジムニー・ジムニーシエラ専用ブラケットセット642JM2
ルーフラックに付いている方は、ライトバー600シリーズの40インチのシングル
スマホアプリで車外に取り付けた作業灯をオンオフする
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もうひとつはスマホのアプリを使って、車外に付けたオフロードランプやワーキングランプ(作業灯)を制御する方法です。
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あー、そういう手もあるよね。
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IPFでは現在、専用アプリを開発中です。
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IPFのアプリかぁ。
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こういったものを開発している理由は別のところにもあります。
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フムフム。
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IPFのオフロードランプは海外にもユーザーが多いんですけど、海外の車だとバッテリーから車内に配線を引き込むことができない車も増えていて、スイッチをなんとかしてほしいという声も多いんです。
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なるほど、なるほど。
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まあ、キャンプのときなども座った状態のままオンオフできたほうが便利だし。
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……でもそのためには、受信機的なものを車両側に付ける必要があるよね?
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ハイ。受信モジュールも開発中でして、エンジンルーム内などに付けて、そこにIPF製オフロードランプやワーキングランプをつなぎます。
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ナルホド。
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ランプ類の調光もできるようになります。
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スマホにしても、外付けのユニットにしても、車外に付けた作業灯がもっと現実的に使いやすくなるってことね。
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現状ではまだ参考出品ですが、製品化が待たれるアイデアですね~。
※IPFのUIなどは開発中なので、中身は非公開。
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