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アクリルヘッドライト加工方法(第9回)

ヘッドライトインナーの切り方の極意

ヘッドライトインナーを切ってアクリルをはめこんだ状態
  • イルミ

    前回はヘッドライトインナーをきれいに切る(くりぬく)コツを教わりましたが、今日はその続き。

    ●レポーター:イルミちゃん

  • 森田

    ヘッドライトインナーを削って広げていく工程は、単に薄く切っているだけではないんです。

    ●アドバイザー:球屋 森田研究員

  • イルミ

    前回、だいぶ手間のかかる(ドMレベルな)削り技を見せてもらいましたが、まだ何かコツが?

  • 森田

    実は広げながらも、断面を少しずつナナメに削いでいってます。

  • イルミ

    どういうことでしょうか?

  • 森田

    わざと断面をテーパー状に削っていく。ヘッドライトインナーの表面の切り口のほうが狭く、背面が僅かに広くなるような削り方です。

  • 断面をテーパー状に削いでいる
  • イルミ

    ええ!! 断面がテーパーですってっ!? なぜわざわざそんな切り方を? この先、裏技の気配がしますっ!

  • 森田

    いろいろ理由があるので順番に説明しますが、まずそのほうが表面のメッキ部をキレイに切ることができます。

  • イルミ

    それはなぜですか?

  • 森田

    裏面に向かってテーパー状に断面が広がっている、ということは、表側に向かって板厚が薄くなっていきますよね。

  • イルミ

    確かに。
    メッキの切り口は、鋭利な感じになりますね。

  • 森田

    で、最終ラインを決めるときには、薄くちょっとだけ切ることでラインを作れる。これが切り口をキレイに切るコツなんですよ。

  • 仕上げに近いラインの切り方
  • イルミ

    へぇー!

  • 森田

    厚みがない分だけ、超音波カッターとインナーの摩擦が減るので、キレイに切れる。

  • イルミ

    最初の段階で刃を入れるときの、逆ってことか。

  • 森田

    そうです。1発目に切るときはズブっといく他ない。でもインナーの厚み全体を、一気に切るような切り方では、キレイに切れない。

  • イルミ

    だから最初から本線は切らずに、内側から入ったんですよね(前回記事参照)。

    「ヘッドライトインナー加工方法╱切り方のコツ」参照。

  • 森田

    最終の仕上げのラインはその逆。インナーが薄くなっているほうが、メッキのカットラインがキレイに仕上がるわけです。

  • インナー表面のメッキの切り方
  • 森田

    最後のメッキのカットラインは、こんな風に少し切る、という感じです。

  • イルミ

    これなら、切り口がグズらない!

  • 森田

    そう。メッキをキレイに切るのは意外と難しいんですよ。グズグズになりやすい。メッキを残したヘッドライト加工は、難易度が高いです。

  • イルミ

    球屋のインナーカットの極意を教わったぞ〜。

  • 森田

    ちなみにテーパー状に切る理由は、まだあります。

アクリル板はインナー裏から埋め込む想定

球屋でも難しい!? 難易度Aクラスのインナーカット

今回のモデルヘッドライトは、トヨタ86(ハチロク)。アクリルを埋めた部分は、下にいくほど側面の壁が食い込んでくるような形状だった。そのため、最後の5本目の穴開けの難易度は「今年、一番難しかった」(球屋・田中氏)というレベルになった。

なにしろ、アクリル板に沿ってケガキ線を書こうにも、ペンが入らない。そのため、奥の線はフリーハンド(目安にしかならない)。

埋め込み位置が非常に狭いケース

超音波カッターの刃がまっすぐ入らない状況で少しずつ削っていく。

超音波カッターをナナメに当てて切っている 刃の進入角度が制限される中、少しずつ削る

まずはケガキ線を描けた2辺のラインをしっかり切り出すことを目指し、この2辺を軸にする作戦。

ケガキ線を描けたラインを優先で削って仕上げる

ここから先はケガキ線がアテにならない(ペンで書けない)ので、先に削った2辺を軸に実際にアクリルを当てて、慎重に様子を見ながら削る。

アクリルをはめこんで干渉具合をチェック

通常はやらない、裏面からの削り込みでテーパー形状を作っている(※表からやろうとすると、インナーのフチに超音波カッターが当たってしまうラインがあるため)。「ただし裏から切るのは、それ自体が本来はバクチみたいな行為です」。

インナーを裏から削っている

どうしても超音波カッターの刃が入らない場面では、棒ヤスリも使う。

棒ヤスリでインナーを削っている

「表のメッキ面は、棒ヤスリで削るのはNGです。ラインがギザギザになって荒くなるので」。あくまでも、少し奥まった断面を削るのに使っているのみだ。

5本目も投入できた!

全てのインナー加工が終了した状態

インナーも3次元でひねるように曲がっているが、アクリルとインナーの間に、肉眼では隙間が見えない(↓)。まるでアクリルをペタリと貼り付けたかのよう。

アクリルとインナーに隙間がない
  • イルミ

    球屋のアクリル加工の神髄は、ようするに、実はインナー加工(インナーカット)にあるような気がします。

  • 森田

    まあ、こればっかりは、慣れですね。

  • イルミ

    このように加工のすべてを公開してもらいましたが、実際にやるとなると、かなりの経験が必要だと感じますね。

  • 森田

    そういう面はありますね。いずれにしても、アクリルヘッドライト加工は、インナー加工の精度がとても重要なのは確かです。その意味では、今回の作業がキモですね。

この記事の実践アドバイザー

球屋の田中さん

球屋・田中宏信サン。森田研究員に輪をかけたドM。働き者。

DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。

クルマ好きの週末自作を応援する「DIYラボ」

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