自分の車は自分で(DIYで)守る!(第5回)
カーセキュリティ取り付けに必須・ドアカーテシ線をBCM(コンピューター)付近で探す

ヒューズボックス付近に、あらゆる配線が集まってくる場所・BCMがある。そのBCM(コンピューター)での配線の探し方。ここ1か所で配線が済むなら、電装作業は大幅にラクになる。対応可能な車種も多めといえるので、必読のガイド。
セキュリティ用のドアカーテシ線はBCM付近で取るとラク
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さて、「カーセキュリティのDIY取り付け方法」の続きですが……
●レポーター:イルミちゃん
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セキュリティの配線では必須となる、ドアカーテシ線を効率よく取る方法を解説したいと思います。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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ドアカーテシ線は、ドアトリガー線とかドア開閉検知線と表記されることもありますが、同じ線を指しています。
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この線は、各ドア裏のスイッチとつながっています。それが集まってきて、最終的にはBCM(※ボディ・コントロール・モジュール)といわれるコンピューターにつながります。
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BCMは、どこにあるのでしょう?
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ヒューズボックスと一体になっていて、助手席グローブボックス裏にあることが多いです。
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トヨタ車・ニッサン車・ダイハツ車などは、助手席グローブボックスの奥にあることが多く、作業もしやすい場所。ホンダ車は、運転席側にあったりしますが。
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しかし、このように配線がギッシリの状況で、どう探したらヨイのか……
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確かに。ここから先は、配線情報がないと探せませんよね。

ドアカーテシ線が、BCM付近のどのカプラーにあるのか調べる方法
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まず、マーベラスの車種別キットであれば、ドアカーテシ線の取り出し場所まで含めて、説明書で詳しく解説しています。
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しかし、車種別キットが選択できる車種は限られますよね。
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そうですね。で、汎用のマーベラスを取り付ける人向けには、コムエンタープライズのWebサイト上で情報を公開しています。
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そのページの見かたを、紹介しておきましょう。
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今回、取り付けているのは純正キーレス連動セキュリティ「マーベラス200」なので、それを選択すると……
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このように(↑)に、だいたいの接続先情報が分かるようになっています。
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ホー。
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で、この中に「ドア開閉検知線」も出てきます。
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ここで公開している情報は文章だけなので、少々わかりにくいのですが……例えばこんな情報が得られます。
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たくさんあるコネクターの中から、まず同じピン数のコネクターを見つけ出して「配線の位置と色から判別できる」んですね。
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ただし年式・グレード・装備等によってビミョウに位置や配線色が変わっている可能性もあるので、これをヒントに検電テスターで確認は必要です。
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なんのヒントもない状態で検電テスターで探し出すより、はるかに現実的ですね。
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しかし全車種の配線情報が網羅できているわけではありません。主要な車種に限られます。
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一度、自分の車種の情報が載っているかどうかチェックしてみましょう。
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その他の方法としてDIYに慣れているお客さんだと、馴染みのディーラーさんからドアカーテシ線の位置が分かる配線図をもらってきて、付けている人もいるようです。
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なるほどね。
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ただそういう場合でも、配線図が読み取れないとできないので、誰でも……というワケにはいきませんが。
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コムエンタープライズの配線情報にも載ってないし、配線図も手に入らない……という人は?
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その時は、前回話した通り、各ドア付近にあるドアスイッチ裏からドアカーテシ線を集めてくるしかないですよね。手間はかかりますが、確実ともいえます。
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このやり方なら、配線情報がなくてもできますね。

今回取り付けに使ったのはマーベラス200の汎用タイプだが、人気車種では車種別専用マーベラスも用意されている。
コムエンタープライズのWebサイト

コムエンタープライズのトップページ
の左上にある、「車種別適合・配線情報」を押す。車種や年式などを選択すると製品の選択画面に


※注意:掲載されている車種であっても、全ての配線情報が公開されているわけではなく、調査済みの線に限られる。

✔ 情報の一例
グローブボックス裏「ヒューズボックス表面左下18ピンコネクター」の、5番の灰色と、7番の薄茶色の線
※ドア開閉検知線が2系統に分かれている(運転席とそれ以外のドア)ケースでの表現。

ドアカーテシ線は、一般的にドア開放時にアースに落ちる線なので、ドアを開けるとテスター反応が消える。

ドア連動LED取り付け時などに使う「ドア連動線の取り方」参照。これがいわゆるドア裏のドアカーテシ線のことだ。
ウインカー線も同じ方法で取れてしまう
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さて、ドア開閉検知線(ドアカーテシ線)問題が片づいたところで、必要な配線を思い出してみましょう。
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残るはウインカー線。
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ハザードを光らせるための、ウインカー出力用の線ですね。
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これはどこから取ればいいのか?
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これも、さきほどのドアカーテシ線と同様、BCM付近から取るのが一番効率が良いと思います。
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ホー。
とするとさっきの配線情報の中には…… -
今回はマーベラス200の取り付け情報ページを見て作業を進めました。ドアカーテシ線もウインカー線も、どちらも必要な線なので、両方のデータを載せています。
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いずれにしても、こういうデータが事前にあるかないかで、取り付けの効率や難易度は大きく変わってきます。DIYも情報の時代ですね。

ウインカー線も発見!

ここではウインカー出力、と書かれている欄をチェックする。

DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL 079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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