ドアロックモーター配線（ドアロック線＆アンロック線）の探し方

ドアロックモーター線を取り出す方法。ドアロック線・アンロック線は、信号線取り出しの中では難しそうなイメージもあるが、探し方にコツがある。後付け需要の高いアンサーバックやセキュリティなどを取り付ける時に必要な配線なので、覚えておくと役に立つ。

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  アンサーバック、セキュリティなどの取り付けで必要になるのがドアロック線と、ドアアンロック線です。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  ロック線＆アンロック線ってよく聞きますね。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  ちなみにここで言うロック線＆アンロック線とは、ドアロックモーターを動かす線のこと。ロック線＆アンロック線という言い方にはもうひとつ別の線もあるので、間違えないように注意しましょう。

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  え……ロック線にも2種類あるってことですか？

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  そうなんです。アンサーバックやセキュリティの取り付けでロック線＆アンロック線を取るのは「車がロック（アンロック）されたことを検知するために、信号を取りたい」からです。

ロック検知でアンサーバックする、という目的で取る


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  対してキーレスやリモコン付きセキュリティの場合は、「実際に車をロック（アンロック）する」目的でつなぎます。電気を出力する目的なので、前者とはつなぐ先が違うんです。

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  な、なるほど。
  分かるような分からないような……

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  両者の違いは別の機会に詳しく説明しますので、今はスルーでも大丈夫です。

✔ この問題についての詳しい話は、「ドアロック信号・アンロック信号の配線には2種類ある、という重要な知識」参照。

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  とにかく今回の説明は、あくまでもアンサーバックや（リモコン付きでない）セキュリティ取り付け用ということですね。

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  ハイ。正確に表現すると、ロックモーター線＆アンロックモーター線ということです。（※一般的にはロック線・アンロック線と呼ばれる）

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  で、そのロック線＆アンロック線の見つけ方なんですが「どこを走っている配線」なのか、イマイチ分からないんですよねェ。

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  そうですね。どこにあるのか？ とよく聞かれる線でもあるので、今日は探し方のコツを紹介しておきます。

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  コツがあるんだ♪

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  まず、どのへんを通っているのかというと、多くの車種で見つけやすいのは、運転席キックパネル裏。



運転席キックパネルを外したところ。

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  なぜココなんでしょう？

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  ドアロックモーターはドアに付いています。だからドアロックモーターの線は、ドア側から室内側へ蛇腹を通って入ってくるハーネスの中にあるんです。

それが室内に入ってきたところ


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  絶対にあるとまでは言えませんが、ほぼどの車種でもここをロック線とアンロック線が通過していきます。

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  なるほどね〜。

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  グローブボックス裏などにあるBCM（※コンピューター）付近でも取れますが、その周辺は配線が多くて、探すのが大変です。

BCM付近は配線が多い


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  その点キックパネル裏はドア側から渡ってきた配線に限定すれば、それほど数は多くありません。

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  確かに。


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  このくらいの本数なら配線についての位置情報（配線図など）がなくても、検電テスターで1本ずつあたって探し出すことが可能です。

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  それでは、検電テスターを使った探し方の実践編。

まず検電テスターを用意する



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  ドアロックモーターには2本の線（ロック線とアンロック線）がつながっています。ロック線から電気が来ると、モーターが動いてロック。反対側のアンロック線から電気がくると、モーターが反対に動いてアンロックします。

✔ ひとくちメモ

どっちから電気を入れるかで、モーターの回転方向が逆になる、いわゆる直流モーターが使われている。

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  それがロック線、アンロック線の正体なんですね。

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  ハイ。だからこれらの線は、通常は0V（アース線）なので、反応しないんです。

検電テスターをあてても反応しないロック線


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  一般的な電装品のプラス線とは違うんだ。

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  そうですね。どっちの線も、プラスにもなるしマイナスにもなるので。

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  ややこしいなぁ。
  そんなのどうやって探すの？

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  ロックした瞬間にプラス線になる（＋12Vの電気が流れる）のがロック線、ということです。

ロック時に一瞬だけ反応する


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  この時、アンロック線はアース線として機能しています。だからそっちは反応しません。

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  フムフム。

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  しかし逆にアンロックした瞬間には、アンロック線のほうに＋12Vの電気が流れます。

こっちがアンロック線


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  でもアンロックしたタイミング以外は、0V（アース線）なので反応しません。

反応は一瞬で消える


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  このしくみが分かっていれば、あとはウインドウのスイッチを片手で操作しながら、両者の線を探し出すことができます。

片手でロックしたりアンロックしながら調べる


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  なるほどね〜。

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  もう少しヒントを付け加えると、ドアロックモーター線は、モーターを動かすためにある程度電気を流すので、細線というより中太ぐらいの線であることが多いです。

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  ほ〜。

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  太線はまた別の電源線である可能性が高いので、この周辺の配線を見比べて、細線でも太線でもない、中太の線からあたっていくと見つかるのが早いと思います。

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  しくみが分かると、作業効率も上がりそうです。