ドラレコ・駐車監視の疑問

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ドラレコの駐車監視を後付けスイッチで任意に制御したい

ドラレコの駐車監視を「手元に後付けしたスイッチでオン・オフできるようにしたい」という読者からの質問。リレーとスイッチで制御することは可能だが、大きな問題点があるのでわかっておきたい。

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  ドライブレコーダーの駐車監視用の常時電源の取り方について、読者の方からこんな質問をいただきました。

  ●DIYラボ 本館：イルミちゃん

■ 質問

ドラレコの駐車監視のために常時電源を接続したいのですが、休日しか車に乗らないためリレーを使ってスイッチをつけようと考えています。（※注：スイッチオフにしておけば駐車監視が働かず、バッテリーの負担を軽減できるという狙い）

ドラレコにキャンセル（OFF）スイッチがあるから、それを使えばいいのでは？ と言う人もいるかも知れませんが、本体ボタンへのアクセスが悪いと操作がしづらいです。

手元スイッチがあると、ストレスなく使用できるかなと個人的には思います。自分なりに配線図を描いてみたのでアドバイスをいただけると幸いです。

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質問者╱ぬうサン

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  あー。自宅駐車場では駐車監視まではいらないけれど、出先の駐車場によっては常時録画したい気がします。

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  この場合、リレーは使わずに単純に常時電源線にスイッチをかませる、という手もありますが……

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  ぬうサンの場合は「常時電源にスイッチを入れるだけだと、スイッチオフの状態で走行してしまった場合に通常の走行録画もできなくなるかも？」という点を考慮したようです。

ACC電源と常時電源の両方を取るドラレコの場合、常時電源はつながなくても通常の走行録画ができるケースも多いが、できないケースもあるようだ。ACC電源のみで動作するかどうかは、ドラレコの仕様による。

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  ぬうサンはこの点を事前にメーカーに確認していて、「エンジン始動時にドラレコ側の常時電源コードに通電が無いと機能しない」との回答を得ているんですよ。

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  なるほど。それでリレーを使おうと考えたわけですね。

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  ということで、ぬうサンが考えた回路がこちら。


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  回路の考え方としては合っています。確かに質問者の方が希望する制御にはなりますが……

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  じゃあ、質問するまでもなく、ぬうサンが正解だったんだ！

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  ただし、オススメはできません。この方法は止めたほうがいいと思います。

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  ええッ!? 回路は合っていると言ったじゃないですか？？？

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  回路図は合っていますよ。だから狙った通りの制御はできますが、別の問題があるんですよ。

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  別の問題…？

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  このやり方だと、エンジンオフで駐車監視機能を使うときは、ずっとリレーのスイッチがオン状態となりますよね。

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  ふむ。

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  ということは、リレーのコイルが消費する分の電流がずっと流れ続けることになります。

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  ウッ！ つまり駐車監視を行うときはドラレコの消費電流に加えて……

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  コイルが消費する分の電流が増えるんですよ。

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  リレーのコイルの消費電流はごく僅か……ではなかったでしたっけ？

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  リレーによりますが、数十ミリアンペア程度のものが多いと思います。

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  え～っと、参考までに、ぬうサンが使おうとしていたエーモンのコンパクトリレーの場合を調べてみると、コイルの消費電流は46ミリアンペアとなっていますね。



詳細はAmazonのエーモン コンパクトリレー5極（3234）

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  その電流がエンジンオフ時の間、ず～っと流れ続けてしまいます。

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  毎日使うつもりはないなら、バッテリー上がりまではいかないかも知れないけれど……？

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  しかし今回の技は、そもそもエンジンオフ時のバッテリーの消費を抑えるためにやりたい、という前提がありますよね。

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  ふむ。

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  それなのに駐車監視で録画する場面では今までより消費電流が増える……というのでは、質問者の方も当然、気になるはずです。

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  言われてみればそうですね。ぬうサン的にはメッチャ気になりそうだ。

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  ですよね？ 私だとしても気になります。実はリレーってこういう使い方には向いていないんですよ。

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  そうだったのかー。

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  それからもうひとつ気になる点としては、LEDランプが付いているスイッチでそれがオン時に光るものだとすると、この分の消費電流も増えます。

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  スイッチだけの問題なら、光らないスイッチを使えば済む問題ではあるが……

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  そうですね。しかし、より大きな問題はそこではないので……

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  結論としては…今回の技はオススメできない？

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  回路の組み方は合っていますが、技としてはオススメできない……というのが回答になります。

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  じゃあ、どうすればいいのでしょうか？

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  話が戻ってしまいますが、単純に常時電源ラインにスイッチを入れて制御するにとどめる、というやり方がひとつ。

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  だけど、ドラレコの仕様によっては「スイッチを入れ忘れて走行録画されない」懸念は残る。

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  しかし私の経験上からは、ACC電源さえ入ればけっきょく通常の走行録画はできるパターンが多かったので、そこは一度実験してみる手もありますね。

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  なるほど。メーカーの公式回答はそれはそれとして、手元の実機で実験してみる手はあるな。

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  それでもダメなら、もうひとつは以前に紹介したコムエンタープライズの「ドライブレコーダー駐車監視キット」を使う方法です。



コムエンタープライズの「ドライブレコーダー駐車監視キット」。フィールドセンサーセット、ショックセンサーセット、両方が付くセットなどが選べる。

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  このキットの場合は、常時録画しっぱなしにするのではなくて「センサーに反応があったときだけ録画開始する」ものなので、常時録画に比べると圧倒的にバッテリー消費を減らせます。

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  なるほど。でもこのキットは、常時録画機能を持たないドラレコ用なのでは？

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  そうなんですが、常時録画機能を持つドラレコでも、駐車監視機能だけをドラレコ側の設定でオフにして頂ければ使えます。

走行録画であっても「ACC電源と常時電源の両方を取る」ことが前提の機種なら、ドラレコにも常時電源を取った上で、駐車監視機能を設定でオフにしておく。

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  そうすれば、あとはキット側がドラレコのACC電源を制御してくれます。

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  なるほどー。この方法は使うセンサーによって録画タイミングが変わってくるので、詳しいことは「ドライブレコーダーの〈駐車監視〉は、後付けできる！」をチェックしてくださいね。