四駆乗りに響くか!? ランドクルーザープラド(150後期)ヘッドライトカスタム・ルポ
ランドクルーザープラド(150後期)のヘッドライトは、加工者目線では「純正風シーケンシャルウインカーがハマる」ライト構成。ヘッドライトカスタムのイメージがあまりない四駆だが、ここで実例を見てみよう。
球屋がランドクルーザープラド(150後期)のシーケンシャルウインカーを実現
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球屋が、ランドクルーザープラド(150系後期)のシーケンシャルウインカー化を実現したのでレポートします。
●レポーター:イルミちゃん
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現行の後期モデルが出たのは2017年なので新型車ではないんですけど、やってみました。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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てゆーか、ヘッドライトカスタムのベース車としてランドクルーザープラドって……かなり異色では?
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そうなんです。四駆でライト加工するイメージってあまりないですよね。LEDブームの時代でも、ミニバンが大多数を占めていたし。
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最近でこそ、SUVのお客さんが多くなっているようですが、四駆ジャンルはそれとも違うし。
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だからこそ、いわゆる四駆のジャンルで、ライト加工やLED加工をしてみたい思いは前からあったんです。
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そういうことか。
さすがアマノジャク。 -
現時点では、どんなメニューがいいのか、探りながらやっている感じですけど。
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……と言いつつも、お家芸のシーケンシャルウインカーはさっそく実現しています。
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ランドクルーザープラドは、もともとこの場所はデイライト兼スモール(ポジション)ランプになっています。
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フムフム。
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昼間からデイライトとして点灯していて、夜はそれが減光してスモールになる。C-HRと似たような作りですよね。
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純正のウインカーは?
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純正ウインカーは電球なんですよ。
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ホホウ。
なおさらヤリガイありますね。 -
そして内側のプロジェクターがロービーム、外側のリフレクターがハイビームです。
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構成でいうと、80ヴォクシーあたりの世代と近い印象のヘッドライトです。
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クラウンやレクサスUXのような最新構成とは、ちょっと違いますね。
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そのへんは、車が発売されたタイミングの違いでしょうね。
ランドクルーザープラドのヘッドライト構成
ランドクルーザープラドは自然な横長のシーケンシャルウインカーが作れる
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さて、四駆乗りにシーケンシャルウインカーが響くかどうかは未知数ながら……
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ランドクルーザープラドでは、いたって自然なシーケンシャルウインカーに仕上がっているように見えます。
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純正のデイライトLEDに、シーケンシャルウインカー用のパワーLEDを併設しています。
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そんなスペースがあるんですね。
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しかも、もともと純正デイライト用のパワーLEDが使われているので、放熱機構もしっかりしています。
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……ということは、その純正の放熱機構を利用している?
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そうです。そこに、ニチアのウインカー用パワーLEDを増設しています。
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ただ、デイライトとシーケンシャルウインカー用のパワーLEDが当時に点灯すると、純正の放熱機構で持つかどうか分からなくなってくるので……
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ふむ。
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シーケンシャルウインカーが点灯しているときは、デイライトが消灯するようにしています。だから、デイライト以上の熱量がかかるわけではないんですよ。
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なるほどね。
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そのデイライトなんですが、ランドクルーザープラド(150後期)は、強発光デイライトが実現できる車種でした。
ランドクルーザープラド(150後期)のデイライトは、わざと減光してある状態
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強発光デイライト!
久しぶりの登場ですね。おさらいは下記記事で。 -
最近はクラウンとかレクサスUXとか、最初から昼間は強発光している車種が増えてきて、出番がありませんでしたが……。
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しかし、ランドクルーザープラド(150後期)は2年前の車だから、今のデイライトの法規に合わせた仕様にはなっていないんですよね。
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なるほど。
それで明るさを押さえてあるのか。 -
ようするにC-HRやレクサスRXと似たような構造のデイライトで、国内仕様ではわざと減光させた回路になっているんです。
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本来のパワーは隠されているんですよね。海外向けに。
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そうなんですよ。LEDはあくまでも純正LEDのままで、回路をいじるだけで、明るくできました。
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全然違う明るさになりますねぇ。日本人は損してた、というか。
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純正の回路上にある設定を使っているので、強発光とはいっても、純正でマージンは取っているはずなんで、ほぼ問題はないと思われます。
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無理な電流を流して、明るくしてるわけじゃないですもんね。
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とはいえまあ、LEDって一生持つものではないので……
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ふむ。
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減光状態と強発光状態を比較したら、強発光のほうがLEDに対する負荷は大きいですから、そういう意味では、国内仕様のノーマルよりは寿命が縮む可能性はありますが。
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そりゃそうだ。それを言い出したら、純正の海外仕様も同じだと思うけど。
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でもまあ、そのへんを気にする人は、やめておいたほうがいい技です。
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純正デイライトがものすごく明るくなるから、逆にそういう心配をする人がいても不思議はないもんなぁ。
✔ デイライトの新基準ができたのは2016年10月だが、2017年式あたりの車だと、まだデイライトの法令が整う前の「その他灯火類」(300カンデラ以下)ルールに合わせて開発されている車種が多かった。
※法規の内容については「車検に通るデイライトの条件」参照。
純正状態
強発光デイライト
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。最先端かつデザイン性の高いライト加工技の探求者にして、アクリルづかいの若き老練者。純正風で分かりにくいまでにさり気ない、内装LEDイルミも精力的に提案。派手さより「完成度と質感」を重視する。
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