熱で殻割りできないライトの開け方【第3回】
ヘッドライトの防水を考えた殻割りのライン取り
ヘッドライト上側も、ハウジングの谷を切る
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ハリアーの場合、ヘッドライト上側を切るときも、レンズ側とハウジング側がハメ込まれている「谷」を切っていくことが可能です。
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先ほどのヘッドライトの外側の細いところと同じ、「防水しやすい切り方」がつづくわけですね。
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ただしライト上側にはレンズとハウジングを固定しているツメの受け部分などがあるので、先にこれらを切り落とします。
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こういう固定のツメを切ってしまって大丈夫なのか? と思う人が多いと思いますが……、
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切って殻割りした時点で、もうこれらのツメは役に立ちません。ライトを殻閉じで合体させるときは、全周とも溶着し直すので、ツメ固定はどのみち不要になります。
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これで切っていける状態になりましたが、最初に触れた通り、下のような刃の当て方はしません。
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ハウジングの谷が続いているので、そこを切るために超音波カッターの刃をナナメ下に向けながら切っていきます。
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これぞ防水を考えたカットライン、ですね。
ツメ固定部分
こんな形のもある
というわけで切り落とす
ツメの受けを切り落とした
こういう刃の当て方はしない
刃をナナメにして溝の中を切る
ヘッドライト上側の溝内部を切り進む
この記事の実践アドバイザー
球屋・田中宏信サン。森田研究員に輪をかけたドM。働き者。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
熱分解できないライト・テールの開け方は、第4回・最終工程に続く