50プリウス後期のヘッドライトを加工者目線でレビュー
50プリウス後期のヘッドライトだけに注目したレビュー。最近話題になるトヨタ車は「いじる余地がないほど、あれもこれも備わっている」とか「グレードによってヘッドライトのデザインが違う」など、一定の傾向があったが、50プリウス後期は少々事情が違うもよう。
50プリウス後期ヘッドライトは、最近のトヨタ車にしてはあっさりめ!?
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新型車のヘッドライトを、加工者目線でレビューするシリーズです。
●レポーター:イルミちゃん
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今回は、50プリウス後期を取り上げます。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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マイナーチェンジでしたけど、ヘッドライトのデザインは大きく変わりましたからね~。
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う~ん、とは言うものの、最近取り上げてきたクラウンやレクサスUXのヘッドライトに比べると、そこまで凝っているわけではないですね。
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そうなの?
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球屋デモカーのグレードはSツーリングなんですが……50プリウス後期って、どのグレードを選んでもヘッドライトは一種類です。
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トヨタ車で流行っている、松竹梅ヘッドライト方式ではないのか。
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そうなんですよ。上位ヘッドライトという概念がないので、シンプルです。
デイライト点灯はしないので、スモールのデイライト化余地アリ
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とはいえ、やはりデザインは今っぽいヘッドライトですね~。天面がオシャレにライン発光しているし。
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天面のライン発光部分が、スモール(ポジション)ランプですね。
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デイライト点灯はしないんだ。
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しないんですよ。
プリウスはデイライト機能はないんです。 -
そうなんだ。確かにそのへんも、最近の流れを汲んでないっぽい。
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ちなみにフロントバンパーの縦ラインは、デイライト点灯しそうな雰囲気ですけど……
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これも実はスモール(ポジション)点灯のみなんです。
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デイライト風ですけど、意外ですね。
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というわけで、これをデイライト化させるカスタムはアリですね。デモカーはすでに施工している状態です。
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なるほど。
カスタム余地その1発見。 -
ただしC-HRでやったような、純正より明るくする強発光デイライト(※)的な技は、構造的にできませんでした。
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50プリウス後期のデイライト加工は、あくまでもスモールランプ部を昼間から点灯させているのみ、ということですね。
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ハイ。なお、上のヘッドライト内のスモールランプをデイライト点灯させるには、ヘッドライトを殻割りして加工する必要がありますが、バンパー側の縦ラインは、ハーネス加工だけでできるパターンです。
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ということは、下だけやるなら敷居も低い?
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そういうことですね。ちなみにこの縦ラインは、ツーリング系グレードのみの装備。他グレードだと、何も付いていなくてフタされている状態です。
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取り付けるスペースがあるなら、純正部品の移植もできるってこと?
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部品を見比べてみた限りでは、移植もできそうですね。正確な検証はこれからですけど。
※写真のサイドマーカー点灯は後付けカスタマイズ
横長なのに流れないLEDウインカー
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加工者目線でもっとも注目すべきは、ウインカー。
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50プリウス後期のウインカーは、流れないLEDウインカーですね。
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そして、上位に、シーケンシャルグレードがあるわけでもない。
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そうなんです。
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加工者の出番。
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50プリウス後期は、シーケンシャルウインカー加工が形状的にもやりやすいです。
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純正LEDウインカーは、箱は横長でいい感じなんですけど、光源は真ん中しかないのです。
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ある意味、電球ウインカーっぽい雰囲気ですけど…?
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しかしこれは、最新型の強烈に明るいパワーLEDですよ。ヒートシンク付きの、最近よく見るタイプです。
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レクサスUXや30アルファード後期のテールランプでも使われているのと同じ、明るいパワーLEDですね。
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つまり、明るさ……という面では強烈に明るいんだ。
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そうなんですけど、点で光っている感が強い。
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確かに。
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光源左右のリフレクター形状を見ても、横へ横へ、光を広げようとしているのが分かりますね。
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シーケンシャルウインカーがハマりを見せる車種、と言えそうです。
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他には、サイドマーカーをUS風に点灯させる加工はやります。これは50プリウス前期から人気のある技なので。
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フムフム。
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50プリウス前期で人気の加工メニューには、イカリングもあるんですけど……
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球屋のアクリルイカリングですね。
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ただ、インナーは切り込まないと無理だし、50プリウス後期は、形状も完全な円形ではないんですよ。
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む、本当だ。
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やるとしたらUの字リングとかになると思いますが、球屋としては積極的にやりたい場面ではないです。
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……とは言うものの、最近のトヨタ系のヘッドライトに比べれば加工余地はいろいろある、と言えそうです。
写真はレクサスUXのリアウインカーLEDだが、このソケット一体型ヒートシンク付きのパワーLEDが、最近のトヨタ車では定番的に使われている。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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