車中泊シリーズ
車中泊でフラット化させるキットを、セミオーダー方式で実現(後編)
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車中泊を快適にするフラットキットを開発中の〈イルミスタ・アウトドア〉からのレポート続編。今回は車内フラット化の重要なポイントになる天板のこだわりを聞く。天板は分割式が標準仕様になりそうだが、そのメリットとは?
車中泊でフラット化させるキットも、天板に対するコダワリはいろいろ
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「車中泊でフラット化させるキットを、セミオーダー方式で実現」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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車内をフラット化するためには、天板も重要なポイントですね。
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イルミスタのフラットキットでは、15ミリ厚のラワン合板にパンチカーペットを巻いた天板を使う予定です。
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フカフカのベッドキットではなくて、純正のラゲッジルームの板みたいな感じ?
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これは「荷台として使ってもらう」点も重視しているからです。フカフカしていると、重いモノが置けないじゃないですか。
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そういえばそうだなァ。寝るのにはいいけど。
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特にハイゼットのような車ですと「仕事で荷物を積む」「工具を積む」など、いろいろ事情があると思われます。
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ハイエースだって同じことが言えそう。
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普段からドカドカ積む人がベッドキットを買ってしまうと、天板が柔らか過ぎて困りそうです。
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それで、あえて固めにしているんだ。
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製品名をベッドキットではなくフラットキットと呼ぶあたりからも「荷物を載せる」が前提にあります。
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フラットキットのベースは、あくまでも荷台仕様なんだ。
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ハイ。柔らかさを求める人は「上にマットを敷いて使ってくださいね」という仕様です。
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なるほどね。
前回はアルミフレームのレイアウトを解説しましたが、今日は「天板」についてです
イルミスタ・アウトドア:長さん
※現実時点ではまだ試作段階。細かな仕様は変更になる可能性もあり。
車中泊向けのフラット化で、天板を分割にする意味は…?
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ちなみに通常のベッドキットの天板だと、一枚板で作られている例がほとんどですが、イルミスタでは分割式も提案していきたいなと。
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複数の天板を組み合わせるわけですね。
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これはハイゼットでの試作品の例です。このフレームレイアウトで、天板も3分割にしています。
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天板は1枚でどーんと載っけてもよい気がしますが?
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さらに、そこから下の荷物が取り出せる、というメリットもあります。
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そっか。一枚板でフラット化したら、後ろから手が届く範囲しか荷物が取れない。
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そうなんです。収納スペース的に有利なので、イルミスタのフラットキットは分割式が標準仕様になる想定です。
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フレームとか天板のレイアウトって、考え出すといろいろなパターンがあるなァ。
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セミオーダーシステムの場合は、皆さんひとりひとりの使い方に沿ったものができるのがメリットですね。
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いいかも。
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ただ同じくハイゼットを例に説明すると、こっちの前後2分割パターン(↓)は、作ってはみたけど現実的ではないですね。
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さっき言っていた分割メリットの点では同じな気がしますけど……なんでダメ?
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2分割だと強度面で無理があるんですよ。
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最初に言った通り、アルミフレームのデメリットは、強度面では鉄にはかなわないという点です。
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そうか……あまり長い距離を1本のフレームで支えるのは無理があるんだ。
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そうなんですよ。ハイゼットでも3分割が現実的なレイアウトです。
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そのあたりは、セミオーダー方式ならアドバイスをもらいながら決めればよいことだ。
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そうですね。同様に天板の高さも、どんな用途で使うかによって変わってくる要素です。
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そういえば……天板の高さによって使い勝手がぜんぜん違いますね。
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車中泊仕様といっても「寝るだけ」なのか「座ってすごす」のか、あるいは「下に大きいクーラーボックスを置きたいから、最低限この高さはないとダメ」とか、人によって適正な天板の高さも変わりますよね。
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そこも対応できるの?
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製品版では、アルミフレームの足のところに15センチくらいのアジャスターを付けるので、ある程度は調整可能になります。
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なるほど~。
こんなパーツもあるのか。 -
車種ごとの車内空間によっても条件が変わってくるので、ご相談いただければと思います。
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〈イルミスタ・アウトドア〉のセミオーダーシステムなら自分の理想に近いフラットキットができそうです。
分割式にして一部の天板をはずせば、椅子のように座れるメリットがありますよ
※実験中の写真なので、天板は製品版とは異なる。
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