ソニックスタート特集
プッシュスタートスイッチの埋め込み方法は…?
カギの車にプッシュスタートスイッチを埋め込むための、パネルの穴開け加工はどうやるのか。またプッシュスタートスイッチの取り付け加工を行う前には、必ず確認しておくべき注意点もある。
プッシュスタートスイッチ埋め込み用の穴を開ける方法
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「プッシュスタートスイッチの後付けがやりやすい車種と、そうでない車種の違い」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は、純正でスタートスイッチホールが開いているケースのお話をしました。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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しかしです。そんなに上手いこといく車種ばかりではありません。
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定番車種の例を挙げると、10系アルファードは全グレードがカギなので、ソニックスタートを取り付ける人が多い車種なんですが……
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全グレードがカギってことは……
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プッシュスタートスイッチのグレードそのものが存在しない車種の場合は、パネルに隠し穴はありません。
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そりゃそうだよね。
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この場合はパネルに穴を開けて埋め込むしかありません。
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完成形だけ見ると、ごく自然に埋め込まれていますね…! どうやって穴を開けたのでしょうか?
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工具はホールソーなどを使えば、穴は開けられます。ここではMF21S MRワゴンにニッサン純正プッシュスタートスイッチに埋め込んだ作業実例を紹介します。
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フムフム。
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まずはマスキングテープなどを貼っておいて、位置決めをします。
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位置を決めたらホールソーで穴を開けます。
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穴を開けるときのサイズはプッシュスタートスイッチの種類によるので、各スイッチの詳細ページで取付穴径を公開しています。
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穴が開いたら、埋め込む。
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ここではニッサン純正のプッシュスタートスイッチを埋め込んでいます。
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こうやって埋め込むのか~。
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注意点ですが、ここで重要なのは一番最初の「位置決め」なのです。
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押しやすい位置に埋め込めばいいんじゃないの?
ソニックスタート5のラインナップの中にある各スタートスイッチの「点灯パターン」というリンクを辿ると、取付穴径も表記されている。
もともとのキーホールには付属品のカバーを付けて塞ぐ。
プッシュスタートスイッチの埋め込み位置を決めるときの注意点
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プッシュスタートスイッチの埋め込み位置は、基本的には自由とはいえ、プッシュスタートスイッチ自体にそこそこ奥行きがあったりします。
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ふむ…?
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うかつに「ココが押しやすい!」みたいな理由だけで穴を開けてしまうと、裏側のなにかが干渉してしまうケースがあるということです。
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パネルに穴を開けてからコツンっていうのは……。
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裏側の干渉する部分が、削れるようなところなら、いいんですけどね。
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そうでなかったら完全にアウトだ。ヘタしたらパネル買い直しになる事件。
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ちなみにトヨタ純正プッシュスタートスイッチは奥行きがあるので特に注意しましょう。
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なるほど…。
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プッシュスタートスイッチの埋め込み位置を決めるときは「奥行きが足りるかどうかの確認」が必須です。
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パネルを外して裏側の状況をチェックしておく。
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プッシュスタートスイッチの取付穴径と同様に、奥行きの長さもコムエンタープライズ公式ページで公開していますので、スイッチを選ぶ時点で実車で確認しながら決めるといいですよ。
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希望の位置に埋め込めるかどうか、事前の確認が可能なんですね。
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あるいは「この位置に埋め込みたいけど奥行きがあまりないから、短めのプッシュスタートスイッチにしよう」といった対策も立てられます。
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それはつまり……スイッチの種類によって、奥行きもけっこう違うっていうこと?
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そうなんです。
意外と差があります。 -
取り付けるのはトヨタ車でも、トヨタのプッシュスタートスイッチは長いから止めておこう、みたいな判断になるかもしれない?
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あり得る話です。トヨタのプッシュスタートスイッチが80ミリ位なのに対して、比較的短いニッサン系は奥行き50ミリ位になってくるので。
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ほぉー…。
けっこう大きな違いがありますね。 -
裏側が干渉するか・しないかの状況からすると、30ミリの差は大きいですよね。
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確かにそうだ。このことは、プッシュスタートスイッチを買う前に知っておくべき話だ。
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それによってスイッチの選び方が変わってくる可能性はありますからね。
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なるほど、なるほど。
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なお10系アルファードのような定番車種には〈車種別キット〉があります。車種別の説明書では「この位置に、これだけの径で穴を開けてください」といった指定を載せています。
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この位置は、説明書の指定通りだったのか。
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車種別キットの場合は純正プッシュスタートスイッチも付属しているので、決め打ちで指定できます。その代わりスイッチの種類は選べませんが…。
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なるほど。
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ただ、埋め込み位置まで指定しているのは車種別キットがある車種だけです。
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……それは一部の車種の話に限る。
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そうですね。一般的な車種については、今回触れた注意点を踏まえつつ、押しやすさも考えてプッシュスタートスイッチの位置を決めましょう。
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL
079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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