板金塗装をもっと身近に

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メッキパーツを上から塗装したい場合は、新品ベースが無難

メッキパーツの塗装費用を抑えるためには、元のメッキを剥がさずにメッキの上から塗装をする。それができるか・できないかで、料金の明暗が分かれるのだ。例えば純正メッキパーツをボディ同色や黒に塗装したい人は、知っておきたい知識。

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  メッキパーツを上から塗装する場合の注意点について、補足しておきたいことがあります。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

✔ 基本的な知識は、「メッキの上から塗装ってできるの？」参照。

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  もともとメッキのパーツを、ボディ同色などに塗装してほしい、っていう依頼はとても多いですね～。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  つい先日も、アルファードのリアガーニッシュをボディ同色に塗装しました。

純正メッキリアガーニッシュ



ボディ同色塗装後


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  純正状態よりメッキを減らしてシンプルにしたいと思う人は、けっこう多いみたいで。

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  確かにメッキは多すぎると派手な印象。

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  このアルファードのオーナーさんの場合は、さらにエンブレムも黒に塗装しました。

純正メッキエンブレム



黒に装後


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  徹底的にメッキをなくそうっていう考え方ですね。

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  ウチの仕事は塗装したところまでですが、後日、塗装したパーツを取り付けた写真も送ってくれました。付けると、こうなったみたいです。

完成後


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  おお～。なるほど。純正より抑えを効かせる、というのはこういうコトか～！

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  ちなみにこのオーナーさんは、塗装する前はもともとフィルムを貼っていたそうです。

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  よっぽどメッキが好みではなかったんでしょうね。

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  まあ、それだけに、「そのフィルムを剥がすときはくれぐれも注意してくださいね」という話をしましたけどね。無事に剥がれて良かったですが。

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  フィルムを剥がすとき注意……ってなんのこと？

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  塗り分け時のラインテープやマスキングテープと同じですが、メッキが剥がれる可能性もあるからです。

✔「塗り分け塗装の事故に注意…！ 塗り分けたらベース色が剥がれた？」参照。

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  あ～、そういう懸念か。

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  どうせ塗り直すんだから、少しくらいキズや剥がれがあっても同じだろう、というふうに考える人が多いのですが、そこは違います。

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  メッキパーツの上から塗装しよう……と考えている人にとっては、元のメッキの状態はどうでもいい気がしますね？

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  「元のメッキを全部剥がしてから、下地処理をして塗装をし直す」作業工程を踏むのであれば、元のメッキはどうでもいいのですが……

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  ふむ。

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  しかし、前から言っている通り、できるだけコストをかけずに塗装したい人にとっては、メッキの上から塗装する方法のほうが現実的です。

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  純正のメッキパーツならそれも可能だという話でした。

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  ただ、ここで注意してほしいのが、純正のメッキパーツであっても、キズや剥がれがあったら話が別です。

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  例えば飛び石を喰らっているのも？

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  そうですね。飛び石によるメッキ剥がれが一箇所あるだけで、そのままでは塗装できません。

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  小さい傷でもダメ？

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  ちょっとでもメッキが欠けていると、そこから塗料のシンナーが下層に流れ込んで、縮みが発生する可能性がありますから。


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  メッキの上からそのまま塗装するのは、キズやメッキ剥がれなどがないのが前提です。つまり、新品の純正品が一番確実。

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  メッキにキズがあったら、塗り方が変わるんですね。

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  パテによる補修作業や、サフェーサーを吹くことが必須になってくるので、そのまま塗装できるメッキパーツに比べたら塗装料金が上がってしまいます。手間がぜんぜん違いますので。

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  塗れないわけではないけれど。

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  この点を考えると、どうせ塗るなら中古でいいやと、キズ有りのメッキパーツを買ってしまうと……

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  塗装料金プラス補修代がかかって、トータルではかえって高くつくかも。

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  中古品でも、キズがまったくない状態なら問題はないですけど。


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  これ（↑）もアルファードのボンネットのメッキパーツなんですが「新車から取り外した中古品」だったらしくて、ほぼ新品でした。

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  それをパールホワイトで塗装したのがこちら（↓）


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  このようにキレイな状態であれば、中古品でもまったく問題はありません。でも購入前に、必ず状態を見て買えるわけではないでしょうから、難しいところです。

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  どうせ塗り直すんだから激安の中古品ベースでいいや……と思う人が多そうですが、それだとキズがありそう。

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  そうなんですよねぇ。塗る前の程度の良し悪しは関係ないよね？ という考えは違います。

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  けっきょく一番安く塗装できるのは、新品のきれいな純正パーツなんですね。

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  ハイ。塗装するつもりでベース用の純正部品を購入するなら、一番無難なのは新品を買うことです。

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  部品は高めでも、塗装料金は安めになる。

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  もちろん、修理が必要なのをユーザーさんが認識していてくれれば、ボロボロの中古部品の塗装依頼であってもぜんぜん問題ありませんが。

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  その場合は、補修作業が入るのが大前提だから。

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  そうですね。
  それも含めた料金の提示が最初からできます。

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  ふむ。

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  お互いに予定が狂ってしまうのは、ユーザーさんはキレイな中古部品を買ったつもりでいるけれど、実際に届いたモノには一箇所キズがあった……というケース。

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  1つだけでも、小さくてもキズがあれば要補修。

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  実際「ほぼ新品だと思われる」という案件が、ある意味では一番怖いのです。依頼者のイメージと、ネットで買って届いた現物に「差」があるかも知れないから。

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  なるほどねぇ。今回のボンネットのメッキパーツは、アタリで良かった。