中古車購入ガイド
増税+コロナウイルス暴落相場のような局面で、特に値下がりしやすい中古車の条件
コロナウイルスと増税の影響で、中古車の価格が暴落中。その状況については前回の記事の通りだが、今回はもう一歩踏み込んだ話。今回のケースでは全体的に安くなっているようだが、景気が悪くなると特に値下がりしやすい車種の傾向もある。
景気が悪くなると「エコじゃない車」は値下がりしやすい
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「増税→コロナ→中古車相場暴落。中古車市場はどうなっているのか?」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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増税による不景気や、コロナウイルス問題のような社会不安が起こると、危機感から自粛の風潮になり「中古車相場は大きく下がる」というのは前回言った通りですが……
●アドバイザー:シャルマン 岡田研究員
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こういうときに「特に値下がりしやすい車種」は、あるんでしょうか?
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今回のケースは全体的に相場が下がっていますが、不景気になったとき、特に値が下がりやすいのは、「エコじゃない車」です。
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エコじゃない車?
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景気が悪化すると、排気量の大きい車や、年式が古くて税金が高くなる車は、より売れにくくなって相場が下がりますね。
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先行き見えない時代に、非エコカーは買いにくいってことか。
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今の税制だと、13年以上前の車は、自動車税も重量税も高い。18年超になったら、もっと高くなる。つまり古い車の方が税金が高くなるので、今の時代はそれでなくても敬遠されやすいのです。
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古い車を大切にしにくい時代……。
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セダンを例にすると、セルシオのような車の相場は下がりやすいわけです。
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30セルシオなどは、まさに排気量が大きくて年式も古いパターンになる。
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そうなんですよ。
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岡田研究員のお店〈シャルマン〉は、30セルシオが得意ですが……自爆コメントですね。
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反対に、同じセダンでもマークエックスなどは2.5Lだし、130系だったらまだ10年は経ってない。
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こういう車のほうは、値崩れしにくいのか。
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そうですね。今回の増税+コロナウイルス暴落相場以前の問題として、今の時代は中古になったら4Lや3.5Lの大排気量車より、2.5Lのほうが高値を付ける傾向なので。
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そうなんだ。
新車価格とは、逆転現象が起こるんですねぇ。 -
中古車では、よくある話です。
中古車相場では2.5Lより3.5Lのほうが値崩れしやすい
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同じ車種でも、排気量で事情ががらっと変わります。人気車種での例を挙げると、20系・30系のアルファード・ヴェルファイア。
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フムフム。20ヴェルファイアとか、今こそ中古車で狙う人は多そう!
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2.5Lと3.5LのV6エンジンがありますが、中古車市場では、税金が安くて燃費のいい2.5Lグレードのほうが人気があります。
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えーっ!?
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その理由は2.5Lのほうが税金が安く、レギュラーガソリン仕様だからです。いっぽう3.5LのV6はハイオク仕様で、なおかつ燃費も悪いから敬遠されるのです。
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自動車税の差は、年間で見て数千円ですけど……ガソリン代は、けっこう差が出るか。
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ただ、走りはもちろん3.5Lのほうが断然いいですよ。ですから余裕のある人が新車で買うときには、3.5L車を買うのはよく分かる。僕も3.5L車を買います。
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でも中古車市場では、逆なんですね。
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エルグランドなども同様です。250と350がありますが、同じ状況ですね。
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なるほど。
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そして社会不安が起こると、大きく値崩れしやすいのも3.5L車のほう、ということになります。
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こんなタイミングだと、なおさら「3.5Lより2.5Lにしておきたい」人が増えそう。
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まあ、それはそうでしょうね。そんな心理も反映されて、大排気量車の中古車相場は下がりやすいのです。
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逆に言うと、ハナから3.5LのV6狙いの人にとっては、不景気は買い場にもなるのか。
DIY Laboアドバイザー:岡田 健
シャルマンは車を買ったお客さんを後悔させないことを第一とする、心ある中古車店。購入時の整備も丁寧だし、古い車のトラブル対応にもめっぽう強い。●オートショップシャルマン TEL:0066-9709-8501 住所:大阪府摂津市鳥飼本町5-6-9 営業時間10:00〜20:00 火曜定休
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