東京モーターショー2019ルポ
LEDウインカーバルブの本命となるか!? ついにIPFが投入
東京モーターショー2019年が開幕。レポート第一弾は、IPFブースの隅っこに「ひっそり」展示してあったLEDウインカーバルブ。一般的には珍しくはないが、IPFでは製品化しないスタンスだったアイテムだ。なぜ今、IPFからLEDウインカーバルブが出るのか。
実は、LEDウインカーバルブだけは製品化していなかったIPFだが…
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東京モーターショー2019のIPFブースで、ちょっと意外な(!?)新製品を見つけました。
●レポーター:イルミちゃん
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意外って?
●DIYラボ別館 ユキマちゃん
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IPFブースのスミッコに、ひっそりと展示してあった……コレ(↓)
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LEDウインカーバルブ!
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LEDバルブの新作ね。……でも、それのなにが意外なのよ?
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だって! IPFはこれまで「ウインカーだけはLEDバルブを製品化しない」スタンスだったから。
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え?
IPFのLEDウインカーバルブって無かったの!? -
実はそうなんです。まあ、IPFファンにとっては周知の事実でしょうが。
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LEDヘッドライトもLEDフォグランプも、LEDバックランプだって、大人気のブランドなのに!?
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そう。
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あれほどLEDバルブにコダワリを持つメーカーなのに、不思議な話だ。
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今までなかったのは、まさにそのコダワリゆえ……な面があったとも言える。
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IPFの社内基準的にGOが出るものを作るのは難しかったんですよ。
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でも、LEDウインカーバルブなんて、市場にはバンバン出てますけど?
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だから、「IPFの技術基準」がそれだけ厳しいってことよ。
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……堅い会社だもんね。出せば売れるのに出さないなんて。IPFらしい。
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……まあ、否定はしません。
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そのIPFが、なぜLEDウインカーバルブを展示しているのでしょうか?
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800ルーメンのLEDバックランプバルブを作るときに新しい放熱技術を確立したので、その技術をベースにLEDウインカーも可能になった、ということです。
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ホー。
そういうことか。 -
これは、マニアならずとも気になる話題です。
写真は仮パッケージでの展示品。現時点ではすでに販売開始されているので、AmazonのIPF ウィンカーバルブなどを参照。T20型とS25型がある。
LEDウインカーは、放熱設計の面も含めて、いろいろな意味で敷居が高くて……
アドバイザー:IPF 市川研究員
ウインカーポジションとして常時点灯が可能な放熱設計
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まず明るさは、純正球の2倍です。
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フムフム。
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そして「ウインカーポジションキットと併用できる点」が最大のポイント。
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それってどうスゴイの?
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既存のLEDウインカーバルブでは「ウインカーポジションとして常時点灯させてしまうと、壊れる」リスクがありました。
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……なんで?
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LEDウインカーを常時点灯してしまうと、放熱が追いつかないからですよ。
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そういう使われ方までは、想定していないわけか。
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そうなんです。通常だと、ウインカーは使う時間が短いし、しかも点滅ですよね。
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……だから明るいLEDバルブに仕上げても、発熱から逃げ切れる……というのが一般論ですね。
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しかし、そのスタンスでの放熱設計だと、常時点灯させたら切れたり燃えたりしてしまいます。
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……なるほど。ウインカーポジションで使うとなると、無理がある。
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つまり、IPFウインカーポジションキットを付けている人でも、安心してLEDウインカーバルブに交換できます。
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出すとなったら、やっぱり技術的には抜けたことやってくるなァ。
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T20タイプとS25タイプの、2種類のバルブを出します。なお最近の車種は、電球ウインカーの場合は、十中八九がT20バルブを採用していますね。
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これ、いつから買えるの?
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販売開始は12月の予定です。
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……ところで、新作のLEDウインカーバルブの出展にしては、こっそりとスミッコに置いてあるのはナゼですか?
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今回のモーターショーのブースは、ちょっと趣向を変えていまして。メインのネタは、交換型LEDバルブではないからですよ。
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ホホウ。
……それってどういうこと?
予備解説
IPFのLEDウインカーバルブは、ウインカーポジションとして常時点灯させることも想定した放熱設計になっている。
そしてIPFのウインカーポジションキットを組み合わせると、減光点灯する仕組みも備えている。
✔ LEDウインカーの話題は、「LEDウインカーバルブをIPFが今まで出さなかった理由が興味深い」に続く。
社外品のLEDヘッドライトバルブを選ぶときの重要な注意点についてはDIYラボ〈動画部〉がYouTubeでも解説しています。
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