アクリル板の厚みの選び方。DIYで使うなら何ミリの厚さがよい？

アクリル板をDIYで使ってみたい。そのとき意外と悩ましいのが、アクリル板の厚みの選び方。DIYでアクリル板を切ったり曲げたり、LEDで面発光させるなら、何ミリの厚さがいいのか。アクリル加工のプロに聞いてみた。

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  さて、球屋・森田の重たいアクリル講習の時間です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  なんかいろいろ混ざってますね。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  今日のテーマは「アクリル板の厚みは何ミリ厚を買ったらいいのか？」

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  う〜ん。
  また、難しいことを聞きますね。

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  え？
  そうなんですか？

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  球屋の在庫っていうことで言えば、1ミリから10ミリまでいろいろ常備しているんですけどね。

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  ……つまり、使い分けている。

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  ただ、ヘッドライト加工で使うとなると、薄くても3ミリ厚くらいまででしょうね。

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  フムフム。

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  実際によく使うアクリル板の厚みは、このあたり（↓）


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  この3種類でも、ずいぶん厚みは違いますよね？

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  厚みをどのように使い分けるかは、まずはデザイン的な問題です。

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  と言いますと？

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  例えば、ヘッドライトのインナーに埋め込むとします。5ミリ厚より8ミリ厚のアクリルを使うほうが、オモテ面に突出する量は増えますよね。



写真は5ミリ厚の例。実際のアクリル埋め込み方法は「アクリルヘッドライト加工方法」参照。

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  突出量が多いほうが、「アクリル入れてる感」は出しやすいです。

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  なるほど。
  確かにそーだ。

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  ただ、出っ張ったときにヘッドライトレンズ面に接触しないのか、という問題も出てきたりします。

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  インナーとレンズ面の距離って、ほとんどスキマがないんですよね、実は。

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  そうなんですよ。だからもし物理的に入らなかったら、薄くするしかないっていう話なんです。

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  なるほど、なるほど。

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  ただ、そうはいっても、2ミリ厚まで薄いのはあまり使わないですね。LEDの光を当てて導光させるという目的では、薄過ぎると当てにくい。

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  あー。

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  2ミリ厚になってくると、帽子型とか砲弾型のLEDを光源として使うのも無理になってきます。

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  そういえば一般的な2本足LEDは、アタマが5ミリや3ミリサイズですもんね。


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  そうなんです。2ミリ厚のアクリル板を光らせるとすれば、小さいSMDチップを使って横から光を入れるとか、そういう手法になってきます。

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  そんな手もあるのか。

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  側面のインナー裏側が、めっちゃ狭いときなどに使う手法ですね。

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  なるほどねー。

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  しかし、そういうのは例外的に仕方なくやる話であって、普通に考えたらアクリル板に少し厚みがあるほうが、面発光させやすいのです。

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  アクリル板が厚いほうが、LEDの光を当てやすいのは分かりました。

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  そのいっぽうで、8ミリ厚とかになってくると、切ったり曲げたりするのが、DIYだとかなりしんどくなると思われます。

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  確かにそれはありそう。やっぱり薄いほうが良さそう。

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  そういう意味では、おおむね5ミリ厚のアクリル板を使うのがいいんじゃないでしょうか。使い勝手の面でも。

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  良いバランスなんですね。

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  そして車のヘッドライトのインナーの厚みは、だいたい2〜2.5ミリ位の車種が多い。だから5ミリ厚のアクリル板を使うと、ウラ面はツラにしてセットしたときに、オモテ面2〜2.5ミリ出る。ちょうどいい出幅だと思います。



「ヘッドライトインナーの切り方の極意」参照。

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  断面にこだわる森田職人。

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  あるいは普通に横からLEDを当てて面発光させるケースでも、5ミリのアクリル板なら、5ミリの砲弾型LEDが使えますよね。

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  オーソドックスなLEDを使えるんだ。


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  逆に言うと、「この加工は8ミリじゃないとダメ」というケースはあまりないと思うんですよー。

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  なるほど、なるほど。

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  DIYで使うなら5ミリ厚のアクリル板を基本として、それが厚すぎて使えない状況なら、仕方なく3ミリ厚を使う……ぐらいに考えておけばよいのではないでしょうか。

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  かなりマニアックな話題でしたが、アクリルマニアには参考になりそうな話でした。