車の電装でのリレーの使い方例②╱5極リレー（c接点リレー）があればできること

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リレーについて学べる連載の第2回目。リレーの勉強は一気に深掘りしすぎると難しく感じがちなので、ここでは「5極リレー（c接点リレー）でできること」にテーマをしぼって要点を解説。

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  「車の電装でのリレーの使い方を、ゼロから勉強できるリレー講習（第1回）」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回は車業界でいうところの4極リレー（a接点リレー）を使ってできることを、カンタンに説明しました。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  「小さい電流で大きい電流を制御」と「極性を反転させる」でしたね。

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  今回は、車業界のもうひとつの定番リレーである5極リレー（c接点リレー）を使ってできることをカンタンに説明します。

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  5極リレーの方が、できることの幅が広がるんですよね。

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  よくある5極リレーの使い方として、「合図となる信号が入ったときに回路を遮断する」というものがあります。

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  ……というと、例えば？

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  後付けしたLEDを、スモールランプ連動（イルミ連動）で消灯させる、といったアクションですね。

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  夜は消したい、っていうのはよくある要望。

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  なにかの信号を合図に、なにかをオフにする。こういう目的でリレーを使うことも多いです。

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  なるほど。

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  ちなみにこれは、4極リレーでもb接点リレーならば出来ます。でもb接点リレーはマイナーなので、あまり使われません。

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  フムフム。

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  5極リレー（c接点リレー）を使えばできることなので、（車業界では特に）5極リレーのほうを使って制御するのが定番的です。

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  5極リレーの使い方の代表例には、回路の切り替えもあります。

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  回路を切り替えるって、例えばどんなふうに？

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  フットランプを例にすると、まずACCオンで点灯させつつスモールランプ連動で夜は減光させたい、というようなケースですね。

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  同じフットライトLEDの明るさを変えているわけですが……これが回路の切り替えなんだ？



スモールランプ連動で夜は減光するフットランプ。

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  そうです。「抵抗（または調光ユニット）などを入れて減光させるための回路」を用意しておき、イルミ電源を合図にその減光回路に切り替える……ということですので。

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  あ～。
  なるほどね。

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  ちなみに5極リレーを複数使うことで「ACCオンで白に光っているフットライトを、スモールオンで青に変える」なんてこともできます。ちょっと複雑な回路にはなりますが。

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  そういうのも「回路の切り替え」という発想で実現しているんですね～。

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  もうひとつ便利な5極リレーの使い方に、逆流の防止があります。この考え方があると、ヒューズを飛ばさなくて済むので。

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  電気の逆流防止ならば、整流ダイオードという部品もありますが？


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  これでもいいのでは？

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  確かに基本的には整流ダイオードでも可能ですが、流れる電流が大きい場合は整流ダイオードはオススメしません。

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  ほほう…。

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  また正転・逆転させるようなモーターを制御している場合も、整流ダイオードではできません。

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  整流ダイオードが使えない場面での逆流防止も、5極リレーがあればできるってことね。

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  そういうことです。これも詳しい回路の作り方は、連載の中で追って説明していきます。

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  それにしても「リレーの使い方」「リレーを使う場面」はいろいろあるんですね。

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  前回と今回の話を整理しておきましょう。

できること	使用するリレー
小さい電流で大きい電流を制御	4/5極リレー
極性を反転させる	4/5極リレー
信号を合図に、回路を遮断する	5極リレー
信号を合図に、回路の切り替え	5極リレー
電気の逆流防止	5極リレー

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  リレーの使い方はこれだけではありませんが、車業界の電装カスタムでよく使われる手法はこのあたりですね。

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  なぜリレーが重要なのかが分かった気がします。

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  次は具体的な使い方を理解するために、リレーの仕組みを勉強していきましょう。