エマージェンシー・シリーズ
三角表示板の代わりにパープルセーバー(停止表示灯)を使うメリット
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三角表示板(三角停止板)の代わりに停止表示灯を導入するメリットは多い。エーモンの新製品パープルセーバーの使用シーン(↑)を見ると視認性の良さは一目瞭然だが、その他にもいろいろと利点がある。
パープルセーバー(停止表示灯)を導入するメリット
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「三角表示板(三角停止板)の代わりになるパープルセーバー」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は法律的な話をしましたが、今回は三角表示板の代わりにパープルセーバー(停止表示灯)を使う、実用上のメリットについて解説していきます。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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これはいろいろありそうだ。
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一番のポイントは、視認性の高さです。
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後続車に知らせるものだから、そこが一番重要ですね。
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まず三角表示板の場合ですが、これはあくまでもヘッドライトで照らされた光を反射させるものです。
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後続車が認知するのは約200m手前です。ちなみにそこから三角表示板までの到達時間は、時速100キロとして約7秒です。
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7秒前に気づくってことね。
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いっぽう、パープルセイバーは夜間なら800m手前で認知できます。
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故障車までの到達時間は、時速100キロとして約28秒あります。
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これだけ差があると後続車の対応にも余裕が生まれますね~。
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より遠くまで光を照射できるよう、パワーLEDと集光レンズを組み合わせているんですよ。
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これ、電源は何で光っているのでしょうか?
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単四乾電池4本です。新品アルカリ乾電池を使用したとして、連続使用時間は約5時間です。
3WのパワーLEDを3灯搭載し、合計9Wのパワーに集光レンズを組み合わせている。
三角表示板に比べると設置時の安全性が高いパープルセーバー
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設置時の安全性の面でも、パープルセーバー(停止表示灯)のメリットが大きいです。
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ここ、けっこう重要な話です。
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三角表示板を設置する場合は、まず組み立てが必要です。
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すぐに組み立てられるように、一度は練習しておくのが大切ですね。
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そして車の後方50m以上を目安に設置することになっていますが……
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しかし、時速100キロの車が次々と走ってくる高速道路上ですから、設置に行くときがけっこう危険なのは言うまでもない。
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そうなんですよね。その点パープルセーバーは、車内からすぐに車のルーフに設置することができるので安全です。
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強力マグネットで天井に付けられます。
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点灯方法は…?
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大型プッシュスイッチを押すだけです。
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片手で操作できるサイズ感ですね。
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操作もいたってシンプルなので、緊急時でも使い方が分からないといった事態は避けられます。
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強いて言うなら、デメリットは電池切れくらいでしょうか。
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ハイ。三角表示板とは違って、定期的に点灯チェックはしないといけません。
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車のシガーソケットなどから電源を取るのではなく、乾電池式にしたのは…?
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まず完全に車が故障した場面では、車から電源が取れない状況もありえます。
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ふむ。
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それに乾電池式のパープルセーバーには、コードやプラグなどの付属品がないのでコンパクトに収納できます。ここが三角表示板と比較した場合の、第三のメリットです。
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なるほど、なるほど。
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車内での収納例は、ドアポケットに入れておくとか……
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グローブボックスに入れておいても、そんなに場所を取りません。
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もっとメリットが大きいのはバイクですね。バイクのシート下にも積めます。
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バイクだと三角表示板を携行するのは大変だから、この点で停止表示灯に置き換えるメリットが大きい。
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そうですね。バイクへの設置もカンタンです。
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車体の傷付きを防止するカバーが上下に付いていて、これが防水にもなるので、雨天時でも使用できます。
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視界が悪くなる雨の日の夜などは、特にパープルセーバーのメリットが際だってきそうだ。
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そうなんですよ。
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しかし、ですねぇ、中塚研究員。
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?
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忘れているようですが、エーモンは大昔から三角表示板を販売しているメーカーでもあるわけですよ。
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今回の説明だけ聞くと、三角表示板には「電池がいらない」ことぐらいしかメリットがないように思えるんですが……三角表示板にも、少しはソンタクしなくてよかったのでしょうか?
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パープルセーバーのほうが安全性の面でも、使い勝手の面でも上なので、今後はエーモンとしましても停止表示灯への切り替えを推奨していこうというスタンスです。
※ただし、高速道路上でそのまま車内にとどまるのは危険なので、設置後にガードレールの外などに退避するのは、三角表示板のときと同じ。
Amazonなどでも購入可能なエーモンの三角表示板は超ロングセラーアイテム。
パープルセーバーもAmazonで購入可能。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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