電装DIYの知識
エーモンの電源プラグ&電源ソケットの種類まとめ
エーモンの電源プラグ&ソケットシリーズが大幅リニューアル。電源プラグとは、シガーソケットからの電源取り出しに使うアイテム。一方電源ソケットは、例えば見えない場所でドラレコの電源を取ったりできる。種類が豊富なので各モデルの違いを整理した。
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エーモンの定番製品、「電源プラグ」と「電源ソケット」シリーズがリニューアルされました。
●レポーター:イルミちゃん
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これまでは12V車のみだった電源プラグが24V車対応になったり、細かいところで使い勝手が良くなっています。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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ところで、エーモンの「電源プラグ&ソケット」は種類がいろいろあるのをご存じでしょうか。
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リニュアールしたものだけでも、電源プラグで4種類、電源ソケットで4種類ありますね。
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そもそも『電源プラグと電源ソケットの違いからよく分からない!』という人向けに、この機会に分かりやすく整理しておこうと思います。
シガーソケットから電源取り出しに使う「電源プラグ」
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まずは「電源プラグ」。これは車のシガーソケットから、電源を取り出すためのアイテムです。
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プスっと挿すだけで、電源を取れる。
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そうです。
最もカンタンな電源の取り方ですね。 -
そしてその電源プラグだけで、4種類もあるのがエーモンのスゴさですね。
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まずはオーソドックスなアイテムから紹介します。
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上の2つは、単純に電源取り出しをしたいときに使うプラグです。
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2種類の違いは?
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これは配線コードの太さ(スケア)の違いだけ。「1536」は0.5スケア、「1537」のほうは1.25スケアの太線が付いています。
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線の太いほうが、電気をいっぱい流せる。
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つなげる電装品の消費電力が「1536」は60W以下、「1537」では120W以下、となっています。
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例えばLEDにつなぐなら、「1536」で十分ですよね。
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ハイ。電源プラグの配線の先は切りっぱなしの状態になっているので、ここに「接続コネクター」などを付ければ、0.2スケアの細線にもつなげます。
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接続コネクターの付け方は、「ギボシ端子の立場を脅かす!? 接続コネクター」を参考にしてくださいね。
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そして次の「電源プラグ(スイッチ付き)」。これはその名の通り、スイッチが付いています。
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車のシガーソケットは、ACCオン(車種によってはイグニッションオン)のタイミングで電源が入ります。
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つまり、走行中は電源が入りっぱなしになりますね。エンジンを止めて、ACCオフにするまで。
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ですね。電源プラグの電源をオフにしたかったら、抜くしかない。
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なるほど。
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そこで、その間でも自由にオンオフできるようにしたのが「電源ソケット・スイッチ付き」なんです。
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車のACCオン以降のタイミングなら、自由にオンオフできるということですね。
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そういうことになりますね。そして次は、ちょっと特殊な電源プラグ(↓)。
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組み立て式?
コレは、いったい……? -
以前からあるエーモンの「プラグタイプN(1552)」のリニューアル版で、自分でハンダで線をくっつけて使う製品なんです。
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配線は付いてないんですね。
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プラグの部分だけの製品です。0.2〜0.5スケアの範囲の配線を、自由につなげます。
電源プラグ・0.5スケアコード(1536)
Amazonでも販売されているエーモン 電源プラグ(1536)。配線コードの太さは0.5スケアで、60Wまでの電装品を接続可能。
電源プラグ・1.25スケアコード(1537)
詳細はAmazonのエーモン 電源プラグ(1537)参照。配線コードが1.25スケアと太く、120Wまでの電装品をつなげる。
電源プラグ・スイッチ付き(1538)
詳細はAmazonのエーモン 電源プラグ スイッチ付き(1538)参照。配線コードは0.5スケアで60Wまでの電装品をつなげる。
電源プラグ・組み立て式(1539)
詳細はAmazonのエーモン 電源プラグ 組立式(1539)参照。ハンダを使って組み立てるDIY用プラグ。適合コードサイズは0.2〜0.5スケア。つなげる電装品は60Wまで。
受け口を増設できるのが「電源ソケット」
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次は、電源ソケットを整理します。
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これも全部で4種類あります。
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ここで確認。電源プラグと電源ソケットは、どう違うのでしょうか?
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受け側となるのがソケットです。
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電源ソケットの、主な使い方は?
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例えばアクセサリーソケットを好きな場所に増設したり、裏に隠して、見えない場所でドライブレコーダーの電源(シガープラグ)を取ったりするためのものですね。
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なるほど〜。
そういう用途か〜。 -
エーモンの電源ソケットは歴史の長い製品が多くて、中には何十年も変わっていないものもありました。そこで、今回リニューアルとなりました。
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これは、シガープラグタイプのスマホ充電器や、空気清浄機などの電源を、好きな場所から取れるようにできるソケットです。
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貼り付けタイプだから、好きな場所に貼り付ければいい。
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ですね。好きな場所に、シガーソケットを増設できるカンジですね。
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ところで……。ソケット自体の電源は? どこから取りますか?
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ソケットの裏側の配線は切りっぱなしになっているので、ここにACC電源を取ります。マイナス線はボディアースします。
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通常のACC電源の取り方でよいのでしょうか?
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そうですね。ナビ裏とか純正シガーソケット裏からACC電源を取ります。
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それなら、「オーディオ裏からACC電源を取る方法」などが参考になります。
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「電源ソケット・プラグロックタイプ」は、見える場所に増設するというより、ドライブレコーダーやレーダー探知機の電源を見えない場所で取るためのアイテムです。
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通常だと、シガーソケットにつなぐ電装品たちですが……
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それだと配線が丸見えになってしまうので、見えない裏側で、このソケットにつなぐのです。
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そしてこのソケット自体には、別の場所から電源を取っておくのか。
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ハイ。ACC電源とボディアースにつなぐだけ、という点はさっきの製品と同じです。
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スマホ充電器と違って、ドラレコの電源はつなぎっぱなしですもんねぇ。オモテ側よりウラ側のほうがスマート。
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それと、ウラ側で知らない間にプラグが抜けてしまうのを防止するために、ロック式になっているんです。
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あ……。ロック機構がないソケットだと、抜けてしまう可能性がある?
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そうなんです。いろいろなプラグがある中で、細めだと抜けてしまったりする。それにも対応するために、ロック機構を付けました。
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なるほどね〜。
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あと、プラグの長さはバラつきがあります。短いプラグの場合も考えて、ソケット内の電極が可動電極になっていて、端子部がプラグのサイズに合わせて動くんですよ。
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プラグ側の仕様のバラつきを、ソケット側が吸収してくれるんだ! さすがよく出来てます。
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これはソケット自体は、さきほど登場した「1541」と同じですが、ヒューズ電源が付属しているタイプです。
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つまりこのヒューズ電源を使って、ヒューズボックスからACC電源を取ればいい。
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そういうことですね。車種によってヒューズ形状が異なるので、平型、ミニ平型、低背の3種類のコードが入っています。
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この3種類のどれかが、自分の車のヒューズと合うわけか。
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ただし、アンペア数は15アンペアヒューズが付属しているので、交換する純正のヒューズも15アンペアに限られます。
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電源の取り方は、「ヒューズボックスからACC電源を取る方法」が参考になりますね。
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マイナス線の先にはクワ型端子が付いているので、そのままボディアースできます。
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「1541」を取り付けやすくしたのが、「1542」という感じですね。
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そして最後に紹介するのは、エンジンオフ後も、設定時間だけ電源を供給し続けるソケット。
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純正のシガーソケットは、ACCオフにした段階で電気が切れますが……
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このソケットなら、すぐには電源が切れません。
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これは……。
なんのための機能? -
エンジンオフになってもスマホの充電を続けるとか、ドラレコの監視機能付きを作動させ続けることができます。
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そっか。
それは使える。 -
最終的にオフにするタイミングは、0分╱30分╱60分後から選択できます。
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0分にすれば、普通のソケットと同じように使えるわけですね。
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そうですね。固定は両面テープ貼り付けなので、好きな場所に貼り付けて設置します。
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以上、電源取り出しの定番アイテム、エーモンの「電源プラグ&ソケット」の違いを整理してみました。今後の電源取り出しに役立ててくださいね♪
電源ソケット・貼り付けタイプ(1540)
詳細はAmazonのエーモン 電源ソケット 貼り付けタイプ(1540)参照。エーモンの旧製品「線付ソケット・メス(E329)」の後継製品にあたるソケット。
電源ソケット・プラグロックタイプ(1541)
詳細は【Amazon.co.jp 限定】エーモン 電源ソケット プラグロックタイプ(1541)参照。24V車にも対応。19φ〜20.9φのプラグを差し込める。
電源ソケット・ヒューズ電源タイプ(1542)
詳細は【Amazon.co.jp 限定】エーモン 電源ソケット ヒューズ電源タイプ (1542)参照。昔からよく使われている「電源ソケット1穴(1554)」の後継モデル。
電源ソケット・オフタイマー機能付き(1543)
詳細はAmazonのエーモン 電源ソケット OFFタイマー機能付(1543)参照。12V車のみ対応のソケット。24V車は使用不可。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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