ガレージのDIY
電動シャッターリモコンの後付け(リモコン化)方法╱後編
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電動シャッターリモコンを後付けする方法の後編。ここからが、キットの取り付けだ。DIYでリモコン化……というと難易度が高そうだが、意外なことに「車の電装品取り付けよりもラク」と感じる人の方が多いレベル。
電動シャッターのリモコン後付けは、車の電装品取り付けよりはラク!?
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「電動シャッターリモコンの後付け(リモコン化)方法」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は「電動シャッターの配線タイプの調べ方」を解説しました。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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今回はいよいよ取り付けですね。
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付けるときは、ユニット本体(受信機)から出ている配線を、電動シャッター側の各線につなぐという作業です。
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いつもの、車の電装品の取り付けと似ている?
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そうですね。ただ、車と違って「目的の配線を探す」手間がないぶん、ラクと言えます。
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でも電動シャッターのスイッチ裏にも、何本か線が通っていますよ。検電テスターで調べる必要は、あるのでは?
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ないです。なぜなら、どの線がなんの線かは、説明図(構造図)に書いてありますから。
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あ、それもそうだ。
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今回の電動シャッターの例だと、こういうことです。
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この4本の線に対して、後付けするリモコンの受信機の配線をつなげていきます。
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ナルホド。
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そして、前回の調査で、配線タイプがAタイプだということも分かりました。
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ほとんどの電動シャッターは、Aタイプっていう話でしたね。
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ここまでの情報が出揃ったら、あとは説明書通りにつなぐだけです。
赤 | 停止線 |
---|---|
白 | 開ける線 |
黒 | 閉める線 |
緑 | 共通線 |
※青(停)とあるが、線をたどると共通線の緑に合流するので除外してよし(前ページ参照)
受信機側の配線コードにエレクトロタップやギボシ端子を取り付ける
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コムエンタープライズのエアリースターの説明書には、配線図も詳しく書いてありますね。
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まずは、受信機側の配線の仕込み。紫と紫白を1本にまとめる、という作業が必要です。
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では、まず紫の配線をカットして……
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ここでは、エレクトロタップを使って配線を合流させました(↓)
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あとは、緑・緑白・黄色・白・紫白……の5本を、シャッター側のスイッチ線につなぐだけです。
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受信機からは、他にも配線が出ていますが?
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Aタイプ配線図で「接続なし」(※)と書かれている線は、ここでは使いません。
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なるほど。
5本をつなげばいいだけか。 -
ポイントは、停止線だけは元の線をカット(切断)した上で、双方につながないといけません。
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フムフム。
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つまり停止線につながる線は、2本あります(黄色と白)
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ナルホド。
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この黄色と白は、エレクトロタップではなくギボシ端子や接続コネクターといった、脱着できる端子を使っておくのがオススメ。
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それはなぜですか?
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もとの線を切断してしまうからです。
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ふむ。
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しかし接続できる端子をかませておけば、仮に受信機を外して元通りにしたい日がきても、またつなげられます。
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そういうことか。
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これで「黄色と白にはギボシ端子」、「緑・緑白・紫にはエレクトロタップ」が付きました。
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ギボシ端子や接続コネクターの付け方は、下記記事で詳しく解説しています。好きなほうを使いましょう。
Aタイプの場合の配線図
✔ BタイプやCタイプやDタイプも、同じような図が載っている。
パチン
紫の先にエレクトロタップを付ける
✔ エレクトロタップを使ったことがない人は、「エレクトロタップの正しい使い方」を先に読むのがオススメ。
紫白に合流させる
※ 電動シャッター側の配線タイプによって使う線も変わってくるため、余る線も出る。
✔ 黄色と白のギボシ端子は、オスとメスを使い分けておくとよい(どちらがオスでもメスでもよい)
✔ そうすることで、(切断する元線にも、オスとメスを組み合わせることになるので)受信機を外したときに、元通りつなぎ合わせることが可能になる。
✔ 取り外す時のことなど考える必要がない、という人は、5本とも全部エレクトロタップを使ってもよい。
✔ 「ギボシ端子の正しいかしめ方(付け方)」参照。
電動シャッターの配線に、後付け受信機の配線をつなぐ
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では、電動シャッター側の配線につないでいきます。
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ねんのためブレーカーを落とした状態で、作業するようにしましょう。
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車の電装品取り付け時に、バッテリーのマイナス端子を抜きましょう、というのと同じ意味ですね。
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ハイ。なお、配線作業に順番は関係ありません。
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説明書のAタイプ配線図通りに、つなぐだけですね。
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ここまでは、単にエレクトロタップで合流させていくだけです。
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そして「停止線」……今回のシャッターだと赤い線ですが、これだけは元の線をカット(切断)します。
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カットすると二手に分かれますね。
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ここにギボシ端子(オスとメス)を付ける。
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そうすると、あらかじめギボシ端子を付けておいた、受信機の黄色と白がつなげられます。
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これで電動シャッターリモコン用の受信機が、後付けできたことになります。
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確かに、車の電装DIYよりは難易度が低い、と言えそうです。分解作業とかいらないしね。
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ここまでやったら、ブレーカーを戻して、付属のリモコンで操作してみましょう。
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DIYで電動シャッターリモコンを後付けすると、開閉した瞬間にかなりの感動があります。
受信機の紫白を、緑(共通線)つなぐ
受信機の緑を、白(開ける)につなぐ
受信機の緑白を、黒(閉める)につなぐ
ひとまずここまでの状態
受信機の電源はコンセントから取るだけです
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL 079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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