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ドアミラー「自動格納」取り付け方法╱ドアミラー格納配線の探し方
ドアミラーの自動格納を後付けする方法・仕上げ編。残る配線作業はあと5つ。まだ5つもある……と思うところだが、全部まとめてドア側(車種によっては室内側)で取れるので、効率はかなりよい。
常時電源、ACC電源を効率良くドア内部で見つける方法
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「ドアミラー〈自動格納〉取り付け方法②」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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前回、ドアロックモーター線(ロック線とアンロック線)は取れましたので、残りの配線作業はこちら(↓)。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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残りの線は、パワーウインドウのスイッチ類につながっている配線から取れます。
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で、今回のケースでいうと、小さいほうのカプラーがミラースイッチに、大きいほうのカプラーがパワーウインドウスイッチにつながっていますよね。
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フムフム。
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ということは、まず小さいほうのカプラーにはACC電源が通っています。
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なぜ分かるんですか?
配線図を隠し持っているから? -
ミラーの折りたたみ機能は、ACCオンの段階で動かせるようになる車種が多いからです。
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そういえば! そんな勉強もしましたね。
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だから、「ミラースイッチにつながるカプラーにはACC電源が通っている」とわかるのです。
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なるほどね〜。そうやって考えながら配線を探すから、見つけるのが早いのか。
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例によってまず、純正配線を覆っているビニールを少し剥きます。
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続いて、車の電源をACCオンに入れたタイミングで検電テスターが反応する線を探します。
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今回は、この白い配線がACC電源ですね〜。
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そして次は常時電源。これはパワーウインドウスイッチにつながる、大きいほうのカプラーにあるはずです。
✔ 常時電源
✔ ACC電源
✔ ボディアース
✔ ドアミラー格納線
✔ ドアミラー復帰線
✔ ACCオフ(エンジンオフ)の状態でテスターの反応が消えることも確認する。
✔ エンジンオフの状態でも、検電テスターが反応するのが常時電源。
ドアミラー格納(復帰)配線の探し方
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ミラー格納線(およびミラー復帰線)を探すときは、「ミラースイッチのカプラーをつないだ状態」でないと通電しません。
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検電テスターで、どうやって調べるんですか?
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電源をACCオンの状態にして、ミラースイッチでミラーを格納させたり復帰させたりしながら調べます。
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格納ボタンを押したタイミングで電気が流れる線が、ミラー格納線なのです。
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今回はこの黄色が、ミラー格納線でした。
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反対に、復帰ボタンを押したタイミングで電気が流れる線が、ミラー復帰線です。
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今回はこの緑が「ミラー復帰線」ですね。
検電テスターを当てながら…
ミラースイッチを操作する
それ以外のタイミングでは反応が消える
ドア鉄板へのボディアースは避けたほうが無難
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次はアース線ですが、今回のようにドア側で配線を完結させようとする場合、ボディアースはオススメできません。
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あ〜。ドアの鉄板はアース不良の原因になるという、例の話ですね。
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というわけで、ボディアースではなく、純正のアース線(常時マイナス線)につなぎます。
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ナルホド。
その手がありますね。 -
なお、トヨタ・ダイハツ系は、白黒線がアース線である可能性が高いです。
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ただし、白黒=アース線というのは100%正確なルールではありませんが。
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以前に教わった、検電テスターでマイナス線を調べる方法で確認すればいいですね。
✔ 詳しい理由が知りたい人は、「アース不良とは? アース線の接触不良が起こる原因」を参照。
✔ とはいえ「アース線探し」は意外と難しめ。これについては、「車のアース線(マイナス線)探しは意外と難易度が高い」でくわしく解説している。
キーレス連動ミラー格納キットの配線をつなぐ
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ユニットの何色の線を、どの線につなぐかは、説明書でもしっかり確認しましょう。
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そしてミラー格納線と復帰線は、いったんカットします。
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そのうえで、双方の端に接続コネクターを付けて……
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ユニット側の配線をそれぞれに接続します。
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4か所に接続します。間違えないように、よく説明書で確認しましょう。
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これで、すべての配線がつながりました〜。
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配線は、ハーネステープのようなものでまとめておくのがオススメです。
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ユニット本体は、ドア内張り側の隙間……鉄板側の干渉物がないところに、貼り付けておきましょう。
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あとは配線を挟まないように、ドア内張りを戻して完了〜。
配線類がすべて判別できました。次は、ユニットの配線をつないでいきましょう
常時電源への接続
ユニットの赤をつなぐ。
ACC電源およびアース線への接続
ユニットのオレンジをACC電源へ、黒をアース線へとつなぐ。
ドアミラー格納線(コネクター側) | 白をつなぐ |
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ドアミラー格納線(車両側) | 緑/白をつなぐ |
ドアミラー復帰線(コネクター側) | 黄をつなぐ |
ドアミラー復帰線(車両側) | 緑をつなぐ |
最後にユニットにつなぐ
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL 079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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