通好みの電装カスタム
ブレーキを踏まないでエンジン始動・イージースタートキットの取り付け方法
ブレーキを踏まないでプッシュスタート車のエンジンが始動できると、車中泊をはじめ、さまざまなシーンで便利。それを可能にする「イージースタートキット」の取り付け方法を解説する。
イージースタートキットの取り付け方法とは?
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「ブレーキを踏まないでエンジン始動できたら、車中泊にも便利」の続き。ここからは、具体的なやり方で……
●レポーター:イルミちゃん
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「イージースタートキット」の取り付け方法を解説していきます。
●アドバイザー:DENKUL 岡本研究員
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なお、今回のモデル車は30系アルファード後期ですが……車種が変わっても似たようなモノ?
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そうですね。カプラーの位置や形は車種ごとに違いますが、そのあたりは説明書に詳しく書いてあります。
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デンクルのイージースタートキットは車種別キットですので、説明書通りにやれば付くのが強味。
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作業は大きく分けて、3つあります。「スタートスイッチ裏のカプラーオン接続」「ブレーキペダル付近の配線作業」「ヒューズからの電源取り出し」……以上です。
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どこから攻めますか?
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スタートスイッチ裏から解説します。カプラーオンでユニット本体を割り込ませましょう。
スタートスイッチの付いたパネルの外し方
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では、スタートスイッチ付近のパネルをバラしましょう。
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といっても、いきなりココからは、外せないんですよ。
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フム。
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下側を固定しているネジがありますが、今のままでは見えません。
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隠れているのかー。
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下からバラす必要があります。まず先に、キックパネルを外します。
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キックパネルを外したら、次はアンダーカバーを取り外します。
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アンダーカバーとは、ダッシュボードの底面に付いているカバーです。
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30アルファードの場合は、ネジが2本あります。
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それとネジだけではなく、ツメによる固定が3箇所ある。ツメロックが解除になるように指で押しながら、パネルを引き下げます。
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同時に3つのツメは押せないので、まず手前の2つを解除するんですね。
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そのまま奥のツメロックも解除すれば、カバー全体が取れます。
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裏には純正配線のカプラーがつながっているので、これを抜きます。
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ここまでバラすと、「スタートボタンが埋め込まれたパネルの下部を固定しているネジ」が見えるようになります。
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10ミリのレンチで外れます。
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ネジがあるのはパネルの下側だけ。なので、これで準備OKです。
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あとは、手作業ということですね。
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そうです。
まずはこんな風にパネルに手をかけます。 -
で、少し外れたら、上ラインにも手を差し込めるようになるので……
キックパネルのネジを取る
手で引っ張って外す
ネジを取る
コレを外す
※右隣のネジは無関係なので外さない。
内側から手をかけて浮かす
持ち方を変えて、さらに浮かすと…
パッカーン
イージースタートキットをカプラーオンで割り込ませる
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スタートボタンのパネルが取れたので、裏側の純正配線が見えます。
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プッシュスタートボタン裏につながっている、カプラーを抜きました。
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そして、イージースタートキットのカプラーをつなぎ直します。
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ここはオスメスで分かれているので、つなぎ間違いは起こりませんね。
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反対側のカプラーを、元の純正配線カプラーにつなぎ直します。
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これで、ユニットの割り込みが完了しました。
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次は、ブレーキの信号線につなぐ作業です。
スポ!
カポ!
ブレーキペダル付近の配線作業
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ブレーキの信号線ってなんですか?
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ブレーキを踏んだときに、ブレーキが踏まれたことを伝える信号を出している線です。
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そんな線があるのか。
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ブレーキ連動で、プラスの出力を出している信号線ってことですね。
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どこにあるんですか、ソレ?
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運転席足元から覗き込むように見上げると……
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ここはエレクトロタップで接続するので、カプラーを抜いた状態で作業するほうがやりやすいです。
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狭いので配線作業がやりにくいですが、難しくはありませんね。
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このブレーキ信号線は2本あるので、2本につなぎます。
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30アルファード後期を例にすれば、1番の赤に、製品の黄/緑をつなぎ、3番の白に、製品の緑をつなぎます。
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ブレーキの信号線って、1本じゃないんですね。
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そうなんです。ブレーキランプに行く線もあればコンピューターに信号を伝える線もありますので。
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そういうことか。
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1本への接続だけだと、車両側でエラーが出てしまいますよ。
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そのあたりは車種によっても事情は変わるでしょうから、デンクルの車種別・取説通りにつなぎましょう。
ブレーキペダルの根元付近に、カプラーがつながっています
✔ どの線なのか(コネクターの何番ピンの線なのか)は、車種によって異なる。デンクルのイージースタートキットの取説で、車種ごとに詳細に解説している。
ヒューズボックスから電源取り出し
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あとは、ヒューズボックスから電源を取るだけですね。
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イージースタートキットに必要な電源の種類というのは……
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常時電源ですね。エンジンオフの状態で作動させるものなので。
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なるほど。
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今回のモデル車(30アルファード後期)では、助手席側アンダーカバーを外すとヒューズボックスが見えます。
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アンダーカバーは4箇所のツメで固定されているので、指でツメロックを解除しつつ引き下げます。
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取れかかったら、フットライトの配線カプラーを抜きますよ。
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で、下から覗き込むとヒューズボックスのカバーが見えるので、手前の引っかかりを外して降ろします。
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デンクル製品の場合は、取説が車種別になっているので、どのヒューズを外してヒューズ電源をつなぐかは、決まっています。
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つまり、検電テスターも不要で、付属のヒューズ電源に差し替えるだけ。
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あとは、運転席側から助手席側にユニットの電源線を通して、つなぐだけですね。
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ここまでできたら、エンジンオフの状態で、スタートボタンを長押ししてみましょう。
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デンクルの車中泊シリーズ・第2弾も楽しみですね♪
アルファードならコレ
DIY Laboアドバイザー:岡本 亮
「カプラーオンで簡単に取り付けできる」をテーマにした電装品を開発するDENKUL(デンクル)代表。車の電装、プログラミングの双方に長けている。工具大好き。●DENKUL(デンクル) https://denkul.jp/
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