工具大好き!
工具の掃除や錆(サビ)落としはどうやるの?
錆びと油汚れが、見るからに手ごわそう。そんな工具をキレイにする実況中継。「そういえばよくわからない」という人も多い、工具の掃除やサビ落としについて、工具マニアに取材した。
工具の錆(サビ)はキレイに落とせる
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DIYラボ研究員きっての工具マニアが、工具の「掃除」と「錆落とし」の方法について解説してくれるそうです。
●レポーター:イルミちゃん
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モデルとして用意した工具は、こんな状態です。
●アドバイザー:DENKUL 岡本研究員
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うわ。
これは手ごわいッ! -
ね。
実はコレ、フジ矢のペンチなんですけどね……。 -
うそぉ。
なんでフジ矢がこんな目に……。 -
そうなんですよ。
仮に僕だったら…… -
前回、あれほどフジ矢の工具の良さを語っておいて、こんなになるまで放置するとは驚きです。
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あのね!
コレは僕のじゃないんですよ! -
あ。
そうなの? -
掃除と錆落としの方法を解説するにしても、僕の手持ちの工具はそもそも汚れてないし、サビてもいないので……
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あー。
はいはい。 -
知り合いの車屋さんから借りてきたのです。
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ふーむ。
確かに錆も浮いてしまっていますね。 -
僕の手持ち工具では、ここまでになることはないですね。
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知り合いから借りておいて、言いたい放題……。
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……まあ、キレイにして返すから大丈夫でしょう。
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こんな状態でもキレイになると?
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なります、なります。
新品レベルに戻ります。 -
若干大げさな気がしますが……取りあえず、いってみましょう〜。
✔ フジ矢の工具の良さについては、「配線を切断する工具〈ケーブルカッター〉は、ニッパーとどう違うのか?」参照。
まずは工具のグリップの掃除から
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油汚れがひどいですね。
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まず、パーツクリーナーをタップリ吹き付けます。
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このくらいでは、全然キレイになりませんね。
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そうですね。汚れがヒドイ場合は、歯ブラシ的なものを使いましょう。
錆落としの前に、汚れたグリップをキレイにしましょう
プシュー…
ウエスで拭く
ゴシゴシ…
プシュー…ゴシゴシ…
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ねぇねぇ。
岡本研究員? -
なんですか?
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グリップだけで、いつまでやってるつもりですか?
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ム。
キレイになるまで、に決まってるじゃないですか。 -
そ、そうですよね。
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ひとつ、重要なことを言うのを忘れていましたが……
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はい。
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こういうのは、時間のあるときにやりましょう。
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ですよね〜。
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結果を急いでもダメなんです。時間のあるときに、ゆっくりやるのが最大のコツです。
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それは、そうだと思われます。
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……それにしても、これはチョット失敗したかもしれないなぁ。
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え? え?
失敗ってなにッ!? -
……あ、いや、今回、選定した、フジ矢のニッパーなんですけどね……
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フムフム。
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グリップのところが滑り止めのブツブツになっていて、なかなか汚れが落ちきらないんですよ。
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さっきから、ずーっとそこやってますもんねぇ。……で、失敗ってなにが?
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いや、もうちょっと柄がフラットな工具でやれば良かったな、って。
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……。どうやら、どんな工具でも新品同様になるわけではなさそうです…。
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おや?
それは新手のお掃除ツール!? -
いいえ。エーモンのコネクター外しです。ちょうど転がっていたので。
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エーモンに怒られますよ?
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あ!
でも歯ブラシより落ちる♫ -
そろそろ、次へ行ってもいいですか?
カリカリカリ……
刃の掃除と錆落とし方法
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さて、グリップが(まあまあ)キレイになったら、次は刃の掃除と、錆落としです。
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ここもまずは、パーツクリーナーを使います。
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で、錆落としには、スチールウールを使うといいですよ。
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これはダイソーで買いました。こんなに入っていて(※12個入り)100円!
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ダイソーのビジネスは不思議ですね。
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まあ、ゴワゴワしていてカスが出るのはアレなんですが、使い捨て感覚でガンガン使っていけます。
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なるほど。
錆落としに向いている。 -
どんどん落ちますね〜。
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あらかた錆を落としたら、仕上げに歯ブラシなども効果的です。
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おお〜。
この時点でだいぶキレイになっています。 -
完成?
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いいえ。
ここで止めたらダメです。 -
まだやるの?
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掃除の過程でガンガンにパーツクリーナーを使ったので、油分は完全に落ちてしまっています。
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あ〜。
そういえば。 -
このままではかえって錆の原因になります。最後にKURE5-56(クレ556)のような潤滑油を必ず吹いておきましょう。
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潤滑油をタップリ吹いたら、カチカチ可動させて馴染ませます。
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すぐに拭き取らずに、馴染むまでしばらく放置するのもいいですね。
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あ!
フジ矢の刻印がハッキリ見えるようになりました。 -
フジ矢だったのか〜!って感じでしょ?
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いや、それはもう、何回も聞きました。
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まあ、今回はちょっとグリップの部分が悔やまれますが……
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新品同様は、やはりちょっと盛りすぎましたね。
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ム! そもそもね、ここまで汚くなるまで、放っておくものではないんですよ。
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正論です。
と、同時に逆ギレですね?
プシュー
プシュー
ゴシゴシ
フキフキ
シューシュー
カチカチカチ
仕上げにフキフキ
キラーン
DIY Laboアドバイザー:岡本 亮
「カプラーオンで簡単に取り付けできる」をテーマにした電装品を開発するDENKUL(デンクル)代表。車の電装、プログラミングの双方に長けている。工具大好き。●DENKUL(デンクル) http://denkul.jp/
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