新型80ハリアーのヘッドライトを殻割り(分解)してみた
新型80ハリアーのヘッドライトの殻割り(分解)ルポ。60ハリアーやC-HRとは違って、80ハリアーは熱分解できるが、熱を加える前にやっておくことがある。またレンズとハウジングの密閉は、シーリング剤ではなくゴムタイプ。その取り扱いにもポイントがある。
新型80ハリアーのヘッドライトに熱を加える前に…
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●DIYラボ本館:イルミちゃん
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今日は、新型80ハリアーのヘッドライトを殻割り(分解)してみましょう。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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先代60ハリアーやC-HRみたいに、切ってあけるタイプではないから、熱分解するんですよね。
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そうですね。一般的な手法では、段ボールとドライヤーで開けますが、球屋のやり方でいうと、ヒートガンのみを使って開けます。
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ヒートガンで、レンズとハウジングの境界を温めていくわけですね。
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その前に、まず開けるにあたってジャマになるものを取り外すのが先です。
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ジャマになるものとは……
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新型80ハリアーのヘッドライトを例にすると、ネジ固定されたステーのような部品が付いていたりします。
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こういう部品がレンズにもかかっていたりするので、先に外しておかないと、レンズが取れません。
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ネジで外せる部分は先に外しておくってことね。
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下側に付いているブロックみたいな部品もネジ2本外せばすぐ取れます。
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ヘッドライトの上下の付いていた部品を取りました。
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次に、ヘッドライト裏側にレンズとハウジングを留めているネジが複数あるので、それらを外します。
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ネジは複数箇所にあります。ぐるっと一周チェックしましょう。
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新型80ハリアーの場合、ネジは合計6本ありました。そのうち1本は星型のトルクスネジが使われているので、普通の十字ネジ用のドライバーだけでは外せません。
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1本だけ普通のプラスドライバーで外せないとは、まるでロックナットですが、トルクスネジ用のドライバーを用意しておけば済む話です。
新型80ハリアーのヘッドライトはシーリング剤ではなくゴムタイプ
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ところで最近のヘッドライトのレンズとハウジングを固定している素材は、ゴムタイプも多いです。
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昔ながらのシーリング剤とはまた違うんですね。
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こんな感じのゴムが使われている車種も多いです(↓)。新型80ハリアーもこのタイプ。
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ゴムタイプの場合は、弾力性というか柔軟性があるので、夏場など気温が高いと、ヒートガンで熱をかける前から、レンズを少し浮かせることができたりします。
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あれ、熱をかける前から、もうレンズが動いている!
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こういう挙動の場合は、確実にゴムタイプです。
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……でも、ゴムでもシーリング剤でも、熱をかけないと開けられない点は同じなんでしょう?
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そうなんですが、ゴムタイプでレンズが少し動くようなら、ヒートガンを使い始める前に、ツメが引っ掛けてあるところを浮かせて解除しておくのがオススメです。
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あら、本当に解除できてしまった。
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冬場など気温が低いときは、無理に浮かせるとツメがすぐに折れますので、少しだけヒートガンで温めてから解除するのがコツですが。
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フムフム。
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いずれにしても、本格的に熱をかける前にこのツメを外しておくほうがいいのです。ここのツメはモロくて、レンズとハウジングを分離しようとする過程で無理な力がかかると、すぐ折れてしまいますから。
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……だから先に解除しておくと安心ってことか。
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ただし、無理に浮かせようとして折れたら本末転倒ですので、冬場は注意しましょう。
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これで、別部品・ネジ・ツメを全て解除できました。
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ここまで準備できてから、ヒートガンでレンズとハウジングを温めていきます。
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なおヒートガンで熱をかけるときのコツは、過去に詳しく解説済みなので、下記記事を参照してください。
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これまでにDIYラボで説明してきた熱分解の方法で、新型80ハリアーのヘッドライトは比較的カンタンに開きます。
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先代の60ハリアーに比べると、格段に難易度が下がりました。
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……しかし、ここまで純正ヘッドライトがカッコ良くなると「開けてどうするのか!?」という問題が……。
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間違いないですね。そんな中でも提案できる加工メニューを研究していきたいと思います。
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ここから球屋が新型80ハリアーのヘッドライトをどう料理するのか注目です。
ブオォ
パカ!
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。最先端かつデザイン性の高いライト加工技の探求者にして、アクリルづかいの若き老練者。純正風で分かりにくいまでにさり気ない、内装LEDイルミも精力的に提案。派手さより「完成度と質感」を重視する。
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