カップホルダーイルミにアクリルLEDを使う技
カップホルダー(ドリンクホルダー)イルミの注目度が上昇中。LED加工専門店「球屋」が得意のアクリル加工で手がけ、人気メニューになっている。カップホルダーイルミにも、オシャレさと純正っぽさを求める向きに。
LED加工専門店の人気・定番メニューに
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LED加工専門店「球屋」の定番人気メニュー、カップホルダーイルミ(ドリンクホルダーイルミ)を紹介します。
●レポーター:イルミちゃん
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これもアクリルLED加工の一種ですね。純正カップホルダー(ドリンクホルダー)の径に合わせてアクリルを切り出して、LEDで光らせているんです。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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これも光っているのは、アクリルなんですね〜。
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光っていない部分は、アルミ調アクリルを使っています。
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アルミ調アクリルか〜。
そんなアクリル板もあるんだ。 -
ヘアラインがカッコいいから使ってみたんですが、傷に強いという実用上のメリットもあります。
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缶ジュースを置くのに好都合♪
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さらに、このアルミ調アクリルは、削ったら「黒」になる。外周の黒いラインは、アルミ調アクリルを削ることで出した黒です。
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ブラックアクリルではないんですね。
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この特性を利用して、レーザー加工で車種名を彫ったりもできるんです。そういうあしらいも人気がありますよ。
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これはカッコいい!
純正みたい。 -
アクリルメイクならではの手法ですね。
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光るのは外側の透明部分だけ?
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そうですね。光っているのは、透明アクリルブラスト加工の部分です。 ※「アクリル板の種類。LEDで光らせるならどれ?」参照。
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全体を光らせているわけではないんですね。
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カップホルダーって筒状になっているので、フチだけでけっこう全体が光るんですよ。
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外側がライン状に光っていて、真ん中はヘアラインで高級感を演出……ということか。
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全てを普通のアクリル面発光で作るほうが、明るくはできます。でも車内のイルミでそんなに極端な明るさは、そもそも必要ないですから。
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確かに。ココは純正っぽく、ホワっとがオシャレですね〜。
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ちなみに上のC-HRの例だと、純正でもカップホルダーイルミが入っているんですが、それはもっと暗くて、言われないと気づかないレベル。
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純正よりはずいぶん明るいんですね。これって光源は?
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光源に使ったのは、チップLEDひとつだけ。それで十分明るいんです。
2種類のアクリル板を重ねている
カップホルダーイルミの対応車種は?
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「球屋」のカップホルダーイルミって、純正カップホルダーの径や形に合わせて、アクリルを切り出して作っているんですよね?
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そうですね。だから、汎用品ではなくて車種専用サイズになりますよね。
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この技は、ハリアー、レクサスRX、NX、RCなどでも製作実績が豊富にあります。
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でも、球屋が手がけたことがない(データがない)車種だったら?
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真円なら、直径を教えてもらえれば、それに合わせてアクリルを切り出して作ることは可能ですよ。
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なるほど。
自分で測ればいいのか。 -
もし真円でない場合は、現物で型取りする必要があるので、現車で加工するか、あるいはカップホルダーを外して送ってもらえば部品だけ製作することも可能です。
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ほほう。ではDIYでカップホルダーを外すところまで出来る人は、ワンオフ対応してもらうことも可能なんですね。
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ただ、配線の接続先などはこちらではデータがないので、電源は各自で工夫して取ってください……という感じですが。
新作のC-HR用
詳細は、球屋HPの「C-HR カップホルダーイルミ」参照。
C-HRのリア用
カップホルダーイルミの電源取り出し
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電源っていうのは、イルミ電源を取ればいいんですよね?
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通常はそうですね。定番車種の例でいうと、ハリアーならシフト部分の照明からイルミ電源が取れたり、とか。そういう近道もあります。
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フムフム。
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ちなみにC-HRは純正でイルミが付いていると言いましたが、その電源線のカプラーを利用して、カプラーオンで割り込めるようにハーネスを作りました。
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電源取り出しも専用設計ですね。
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C-HRは純正イルミの制御が、いわゆるイルミ連動(スモール連動)とは違います。昼間から点灯しっぱなしで、シフトをDレンジに入れると減光する……という制御なんです。
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ほー。Dに入れたら減光って、それはそれでオシャレですね。
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これはレクサスRXでも採用されている点灯パターン。
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なるほど、なるほど。
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なので、純正の電源ハーネスに割り込ませる方式を取ることで、純正イルミと同じタイミングで光るように設定しています。
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でもそういうのは一部の新型車種の話ですね。
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そうです。だから通常は、配線を出しっぱなしにしてあるので、そこにイルミ電源を取ればOK、という仕様になっています。
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あるいは、C-HRのリアを例にすると、カップホルダーがドア内張りに付いていますので……
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これは、スイッチパネルにイルミ電源が来ているので、そこから電源を取っています。
C-HR用は専用ハーネス化されている。
イルミ電源の取り出し方は、「イルミ電源をスイッチ裏から取り出す方法」などでも紹介している。
カップホルダーイルミの取り付けはDIYでも可能
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これって、球屋の通販でモノだけ買って、自分で取り付けすることもできそうですねぇ。
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内装のバラし作業さえできれば、DIYでも取り付け可能ですよ。あとはさっき言ったイルミ電源の確保だけ。
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……もしかして。
意外とカンタン? -
電装品の取り付けとしては、カンタンなレベルかと思われます。
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イルミ電源とアースだけですもんね。
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ただ、C-HRを例にすると、センターコンソールにカップホルダーがあるので、センターコンソールを外すために内装を全体的にバラさないといけない。その作業がちょっと大変ですね。
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そのへんは車種(カップホルダーの場所)にもよるんですね。
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そうです。アクリルの固定自体は両面テープで貼るだけなので、取り付け作業そのものはカンタンです。
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ヘッドライト加工やテール加工に比べたら、お手軽に取り入れられるアクリルメイク、とも言えますね。
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この記事は、「カップホルダーイルミの取り付け方法」に続きます。
カップホルダー底面のパーツに貼り付け、配線は穴を開けて裏へ逃がす。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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