年末スペシャル2021

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球屋・森田の〈ポジティブな悲観シナリオ〉～車のカスタム業界はどうなるのか？～

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DIYラボの年末スペシャルとは「研究員たちがお正月休み中、イルミちゃん＆ユキマちゃんが2人で減力放送するの巻」なのが恒例。しかし今年は（も？）居残りの球屋・森田研究員を確保。2021年最後の「重たい話」は、よりよい2022年の先触れになるはず！

今日から研究員達はお正月休みに入り、DIYラボも表向きには休館日なのですが……



DIYラボ本館：イルミちゃん

アッツ！ ハフハフ



DIYラボ別館：ユキマちゃん

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  ……ちょっと！ お雑煮フライングしてる場合じゃないわよ。

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  ウンマ！

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  どうしてくれるのッ!?

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  はっひはら、なひ、おほっているの？（※さっきからなに怒っているの？）

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  誰かさんが、年末スペシャルの打ち合わせから逃げ回るもんだから、何も決まらないまま年末になってしまったじゃないのよッ!!

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  あ～～だって、別館はLED鏡餅の制作で忙しかったのよ！

なんとか年末に間に合わせたLED鏡餅


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  ……で、今日からの年末年始の数日間、どうやって乗り切る気？

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  大丈夫。ちゃんと考えてあるよぉ。

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  ほう？ ユキマちゃんが年末スペシャルの企画を考えていたと？

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  そうそう。だからイルミは休んでいていいわよ。横でワインでも飲んでなさい。

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  ……。
  イヤな予感しかしないんだけど。

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  今年は年末スペシャル向けに、スペシャルなゲストをお呼びしております。

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  スペシャルなゲストだと……!? こんな時期に？？？

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  LED加工専門店・球屋の森田研究員どうぞ。

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  ……どうも。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  普通にレギュラーメンバーじゃないのよッ!! 彼なら昨日もフツーに登場しているわッ!!

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  なんなんですかいったい。

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  森田研究員こそ、わざわざお休みの日になぜ……？

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  いや、大掃除していたら、ついさっき呼ばれただけですけど。ちょっと来てくれって。

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  なんという、行き当たりばったりな進行。

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  森田研究員をゲストに迎えたのは、それなりの理由があってのことよ。

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  いや、つーか、今日、館内にいたこと自体がたまたまでしょうが！

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  ホラ。森田研究員には、去年末に「コロナ禍との向き合い方」について語ってもらったでしょう？



写真は〈球屋〉が研究開発に使ってきたヘッドライトたち。「年末スペシャル2020╱球屋・森田の前向きな話」参照。

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  今年も引き続き、世の中は新型コロナで大変だったから、その後どうなったのかな、と思ってね。

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  あ～、球屋の経営面の心配をしてくれてるんですか？

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  違うと思いますよ。

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  他人の苦労話を聞けば、「あ～それに比べたら自分はまだマシなほうかな～」ってみんな安心できると思うし？

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  発想が最悪ですね。

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  景気の観点からは、今年前半はまだ悪かったですね。夏頃の第5波の騒ぎではキャンセルが増えたりもして。

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  ちなみに球屋は京都にありますが、関東や東北や九州などの遠方から来るお客さんも多く、緊急事態宣言や自粛ムードが高まると、打撃を受けやすい業態です。

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  ……なんですけど「ニュースで騒がれるとキャンセルが増える」のは去年も経験しているので、慌てるようなことはなかったですね。

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  ……ほう。

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  去年、そういう中でカローラツーリングを買ってメニューを作ったら、その結果としてお客さんがたくさん来てくれたので、コロナ禍のような状況でなにをすべきかも見えた気がします。

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  お客さんが来ないときは、車をバラして遊んでいればいいという……。

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  失礼ね。遊んでいるんじゃなくてカスタムの研究をしているのよ！

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  森田研究員の場合は、どっちにしても同じことでしょ。

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  確かに。今年購入したデモカーのハイラックス、アクアなどは、新しいお客さんを開拓するきっかけになるかな、という意図です。



✔「ピックアップトラックのハイラックスに、LEDを後付けする研究を開始…！」参照。



✔「新型アクアのヘッドライトを加工者目線でレビュー」参照。

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  ふむ。ピックアップトラックやコンパクトカーは、これまでの球屋にはない展開でした。

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  カローラクロスはコンパクトSUVというジャンルで、球屋にとってはお客さんが多いであろう車種なので、例外とは言えませんが、ハイラックスやアクアは、平時だったら手がけていないイレギュラー車種でした。

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  どの車種にどういうお客さんがいるかなんて、手がけてみないと分からないもんね。

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  なんだかんだで、デモカー購入と研究開発にかなり投資していますね、今年も。

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  コロナ禍で体力が減っているのに、大丈夫なの？

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  最悪期は脱したと思っています。今後感染拡大のニュースがあったとして、また一時的にお客さんが減ることはあっても。

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  そもそも車で移動することには、感染リスクはほぼないしね。

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  そのあたりを合理的に考えて行動しているお客さんに助けられてますね。現状では、コロナ前の水準までほぼ戻っている、といってもいい位まで回復しています。

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  ほぇ……そうなの？

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  年末から1月にかけてはスケジュールも埋まってしまっていて、かなり忙しいですね。特に土日は、2月の中旬以降まで塞がっています。

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  うひゃー。そんなに先まで……。

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  もう平常運転なのか……それじゃあ、話が盛り上がらないよ。

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  ……思惑が外れたようね。

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  そういう意味では、今年は行動派のクルマ好きのお客さんのおかげで例年通りやれたかな、という感じはあります。

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  実に頼もしい。クルマ好きは「感染対策しながら経済回せる」の、お手本かと。

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  もっとこう、悲観的なシナリオはないの？

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  悲観シナリオだったらいつも持っていますよ。

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  ほう。…と言いますと？

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  車のカスタムを手がけるショップとして危機感を持たないといけないのは、新型コロナよりむしろ「純正」のほうだと思います。これは年々強まる危機感ですね。

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  純正に危機感……ってどういうこと？

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  新型車を触り続けている、森田研究員ならではの危機感ですね。ちょっとわかる気がする。