メンテナンスDIY
オイル交換時の廃油処理に使う「ポイパック」が、地球に優しくなった件
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オイル交換の超定番・廃油処理アイテム「ポイパック」に新型が登場。新ポイパックは、今までとどう違うのか。なおポイパックは新型に完全に切り替わるのではなく、従来品も平行して販売されるが、新型登場の背景には、メンテナンスDIYの未来が見える!?
ポイパックは廃油処理の超定番アイテムだが、新型はなにが違うのか?
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DIYでのエンジンオイル交換時に使う廃油処理アイテムといえば、エーモンの「ポイパック」が超定番ですが……
●レポーター:イルミちゃん
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このたび、ポイパックに新型が登場しました。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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廃油処理材にも新型とかあるんだ。
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もちろんです。環境負荷にも関わるアイテムですので進化しております。で、こちらが新型ポイパックですが……
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従来品と比べて、パッケージの高さも約1/2とコンパクトになりました。
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おや!?
箱タイプではなくなりましたね? -
そうなんです。
従来の箱タイプも平行して販売されますけどね。 -
箱タイプのほうが、パカっと開けてすぐに使えて便利だった気もするんですけど?
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そういうメリットもありますが、最近は環境基準が厳しくなる中で、ゴミの分別も細かくなっていますよね。
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はい。
……ってなんの話が始まったのでしょうか? -
従来の箱タイプは外箱が段ボールなので、自治体によっては、燃えるごみとして回収してもらえない場合も、一部で出てくるようになってきたんです。
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うええっ!? しかし、廃油処理ボックスは一般的に「燃えるごみ(※)」でしょう?
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そうなんですが、外見が段ボールですと「段ボールは資源ごみとして出してください」となるケースもあるんですね。自治体によっては。
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まあ、段ボールだけ見たら、古紙(資源)ですが……。
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それで、実際に「燃えるごみ」として回収されないケースもあるみたいなんですね。
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エンジンオイル交換した後で、ポイパックが回収されないなんていうことになったら……
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そうなったら大変ですよね。
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オイルでベタベタになった中身(※従来品は不織布)を自分の手で出さないといけなくなる。あわわ。
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そうなんですよ。
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そこで、新型ポイパックは箱レスになっているんだ。
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それによって、捨てるときに圧倒的にコンパクトになる、というメリットも生まれます。
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いろいろな意味で「地球に優しい」。
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ポイパック関連は、年間の出荷量も多いロングセラーアイテム。それだけに環境負荷も考えなければ……ということで、新型を開発した次第であります。
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なるほど、なるほど。メンテナンスDIYアイテムを扱う、エーモンの重要な仕事ですな。
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もちろん従来の箱タイプを問題なく捨てられる自治体も多いですから、箱タイプも継続して販売はしております
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選択肢が増えたと言える。
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容量は、新型ポイパックは4.5Lのみ。従来の箱タイプには、2.5L・4.5L・6.5Lの3種類があります。
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新型ポイパックのサイズは、一種類だけで問題ないのでしょうか?
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4.5Lは、軽自動車〜普通車まで一般的な車で使うタイプです。ほとんどの車はこの一種類で対応できます。
Amazon限定で先行販売されている新型ポイパック(8811)
※ 廃油処理箱で処理した廃油が「燃えるごみ」として出せるかどうかは自治体によるので、自治体のルールに従う。
吸収性と保持力がアップした新型ポイパック
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新型ポイパックは、処分するときもずっとコンパクトになりました。
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箱がないから、圧倒的にコンパクトになる。
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それだけでなく、オイルを吸わせる中身も進化しているんですよ。
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ポイパックの中身って……新聞紙を丸めたやつ的な?
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新聞紙を丸めたやつじゃありません。従来品の箱タイプは、不織布とフェルト生地のミックスでしたが、今回はおがくずと綿シートのミックスです。
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中身が変わって、吸収性と保持力がアップしました。
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保持力って?
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保持力が弱いと、一度吸い込んだ廃油がまた液体として垂れてしまうわけですよ、ポタポタと。
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あー。
けっきょくビチャビチャになるという。 -
廃油処理のときに丸めた新聞紙に吸わせても、そういうことになりますから。
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それは困る。
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吸い込むだけでなく、その状態を保持するために「おがくずと綿シートを組み合わせるのが、一番ベストである」がエーモンの最新の研究結果でございます。
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そんな研究も本当にしてるんですね~。
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もちろんですよ。
こちらの実験結果をごらんください。 -
おがくず+綿シートのポイパック(8811)が圧倒的に吸収しております。
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おおお! いっぽう丸めた新聞紙ではぜんぜん吸えていませんねぇ。
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……まあ、そうなんですよね。少量だったらいいと思うんですが、車のエンジンオイルは4Lとかありますので。
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この実験を見ていたら、実際にオイルを吸わせてみたくなりますね。手が汚れるから私はやりませんけども。
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なお、今回の新型ポイパック(8811)は、Amazon先行販売(※)となっております。
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Amazon限定販売なんだ。
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まずはAmazon限定で販売され、来年4月以降はカー用品店やホームセンターなどでも販売開始の予定です。
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DIYでオイル交換する人は、ぜひ新型ポイパックをポチってみては、いかがでしょうか
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他人事のように言っていますが、次回は廃油処理の処分方法のレッスンをやります。
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えー?
そんなレッスンいる?
素材別にオイルを吸わせる実験
150ccのオイルに4種類の素材をひたしてみる。
30分後……
※ 購入は、Amazonの新型ポイパック(8811)
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。