LED自作レシピ
LEDのゴースト現象(微点灯)対策とは?
ゴースト点灯とは、LEDルームランプなどがオフの状態でもうっすらと微点灯してしまうこと。特定の車種で起こる現象だが、その解決方法について解説していく。
LEDルームランプが微点灯するゴースト現象とは?
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ルームランプをLED化すると、ドアを閉めてもルームランプがうっすらと点灯したままになる現象が起きる場合があります。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
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消したはずのルームランプがうっすらと点灯……!? それって……、
●レポーター:イルミちゃん
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いいえ、違いますよ。
そういうことじゃないです。 -
私まだ何も言ってないんですけど。
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これは怪奇現象ではなく、微弱な電流にLEDが反応してしまっているために起こる現象なんですよ。ゴースト点灯って言います。
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やっぱりゴースト(幽霊)なんじゃないですかッ!
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……いや、まあ名前だけね。ゴースト現象とかゴースト点灯とか言いますが、ようするに微点灯してしまうことを指します。
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純正の電球のときはちゃんと消えていたのに……
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LEDはごく僅かな電流でも光りますからね。
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なんだ、そういうことかー。全然恐い話じゃなかった。
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ちなみにルームランプをLED化したからって全車種で起こるわけではないんです。一部の車種で起きる現象ですね。
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個体差があるってことですか?
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うーん、個体差もあるかも知れませんが、傾向としては特定の決まった車種で起こることが多いです。特に日産系の車で多いかな〜という印象がありますが、10系アルファードなどでも起こります。
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車種次第なんですねぇ。
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で、ゴースト点灯が出てしまったときにどうやって消すかという話ですが……
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消しても光ってるのにどうやって消すのだろうか?
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ゴーストキャンセラ―抵抗というアイテムがあるんですよ。
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お化け対策品か〜。
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ゴーストキャンセラ―抵抗は、その名の通り抵抗なんです。キャンセル抵抗などと呼ばれたりもしますね。
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抵抗? 抵抗ってLEDを光らせるときに使う部品じゃないですか。
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もともと電流制限するために使うのが抵抗ですからね〜。この場合は、微弱な電流がLEDに流れないようにするために抵抗を追加するわけです。
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なるほど〜。で、どうやって付けるのでしょうか?
ゴースト点灯の対策アイテム
エルパラで買えるゴーストキャンセラ―抵抗
ゴーストキャンセラ―抵抗は並列につなぐ
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ゴーストキャンセラ―抵抗を付けるときは、ゴースト点灯している回路と並列につなぎます。
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並列って……? 何だっけ?
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ルームランプのプラス線とマイナス線の途中を分岐させるように抵抗を追加するんです。
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ルームランプをもう1個増設するような感じの配線パターンですね。普通の抵抗の付け方とは違う。
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そうですね。それが並列ということです。
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配線の途中に割り込ませるときは、どうやればいいんでしょう? エレクトロタップ?
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ルームランプの中に基板といっしょに収めるわけですから、結線部分はコンパクトにしたい。ハンダ付けで直結するか、スプライス端子がオススメです。
これが並列つなぎ
ゴーストキャンセラ―抵抗の付け方
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ではここからは、取り付け手順を野本研究員に見せてもらいます。
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まずLEDルームランプにつながるプラス線とマイナス線の途中の被覆をむきます。
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ゴーストキャンセラ―抵抗の配線コードは、状況に応じてちょうどいい長さにカットします。
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そして芯線同士をくくりつけます。
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このポイントをハンダ付けしてもよいわけですが、それだと面倒……あるいは敷居が高いという場合には……
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最後に端子部分を絶縁しておきます。端子がムキ出しのままでは当然ショートします。
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あとはLEDルームランプを付け直せばOKですね〜!
2箇所に切れ込みを入れて…
配線途中の被覆をむく
プラス線、マイナス線の両方につなぐ
スプライス端子をかぶせて…
合流ポイントを圧着する
ビニールテープを巻いて絶縁
これで完成!
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)