電装DIYの知識

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〈予約ロック〉と〈カーセキュリティ〉を併用する問題点と、その回避策

予約ロックとセキュリティを併用する場合には、注意点がある。「純正の予約ロックが付いた車に、社外セキュリティを付ける」「社外セキュリティが付いた車に、予約ロックキットを後付け」の2つのパターンに分けて、起こりうる問題点とその解決策を解説する。

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  スライドドアが閉まりきる前に、ロックが可能な「予約ロック」。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  純正採用例も増えているし、後付けする人も多い人気メニューになっています。

  ●アドバイザー：CEP 服部研究員

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  ちなみに後付けする方法は、以前に解説済みです。

予約ロック│後付け方法

スライドドアの予約ロック機能は後付けできる

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スライドドアの予約ロック機能をDIYで後付けする方法

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  今日はときどき聞かれる問題について、追加で解説しておこうと思います。

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  問題って？

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  それは、予約ロックとセキュリティを併用した場合の問題点について、です。

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  ホホウ。

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  この問題は2つのパターンに分かれるのですが、まず、純正でスライドドアに予約ロック機能が付いている場合。

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  ……というと例えば、30アルファード╱ヴェルファイアとか、80ヴォクシー・ノア後期などですね。



トヨタ車は、ドアハンドルのロックセンサーを押すことで、予約ロックできる車種が増えている。他メーカーだとハンドルのスイッチを押す。

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  問題パターン①は、純正の予約ロックが付いている車種に対して、社外のセキュリティを取り付けるとき。

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  フムフム。

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  問題パターン②は、社外セキュリティが付いている車に対して、CEPの予約ロックキットを後付けした場合。



✔ なお、セキュリティ取り付けに関しては、「カーセキュリティDIY取り付け完全ガイド」で詳しく解説している。

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  どっちも「併用」ですが、たしかに事情がちょっと違いますね。

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  まずは純正で予約ロックが付いている車に、社外セキュリティを取り付ける場合に、直面する問題点から。

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  なにが問題なのでしょう？

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  予約ロックとは、動作として、「スライドドアが閉まりきる間にカギをロックできる」ものです。


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  いっぽう、社外のセキュリティは、ロック・アンロックの信号や、その他の信号をいろいろチェックしています。

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  そりゃそうですね。

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  どういう条件が整ったらセキュリティによる監視をスタートさせるか……というのは、セキュリティの作りによっていろいろですが……

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  フムフム。

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  しかし、「ロックされた」から、「ドアが閉まった」状態になるまでのタイムラグが生じることで、セキュリティが起動できないケースが出てきたりするのです。

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  あ～。ドアが閉まってないから、か。

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  あるいは逆に、ドアが閉まりきる前にセキュリティが働いてしまって、スライドドアが閉まった衝撃でセンサーが反応してしまう……なんていう誤作動もあり得ます。

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  それも困る……。

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  この問題に対応しているセキュリティを選ぶか、もしくは対応策を持っているプロショップで取り付けてもらう、等で回避するしかありませんね。

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  ……対応してないセキュリティも多そうですからねぇ。

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  CEPのカーセキュリティ、マーベラスに関していうと、本体にディップスイッチを設けてありまして、ここの設定を変えることで、対応できるようになっています。


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  あるいは車種別キットのマーベラスの場合は、30アルファード╱ヴェルファイア用などは、最初から対応モードで出荷しています。

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  予約ロックキットとセキュリティを両方作っているだけあって、対応が早いですね。

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  セキュリティが付いている車に、CEPの予約ロックキットを後付けする場合はどうなんでしょう？

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  この場合は、予約ロックキットの取り付け方法に注意すれば回避できるんですよ。

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  予約ロックキットの取り付け方法なら、前にやりましたが……

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  取り付け作業の中で、ドアカーテシ線を切断して、ユニットの線を割り込ませる、というシーンが出てきます。



✔ 取り付け方そのものは、「スライドドアの予約ロック機能をDIYで後付けする方法」参照。

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  この場面では、BCM（コンピューター）側に緑白、ドアスイッチ側に青白をつなぎます。

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  割り込み、ですね。

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  ハイ。いっぽう、セキュリティもドアカーテシ線は、取り付け時に必要な信号です。

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  ドア開閉を検知したいのは、セキュリティも同じですもんね。

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  このとき、予約ロックキットのユニットが出力したあとの線（つまり緑白）から、セキュリティ用のドアカーテシ信号を取るのがポイント。

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  ホホウ。

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  しかし、予約ロックのユニットを通る前の線（青～ドアスイッチ間）からドアカーテシ信号を取ると、冒頭で触れたような問題が起こる可能性があります。

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  どう違うんですか、ソレ？

ようは、予約ロックキットが出力した後なら、セキュリティ側は「ドアが閉まっている」と判断するのです



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  予約ロックが、うまいこと騙すイメージですね。

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  まあそうです。ドアスイッチ→予約ロックキットユニット→BCM（※コンピューター）という風に信号が流れていきますが、ドアスイッチ～予約ロックキット間ではなく、予約ロックキット～BCM間から、セキュリティ用のドアカーテシ線を取ればいいのです。



✔ BCM付近でドアカーテシ線（ドア開閉検知線）を探す方法は、「カーセキュリティ取り付けに必須・ドアカーテシ線をBCM（コンピューター）付近で探す」参照。

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  ということは、先にセキュリティが付いているとしたら……

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  ドアカーテシ線にセキュリティ配線を接続したポイントよりも、ドアスイッチ側でカットして予約ロックキットを割り込ませます。

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  そうすれば、ドアスイッチ→予約ロックキット→セキュリティ用の信号取り出し→BCMという順番になりますね。

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  そういうことです。

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  そんな違いで、回避できてしまうとはね。

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  セキュリティの制御方式もいろいろあるし、全セキュリティとの組み合わせで動作検証しているわけではありませんが……

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  フムフム。

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  「ドアが閉まっていないうちにロックする」ということでセキュリティに問題が生じるケースでは、この付け方で回避できます。

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  なるほど。

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  注意点としては、ドアカーテシ線をカットしたときにどっちがドアスイッチ方向で、どっちがBCM方向なのか、分かりにくい点。

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  あー、確かにね。

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  そのへんは、コムエンタープライズが車種別に公開している取り付け情報の中で、詳しく触れています。

✔ 製品を購入したユーザーは、コムエンタープライズの、「予約ロックキット・車種別配線情報」から参照できる。

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  というわけで、CEPの後付け予約ロックキットの場合は、セキュリティと併用できるケースが多いと思われます。