エマージェンシー・シリーズ
三角停止板の代わりになるパープルセーバー(停止表示灯)が新型になった件
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三角停止板(三角表示板)の代わりになる停止表示灯・エーモンのパープルセーバーがモデルチェンジ。緊急時用に車載しておくアイテムとして、DIYラボ的にはパープルセーバーを強く推しているが、その理由をわかりやすく解説する。
三角停止板の代わりになる停止表示灯が注目される理由
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パープルセーバー?
なにソレ???●DIYラボ別館:ユキマちゃん
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あれ? 従来品も知らないのね。パープルセーバーは三角停止板の代わりになるアイテムで……
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ふ〜ん。
…で、三角停止板とは? -
それは知ってるでしょうがッ!! 車が故障したときに立てておくやつ!
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あ〜……、教習所で習ったような遠い記憶があるわね。
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〈DIYラボ別館〉の営業車には、ちゃんと積んであるんでしょうね?
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はて? 知らないけど車載工具の中に入ってるんでしょ?
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あのねぇ、「発炎筒」は装備されているけど「三角停止板」は標準では積んではいないんだよ? オプションで買っていれば別だが…
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ええッ!!
そうなのッ! -
ちなみに高速道路で故障して停止したときに「停止表示器材」を設置するのは義務だからね。
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じゃあ、積んでなかったらどうなるのよ?
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「故障車両表示義務違反」で切符を切られる。だいたいそれ以前に、後続車に故障を知らせるものがなかったら超危険でしょうが!
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そ……そんなに重要なアイテムなら、なんで標準搭載してないのよッ!
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「停止表示器材」の設置義務とは、高速道路上での緊急停車時の話だからね。高速道路に乗らない人だって、いっぱいいるんだし。
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むう…。知らなかった。じゃあ、三角停止板をネットで買うか。領収書出すからあとで精算してよね。
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あ。ついでにお菓子といっしょに領収書を切って……
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ちょっと待て。
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じょ、冗談よ。
つい口走ってしまった。 -
そうじゃなくて、今さら三角停止板を買わなくても……
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あん? 義務だから用意しろって言ったばかりじゃないのよ!
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いやいや。三角停止板が義務だとは言ってないよ。
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はあぁ???
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義務なのは「停止表示器材」なので……
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だからそのテイシヒョウジキザイってのが、三角停止板なんでしょう?
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「停止表示灯」を使うっていう手もあります。
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おや? 三角停止板でなくてもよいと?
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そういうことね。
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法律的にどちらでもいいのなら、安全性の面などから停止表示灯のほうが推しなわけよ。
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それはなんでなの…?
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後続車から見て視認性もだんぜん高いし、設置するときの危険もなくなるし。
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ホー。確かに三角停止板は、そもそも組み立てられるかどうか……。
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……で、この停止表示灯の代表的な製品が、エーモンのパープルセーバーだったのです。
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それがパープルセーバーか。前置きが長かったけど。
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誰のせいよッ!
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で、そのパープルセーバーがどうしたって言うの?
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第二世代モデルが出たんだな。なのでこれから買うなら、第一世代と第二世代の違いは押さえておきたい。
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そういうことか。
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では! ここからはエーモンの中塚研究員に解説してもらいましょう。
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ようやく私の出番ですね。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
エーモンの大ヒットアイテム〈パープルセーバー〉モデルチェンジ情報です
DIYラボ 本館:イルミちゃん
三角停止板(三角表示板)
Amazonでも購入可能なエーモンの三角停止板は超ロングセラーアイテム。
停止表示器材
停止表示灯・パープルセーバーの従来品と新型の違い
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新型のパープルセーバーではレンズの形状や透明度を見直しまして、明るくなりました。
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明るくなった……ということは視認距離が長くなったと?
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はい。従来モデルだと夜間の視認距離が800メートルでしたが、新型では1000メートル以上の距離で見えます。
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道路が直線だとすれば、1キロ離れていても見えるってことか~。
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えーっと、ちなみに我らが三角停止板だと何メートル手前から見えるのかな?
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三角停止板だと、後続車が認知するのは約200m手前ですね。
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ぜんぜん違う…。
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ちなみに三角停止板が視界に入ってから、そこまでの到達時間は、時速100キロとして約7秒です。
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それがパープルセーバーだと……
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従来品だと約28秒、新型だと約36秒の時間を稼げます。
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見えてから7秒と36秒……そんなに差があるのかッ!
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ヘッドライトの光で照らされてはじめて光る三角停止板より、自身が光っている停止表示灯のほうが圧倒的に有利なわけね。
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それから連続点灯時間は、従来品の5時間から新型では8時間とアップしました。
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明るくなったのに点灯時間まで増えるって、どういうリクツなの?
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単純にLEDのパワーを上げたというより、レンズの形状・色変更などによって視認距離を長くしています。
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……ということは、電池残量が減ってきてLEDの光量が落ちてきても、同じ距離から視認できる時間は従来より長くなるわけですよ。
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そういうことか~。
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地味なところをいじって進化させてくるなァ。
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停止表示灯にとっては「視認距離」と「連続使用時間」はどちらも重要ですので。
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まったくですね。なお、電源は従来から乾電池を使っています。
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うーむ、こうして比べてみると、三角停止板を選ぶ理由がない気がするね。
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強いて言うなら、三角停止板と違って、電池切れだけは要注意だけどな。
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それはそうだ。
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それから意外と重要かなと思うのが、設置時の安全性ね。
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というと?
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三角停止板は、故障車の50メートル手前を目安に設置することになっておりますが……
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50メートル後ろまで設置しにいくこと自体、危険もあるよね。特に夜間の高速道路上なんて……
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その点は停止表示灯だって同じじゃないの?
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いやいや、パープルセーバーはクルマの屋根に設置すればいいので……
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設置も早いし圧倒的に安全。この一点だけ取っても、DIYラボとしては三角停止板より停止表示灯のほうを強く推したい。
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よく分かったわ~。それではこのパープルセーバーの新型をAmazonでポチっと……
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ちょっと待ったッ!
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えええ??? なんで止める?
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いったい……どういうことでしょうか?
Amazonでは専用ホルダー付きの限定モデルが販売されている。【Amazon.co.jp限定】エーモン 第2世代パープルセーバー 専用ホルダー付 4865
ちなみに新型パープルセーバーは電池ホルダー式になり、電池が入れやすくなっている。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。