東京オートサロン2023ルポ③
キャンプで使いやすい電球色のワーキングランプ(作業灯)が登場
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IPFが東京オートサロン2023で発表した、電球色のワーキングランプ(作業灯)に注目。明るさ重視で白い光が当たり前のワーキングランプだが「アウトドアやキャンプで使う」をイメージすると、実に理にかなった提案。デモカーのデリカD:5で、その狙いを見てみよう。
IPFブースは本格的なオーバーランド(大陸横断)スタイル
引き続き〈東京オートサロン2023〉ルポ・IPFブースにやってきました
DIYラボ レポーター:イルミちゃん
どれどれ 市川研究員はどこに……
DIYラボ別館:ユキマちゃん
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……おわゎッ!
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ちょっとぉ。なにいきなりコケてんのよ。大丈夫?
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いや、なにかにつまづいて……って、なぜこんなところに岩があるのよ!!
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去年までは〈キャンプ〉をイメージしたブース作りでしたが、今年のIPFブースは〈アリゾナの荒野〉をイメージしておりますので。
●アドバイザー:IPF 市川研究員
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荒々しい荒野の雰囲気を出すために、岩まで設置したわけですね。
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まさか、サソリとかガラガラヘビとか仕込んでないでしょうね。
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同じアウトドアでも緊張感がずいぶん違うわね…。
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そうですね。今年はキャンプというより、もうちょっと〈オーバーランド〉寄りの演出でして、デモカーのデリカD:5もそういう仕上げ方をしています。
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オーバーランドとは……すなわち大陸横断する系の、ガチワイルドスタイルのことですな。
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はい。荒野での本格的な野営もできるような車作りです。
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それで水とかもたくさん積んでいるのか。
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それからサンドラダーっていう、タイヤがスタックしたときに使うやつも付けたりしていますよ。
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まさかコレがIPFの新製品……?
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いいえ。違います。これはあくまでもオーバーランドスタイルの演出用ですので他社製品です。
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で、IPFの新製品はどこにあるのでしょうか?
東京オートサロン・IFPブースに置いてあった岩
IPFブースは〈アリゾナの荒野風〉が目印。
キャンプ・アウトドアに最適化させた電球色ワーキングランプ(作業灯)
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今回はアウトドアで使いやすいワーキングランプを新たに開発しました。デリカD:5のサイドにも付けています。
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おお、満天の星空を見ながらコーヒーを飲むとき用のランプかぁ。
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そんなノンキなこと言ってる場合じゃないのよ。早く車に入りなさい!
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ええ~、夜は長いよ?
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ここは〈アリゾナの荒野〉なのよ。外はピューマとかコヨーテとか、危険な動物がいっぱいなんだから。
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……あ。いや、まさしく「くつろぐためのワーキングランプ」ですので、ひとまずコーヒータイムにしましょう。
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……あ、そう。
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まったくイルミはビビリね。荒野横断には何日もかかるんだから、くつろぎも大切よ。こんだけ明るければ動物も寄ってこないでしょう。
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ふふふ……今までのワーキングランプとナニが違うのか。もう分かって頂けたようですね。
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……え?
なにが? -
いや、ただくつろいでいるだけですから、この人の場合は。
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……。
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今までのワーキングランプと、何が違うのでしょうか?
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今までのワーキングランプは基本的にどれも白色でしたが、コレは電球色のワーキングランプなんですよ。
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そういうことか。どおりでくつろげるはず。
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作業灯っていう用途でいうと、見やすい白色のイメージですね。言われてみれば。
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そうなんです。しかしアウトドアやキャンプで使うとなると、白いLEDの光では雰囲気と合わない面もあります。
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ふむ。確かに明るさ感はあるけど、くつろぎ感はないよね。白い光は。
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キャンプで使うランタンは、白色系より電球色系が多いですしね。
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なるほど。それで電球色のワーキングランプを開発したんだ。
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それから今回のワーキングランプはポータブルバッテリーで光らせることを想定しているので、消費電力も極力抑えているんですよ。
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従来モデルとは、どの位違うのでしょうか?
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今までだったら2インチのワーキングランプが20Wだったんですけど、今回のモデルは10Wです。
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持ちを良くするために消費電力を下げたんだ。
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理由はもうひとつあります。
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ふむ。
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従来のワーキングランプは作業灯としての役割を考えて明るさを重視してきましたが、キャンプで使うには明るすぎる……という面もありました。
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あー、なるほどね。
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従来モデルのワーキングランプは、2200ルーメンの明るさだったんですが……
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ハロゲンヘッドライト並の明るさですね。
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それに対して今回は650ルーメンに設定しています。これはメインランタンとして使うのに最適な明るさです。
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これまではワーキングランプ(作業灯)をアウトドア用に提案するスタイルだったけど、今回はアウトドア専用に開発したような感じですね~。
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ちなみに同じ形状のドライビングランプも開発しました。
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こちらは1個あたり1400ルーメンの明るさがあります。ハロゲンのロービーム並の明るさですね。
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ワーキングランプとドライビングランプの違いは明るさなの?
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いいえ。配光も違います。ドライビングランプの配光は、こうなっていますが……
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ワーキングランプは拡散性を重視しているので、全体的にばーっと照らすように作り込んでいます。
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あ、ホントだ。壁ドンでもぜんぜん違うのが分かります。
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それで拡散レンズみたいのが付いているのか。
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ドライビングランプに単に拡散レンズをかぶせるだけだと光にムラが出るので、内部に仕込んだリフレクターも専用設計なんですよ。
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配光にこだわるIPF流が、ここでも発揮されています。
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いろいろ作り込まれているがゆえの、くつろぎ感なのかー。ナルホド。
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〈アリゾナの荒野〉とか言っていたわりには、親しみやすい新製品のようですね。
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さらにワーキングランプの使い勝手を上げるために、もうひとつ新製品があります。